辺塚蘭(ヘツカラン) 秋の花 2011年12月27日 辺塚蘭(ヘツカラン)はラン科シュンラン属の多年草である。鹿児島県から沖縄県にかけて分布し、常緑樹林内の樹上に生える着生蘭である。海外では、台湾、中国、フィリピン、ベトナム、インドネシア、マレーシア、ヒマラヤ、インドなどにも分布する。台湾からインドにかけて分布する寒鳳蘭(カンポウラン)の変種で、やや小形ある。和名の由来は、鹿児島県肝属郡佐多町辺塚で発見されたことからきている。しかし、自生地では愛好家による乱獲によって絶滅状態に近いという。環境省のレッドデータリスト(2007)では、「ごく近い将来における絶滅の危険性が極めて高い種」である絶滅危惧IA類(CR)に登録されている。草丈は30~40センチくらいである。線形の葉が5~6枚出て、緩やかに反り返る。葉は革質で艶がある。開花時期は10~12月である。花茎が弓状に下垂する。3枚の萼片と花弁のうち2枚は白く、中央に紅紫色の筋が入る。もう1枚の花弁を唇弁という。唇弁は黄白色で、浅く3つに裂ける。2枚の側裂片には赤紫色の筋が数本入る。真ん中の裂片には幅の広い赤紫色の縁取りが入る。花径は4~5センチである。属名の Cymbidium はギリシャ語の「cymbe(舟)+eidso(形)」からきている。唇弁の形から名づけられた。種小名の dayanum はイギリス人のラン愛好家「ダイ(John Day)さんの」という意味である。変種名の austro-japonicum は「南日本の」という意味である。写真は10月に神代植物公園の野草展(東京山草会)で撮った。学名:Cymbidium dayanum var. austro-japonicum★南国のムード伝える赤い筋 燃えるがごとく辺塚蘭咲く花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|PR