延命楽(エンメイラク) 秋の花 2010年11月16日 延命楽(エンメイラク)はキク科キク属の多年草である。料理菊(リョウリギク)の1つで、流通名を「もってのほか」ともいう。山形県や新潟県などで生産されている。さっと茹でて酢醤油などで食べるほか、蒸して乾燥させた「菊のり」として保存される。開花時期は9月から11月くらいである。花の色は紅紫色である。写真は11月にJAあゆみ野安行園芸センターで撮った。学名:Dendranthemum x grandiflorum cv.★面白い名前で記憶に刻まれた もってのほかに出合ううれしさ今日の花ドットコム花図鑑PR
ミナロバータ 秋の花 2010年11月15日 ミナロバータ(Mina lobata)はヒルガオ科サツマイモ属(イポメア属)の蔓性多年草である。耐寒性がないので園芸上では一年草として扱われる。原産地はメキシコである。名は旧学名に由来する。英名はスパニッシュフラッグ(Spanish flag)である。大形の蔓性植物で、草丈は数メートルになることもある。葉は心形で3つに裂け、互い違いに生える(互生)。開花時期9月から11月である。茎先で2つに枝分かれして、壺形の花を並べてつける。咲き始めは赤い色をしているが、橙色、黄色、白と次第に変化する。写真は11月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。学名:Ipomoea lobata★少しずつ花色変えて伸びていく ミナロバータは彩り豊か今日の花ドットコム花図鑑
吉祥草(キチジョウソウ) 秋の花 2010年11月11日 吉祥草(キチジョウソウ)はユリ科キチジョウソウ属の多年草である。本州の関東地方から九州にかけて分布し、林の中や林の縁などに生える。海外では、中国にも分布する。和名の由来は、吉事があると開花するという伝説からきている。草丈は10センチから30センチくらいである。根際から生える葉の形は広めの線形である。蛇の髭(ジャノヒゲ)に似ているが、葉の幅がそれより広く、明るい緑色をしている。開花時期は9月から12月である。淡い紅紫色の花が穂状につく。花は下から上へと咲き上がっていく。花びら(花被片)は6枚あり、まくれるように反り返る。花びらの外側は濃い紅紫色、内側は淡い紅紫色である。6本の雄しべと1本の雌しべが花の外に突き出している。花は葉より低いところにつくので、なかなか見つけにくい。花の後につく実は液果(果皮が肉質で液汁が多い実)で、赤紫に熟し動物に食べられて広がる。写真は12月に向島百花園で撮った。学名:Reineckea carnea★葉の陰にやさしい花を隠しつけ 吉祥草は薄暗闇に今日の花ドットコム花図鑑
爪蓮華(ツメレンゲ) 秋の花 2010年11月10日 爪蓮華(ツメレンゲ)はベンケイソウ科イワレンゲ属の多年草である。北海道と、関東地方以西の本州から九州にかけて分布し、山地の岩場などに生える。海外では、朝鮮半島、中国にも分布する。環境省のレッドリスト(2007)では、「現時点では絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては『絶滅危惧』に移行する可能性のある種」である準絶滅危惧(NT)に登録されている。名の由来は、葉が蓮の花のように輪生し、葉の先が尖って獣の爪のようだというところからきている。岩蓮華(イワレンゲ)によく似ているが、葉先の部分に違いがある。草丈は10センチから30センチくらいである。根際から生える葉には夏葉と冬葉がある。夏葉は披針形で、先が針状となる。冬葉は1センチ以下と小さい。開花時期は10月から11月である。茎先に穂状花序(柄のない花が花茎に均等につく)を立て、白い小さな花をたくさんつける。花弁は5枚、雄しべは10本、雌しべは5本である。裂開する前の葯(雄しべの花粉を入れる袋)が濃い赤色で目立つ。写真は11月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。学名:Orostachys erubescens(=Orostachys japonicus)★面白い形してるよ爪蓮華 下から上へ花を咲かせて今日の花ドットコム花図鑑
ネリネ 秋の花 2010年11月09日 ネリネはヒガンバナ科ネリネ属の多年草である。原産地は南アフリカである。主にイギリスで品種改良をされた。日本へは大正時代の末期に渡来した。属名はギリシャ神話の海の女神ネレイデスにちなんでいる。英名をダイアモンドリリー(diamond lily)という。彼岸花(ヒガンバナ)に似ているが花茎が中空ではなく、花もやや小さい。また、花が咲くときに葉も出ている。草丈は30センチから50センチくらいである。葉は線形で、翌年の初夏まで残る。開花時期は10月から12月である。1本の茎に10輪くらいの花がつく。花びら(花被片)には艶があり、花径は5、6センチくらいである。花の色は白、ピンク、赤、朱色などがある。 花もちがよく、切り花などによく使われる。写真は11月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。学名:Nerine spp.★すっと立つネリネの花は色づいて 北の風にもひるむことなく今日の花ドットコム花図鑑