白花沈丁花(シロバナジンチョウゲ) 春の花 2012年02月07日 白花沈丁花(シロバナジンチョウゲ)はジンチョウゲ科ジンチョウゲ属の常緑低木である。原産地は中国である。樹高は100~150センチくらいになる。葉は倒披針形で、縁にぎざぎざ(鋸歯)はない。葉の質は厚い革質で艶がある。花期は2~3月である。枝先に香りの良い花を頭状につける。花には花弁はない。花のように見えるのは萼である。俳句では「沈丁花」が春の季語である。ただし、その強い香りのために、お茶の席などでは「禁花」とされてきたという。また、樹液には皮膚炎を引き起す成分が含まれている。属名の Daphne は月桂樹のギリシャ名である。葉の形が似ていることから転用された。種小名の odora は「よい香りのする」という意味である。品種名の Alba は「白い」という意味である。写真は3月に市川市万葉植物園で撮った。学名:Daphne odora 'Alba'★仄かなる香りやさしき沈丁花 真白き花は春の陽浴びて花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|PR
クロッカス 春の花 2012年02月03日 クロッカス(Crocus)はアヤメ科サフラン属の多年草である。原産地はヨーロッパ南部である。サフラン属には80種くらいがある。クロッカスの名で流通しているものは、花サフラン(ハナサフラン)とも呼ばれるダッチ・クロッカス(Dutch crocus)とその近縁種の春咲き品種をさす。草丈は10~20センチくらいである。葉は細い線形で、真ん中に白い筋が入る。開花時期は2~4月である。花びら(花被片)は6枚である。花の大きさは4~6センチくらいである。花の色には黄色、紫色、白、白と紫の絞りなどがある。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。花柱が生薬や食用として使われるサフランと似ているが、こちらのほうは秋咲きである。俳句の季語は春である。属名の Crocus はギリシャ語の「croke(糸)」からきている。雌しべが糸状となることから名づけられた。種小名の vernus は「春咲きの」という意味である。写真は3月に川口市立グリーンセンターで撮った。 学名:Crocus vernus★クロッカスふんわり咲いてクリーミー 麗らかな春手招くように花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
エリカ・ホワイトパーフェクション 春の花 2012年02月01日 エリカ・ダーリーエンシスはツツジ科エリカ属の常緑小低木である。アルプス原産のエリカ・カルネア(Erica carnea)とアイルランド原産のエリカ・エリゲナ(Erica erigena)との交雑種である。したがって耐寒性にすぐれる。ホワイトパーフェクション(White Perfection)はその園芸品種である。特徴は花の色が白いことである。樹高は50センチくらいである。葉は肉質の線形である。開花時期は2月から4月である。属名の Erica はギリシャ語の「erion(軟毛)」からきている。全体に軟毛が生える種類の多いことから名づけられた。種小名の darleyensis は発見地の「(イギリスの都市)ダーレー・デイル(Darley Dale)の」という意味である。品種名の White Perfection は「完璧な白」という意味である。写真は4月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。学名:Erica x darleyensis 'White Perfection'★寒さには負けないからと元気よく 咲かせる花に風は冷たく花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
サルコキルス・フィッツゲラルディー 春の花 2012年01月30日 サルコキルス・フィッツゲラルディーはラン科サルコキルス属の多年草である。オーストラリアのクイーンズランド州、ニューサウスウェールズ州に分布する着生種である。草丈は10~20センチである。葉は肉厚の披針形(笹の葉のような形)である。開花時期は春である。茎先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、花径3センチくらいの花を10輪くらいつける。花の色はピンクで、赤い斑点が入る。唇弁には黄色が交じる。花には芳香がある。属名の Sarcochilus はギリシャ語の「sarx(肉)+cheilos(唇)」からきている。肉質の唇弁をもつことから名づけられた。種小名の fitzgeraldii は19世紀のオーストラリアの植物学者「フィッジェラルド(R. D. FitzGerald)さんの」という意味である。写真は3月にJAあゆみ野安行園芸センターで撮った。学名:Sarcochilus fitzgeraldii★故郷はオーストラリアの蘭が咲く ほのかな香り漂わせつつ花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
常磐曲がり花(トキワマガリバナ) 春の花 2011年06月02日 常磐曲がり花(トキワマガリバナ)はアブラナ科マガリバナ属(イベリス属)の常緑多年草である。原産地は地中海沿岸地方から西アジアにかけてで、山地や亜高山の岩礫地に生える。学名のイベリス・センペルビレンスで表示するものもある。種小名の読み方は「センペルウィレンス」とするものもある。常磐薺(トキワナズナ)の名を用いるものもあるが、これはアカネ科の植物の標準和名なので用いないほうがいい。草丈は20センチから30センチである。よく枝分かれをし、這って横に広がる。葉はへら形ないし線形で、互い違いに生える(互生)。葉の質は分厚く、縁には粗いぎざぎざ(鋸歯)がある。開花時期は4月から6月くらいである。茎先に散房花序(柄のある花がたくさんつき、下部の花ほど柄が長いので花序の上部がほぼ平らになる)を出し、白い小さな花を半球状に集まってつける。花弁は4枚で、十字状に開く。4枚のうち外側の2枚が大きく、内側の2枚が小さい。萼片は4枚である。雄しべは6本あり、4本が長い。雌しべは1本である。花の後にできる実は長角果(アブラナなどの果実で細長いもの)である。英名はコモン・キャンディタフト(common candytuft)である。「キャンディタフト」はイベリスの仲間のことで、砂糖菓子のように盛り上がった形を表している。属名の Iberis はギリシャ語の「Iberia(イベリア半島)」からきている。この属の植物の多くがスペインやポルトガルを原産地とすることから名づけられた。種小名の sempervirens は「常緑の」という意味である。写真は5月に小石川植物園で撮った。学名:Iberis sempervirens★調べてもわからなかったイベリスの 謎解き明かし心も晴れて今日の花ドットコム花図鑑