エリカ・バガンス 秋の花 2012年08月30日 エリカ・バガンスはツツジ科エリカ属の常緑小低木である。種小名の読み方は「ヴァカンス」や「ワガンス」とするものもある。原産地はイギリスである。一般名はコーニッシュ・ヒース(Cornish heath)である。コーニッシュは「イギリスのコーンウォール地方の」という意味である。樹高は30~80センチくらいである。葉は針形で、互い違いに生える(互生)。開花時期は8~10月くらいである。葉の脇に2輪ずつ小さな鐘形の花をつける。花の色は白や桃色のものがある。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。属名の Erica はギリシャ語の「erion(軟毛)」からきている。全体に軟毛が生える種類の多いことから名づけられた。種小名の vagans は「広がった、変化した」という意味である。写真はミセスD・F・マクスウェル(Mrs. D. F. Maxwell)という園芸品種である。写真は6月に小石川植物園で撮った。学名:Erica vagans★エリカにいろんな種類あるんだね 背丈の低いこれはバガンス花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル| PR
辺塚蘭(ヘツカラン) 秋の花 2011年12月27日 辺塚蘭(ヘツカラン)はラン科シュンラン属の多年草である。鹿児島県から沖縄県にかけて分布し、常緑樹林内の樹上に生える着生蘭である。海外では、台湾、中国、フィリピン、ベトナム、インドネシア、マレーシア、ヒマラヤ、インドなどにも分布する。台湾からインドにかけて分布する寒鳳蘭(カンポウラン)の変種で、やや小形ある。和名の由来は、鹿児島県肝属郡佐多町辺塚で発見されたことからきている。しかし、自生地では愛好家による乱獲によって絶滅状態に近いという。環境省のレッドデータリスト(2007)では、「ごく近い将来における絶滅の危険性が極めて高い種」である絶滅危惧IA類(CR)に登録されている。草丈は30~40センチくらいである。線形の葉が5~6枚出て、緩やかに反り返る。葉は革質で艶がある。開花時期は10~12月である。花茎が弓状に下垂する。3枚の萼片と花弁のうち2枚は白く、中央に紅紫色の筋が入る。もう1枚の花弁を唇弁という。唇弁は黄白色で、浅く3つに裂ける。2枚の側裂片には赤紫色の筋が数本入る。真ん中の裂片には幅の広い赤紫色の縁取りが入る。花径は4~5センチである。属名の Cymbidium はギリシャ語の「cymbe(舟)+eidso(形)」からきている。唇弁の形から名づけられた。種小名の dayanum はイギリス人のラン愛好家「ダイ(John Day)さんの」という意味である。変種名の austro-japonicum は「南日本の」という意味である。写真は10月に神代植物公園の野草展(東京山草会)で撮った。学名:Cymbidium dayanum var. austro-japonicum★南国のムード伝える赤い筋 燃えるがごとく辺塚蘭咲く花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
エリカ・コニカ 秋の花 2011年12月01日 エリカ・コニカはツツジ科エリカ属の常緑小低木である。原産地は南アフリカのケープ地方である。樹高は30~50センチくらいである。幹は直立をする。葉は針状の細い線形で、密に生える。開花時期は10~12月くらいである。暗い桃色をした鐘形の小さな花を横向きにたくさんつける。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。属名の Erica はギリシャ語の「erion(軟毛)」からきている。全体に軟毛が生える種類の多いことから名づけられた。種小名の conica は「円錐形の」という意味である。写真は11月に千葉市花の美術館で撮った。学名:Erica conica★秋咲きのエリカコニカは小さくて お伽の国を思わす姿花図鑑植物図鑑
コートダジュール 秋の花 2011年11月19日 コートダジュール(Cote d'Azur)はノボタン科メキシコノボタン属(ヘテロケントロン属)の常緑低木である。ヘテロケントロン・エレガンスの園芸品種である。ヘテロケントロン属(Heterocentron)はティボウキナ属(シコンノボタン属:Tibouchina)の近縁種である。原産地は中南アメリカである。樹高は1~3メートルである。葉は細い楕円形で、向かい合って生える(対生)。葉は縦の葉脈が目立つ。開花時期は10~12月である。紫紺野牡丹(シコンノボタン)よりも小輪だが、明るい鮮やかな紫色で人気が出ている。花の真ん中が真っ白いのもアクセントになっている。5枚の花びらの幅が狭く、花びら同士が重ならないのも特徴である。花は一日花である。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。属名の Heterocentron はギリシャ語の「heteros(異なる)+kentron(棘)」からきている。種小名の elegans は「優美な」という意味である。品種名の Cote d'Azur は「コートダジュール(フランス南部の海岸)」のことである。写真は11月に沖縄県具志川市の東南植物楽園で撮った。学名:Heterocentron elegans 'Cote d'Azur'★小粒でも凛としまった花姿 粋に咲きますコートダジュール花図鑑植物図鑑
コクレアンテス・アマゾニカ 秋の花 2011年11月17日 コクレアンテス・アマゾニカはラン科コクレアンテス属の常緑多年草である。原産地はアマゾン川の上流地域で、コロンビア,エクアドル,ペルー,ブラジルに分布する。草丈は25センチくらいである。葉は披針形である。開花時期は冬から春である。株は小形だが、花径10センチくらいの大輪をつける。花は白く、紫色の筋が入る。扇状に展開する葉の姿から「ファンオーキッド」のニックネームで人気の高まっている南米産の蘭の一群がある。コクレアンテス属はその中核をなしている。属名の Cochleanthes はギリシャ語の「cochlos(貝)+anthos(花)」からきている。種小名の amazonica は「アマゾン川の」という意味である。写真は11月につくば植物園で撮った。学名:Cochleanthes amazonica★故郷はアマゾン川の奥深く 人知れず咲くコクレアンテス花図鑑植物図鑑