吉祥草(キチジョウソウ) 秋の花 2010年11月11日 吉祥草(キチジョウソウ)はユリ科キチジョウソウ属の多年草である。本州の関東地方から九州にかけて分布し、林の中や林の縁などに生える。海外では、中国にも分布する。和名の由来は、吉事があると開花するという伝説からきている。草丈は10センチから30センチくらいである。根際から生える葉の形は広めの線形である。蛇の髭(ジャノヒゲ)に似ているが、葉の幅がそれより広く、明るい緑色をしている。開花時期は9月から12月である。淡い紅紫色の花が穂状につく。花は下から上へと咲き上がっていく。花びら(花被片)は6枚あり、まくれるように反り返る。花びらの外側は濃い紅紫色、内側は淡い紅紫色である。6本の雄しべと1本の雌しべが花の外に突き出している。花は葉より低いところにつくので、なかなか見つけにくい。花の後につく実は液果(果皮が肉質で液汁が多い実)で、赤紫に熟し動物に食べられて広がる。写真は12月に向島百花園で撮った。学名:Reineckea carnea★葉の陰にやさしい花を隠しつけ 吉祥草は薄暗闇に今日の花ドットコム花図鑑PR