常磐曲がり花(トキワマガリバナ) 春の花 2011年06月02日 常磐曲がり花(トキワマガリバナ)はアブラナ科マガリバナ属(イベリス属)の常緑多年草である。原産地は地中海沿岸地方から西アジアにかけてで、山地や亜高山の岩礫地に生える。学名のイベリス・センペルビレンスで表示するものもある。種小名の読み方は「センペルウィレンス」とするものもある。常磐薺(トキワナズナ)の名を用いるものもあるが、これはアカネ科の植物の標準和名なので用いないほうがいい。草丈は20センチから30センチである。よく枝分かれをし、這って横に広がる。葉はへら形ないし線形で、互い違いに生える(互生)。葉の質は分厚く、縁には粗いぎざぎざ(鋸歯)がある。開花時期は4月から6月くらいである。茎先に散房花序(柄のある花がたくさんつき、下部の花ほど柄が長いので花序の上部がほぼ平らになる)を出し、白い小さな花を半球状に集まってつける。花弁は4枚で、十字状に開く。4枚のうち外側の2枚が大きく、内側の2枚が小さい。萼片は4枚である。雄しべは6本あり、4本が長い。雌しべは1本である。花の後にできる実は長角果(アブラナなどの果実で細長いもの)である。英名はコモン・キャンディタフト(common candytuft)である。「キャンディタフト」はイベリスの仲間のことで、砂糖菓子のように盛り上がった形を表している。属名の Iberis はギリシャ語の「Iberia(イベリア半島)」からきている。この属の植物の多くがスペインやポルトガルを原産地とすることから名づけられた。種小名の sempervirens は「常緑の」という意味である。写真は5月に小石川植物園で撮った。学名:Iberis sempervirens★調べてもわからなかったイベリスの 謎解き明かし心も晴れて今日の花ドットコム花図鑑PR