イケマ 夏の花 2017年06月28日 イケマはガガイモ科イケマ属(キナンクム属)の蔓性多年草である。分類体系によっては(APG第3版)キョウチクトウ科とされる。キナンクム属は世界に249種が分布する。(Catalogue of Life: 2017 Annual Checklist より)日本にも本種などが分布し、属名の和名はイケマ属という。本種は北方領土を含む北海道から九州にかけて分布し、山地の林の縁などに生える。海外では、中国にも分布するという説と中国にあるものは別種だという説がある。分類の仕方によって異なるということなのだろう。和名はアイヌ語が語源で、「太い根」という意味をもつ。蔓性なので、他の植物などに絡みついて生長する。蔓の丈は2メートルから5メートルくらいになる。根は太くて大きく、浅く枝分かれして肥大する。茎は数本が束になって生え(束生)、切ると白い乳液が出る。葉は卵形で、向かい合って生える(対生)。先は尖り、つけ根は深い心形である。縁にぎざぎざはない(全縁)。開花時期は7月から8月である。葉の脇から散形花序(茎先からたくさん花柄が出て、その先に1個つずつ花がつく)を出し、白い小花をつける。白い花びらのように見えるのは副花冠で、深く5つに裂ける。その外側にある淡い黄緑色の部分が花冠で、5つに裂けて反り返る。花の後にできる実は袋果(熟すと果皮が自然に裂けて種子を放出する)である。綿毛があって、風で運ばれる。春の若芽は山菜として利用される。根はアルカロイドを含み有毒だが、生薬名を牛皮消根(ごひしょうこん)といい、利尿、強精、強心などの薬効がある。花言葉は「怖いもの知らず」である。属名の Cynanchum はギリシャ語の「cyno(犬)+anchein(殺す)」からきている。この属の1種が犬に対して害毒があると考えられていた。種小名の caudatum は「尾状の」という意味である。なお、下記の学名はYListが一般名として採用しているものだが、Catalogue of Lifeではそれは異名扱いで、一般名はCynanchum boudieri subsp. caudatumとしている。後者の場合、基本種のCynanchum boudieriは和名を奄美イケマ(アマミイケマ)といい、中国などにも分布するとされるものである。写真は7月に北海道の弟子屈町摩周で撮った。学名:Cynanchum caudatum(syn. Cynanchum boudieri subsp. caudatum)★霊草と奉られるイケマには 神の力の宿るや否や☆呪術にも使われたるや神の足 花はのどかに虫と戯れ 花図鑑植物図鑑ミラーサイト|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|PR PR" dc:identifier="http://kisetunohana2.blog.shinobi.jp/%E5%A4%8F%E3%81%AE%E8%8A%B1/%E3%82%A4%E3%82%B1%E3%83%9E" /> -->