白樺(シラカンバ) 春の花 2013年06月11日 白樺(シラカンバ)はカバノキ科カバノキ属の落葉高木である。白樺(シラカバ)ともいう。狭義の解釈では日本原産の変種とされ、北海道から本州の中部地方にかけて分布し、高原や山地の日当りのよい場所に生える。広義の解釈では、アジア北東部に分布するものも含まれる。樹高は20~30メートルくらいである。幹はまっすぐに伸び、よく枝を分ける。樹皮の色は淡い黄色みを帯びた白で、光沢がある。外皮は薄く、紙状に剥がれる。葉は三角状の卵形で、向かい合って生える(対生)。葉の先は尖り、縁にはぎざぎざ(鋸歯)がある。近縁種の岳樺(ダケカンバ)と似ているが、岳樺(ダケカンバ)は樹皮の色が赤褐色から灰褐色である。また、葉脈の数が異なり、白樺(シラカンバ)は7対、岳樺(ダケカンバ)は11対である。開花時期は4~6月である。雌雄同株である。雄花は黄褐色で長さは3~5センチくらいあり、枝から垂れ下がる。雌花は緑色で長さは2センチくらいであり、枝上に直立する。果穂は長さ3~5センチの円柱形で、枝から垂れ下がる。種子には広い翼があり、風で遠くまで運ばれる。雄花の飛ばす花粉は、花粉症の原因ともなっている。秋には黄葉する。各地で「自治体の木」となっている。長野県では「県の木」に指定している。小樽市、帯広市、千歳市、富士吉田市などでは「市の木」に指定している。属名の Betula はケトル語の「betu(カバノキ)」からきている。種小名の platyphylla は「広い葉の」という意味である。変種名の japonica は「日本の」という意味である。写真は6月に札幌の百合が原公園で撮った。学名:Betula platyphylla var. japonica★清廉を肌にたたえて天を衝く 白樺の木は林となりて花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|PR
エンキクリア・パンテラ 春の花 2013年06月08日 エンキクリア・パンテラはラン科エンキクリア属の多年草である。属名の読み方は「エンシクリア」とするものもある。エンキクリア属は中南アメリカに1000種以上分布する着生種である。分類の仕方によっては、エピデンドルム属(Epidendrum)に統合されることもある。本種の原産地はメキシコ、グアテマラである。標高1300~2100メートルの高地の林の中に生える着生種である。種小名の読み方は「パンセラ」とするものもある。異名をプロステケア・パンテラ(Prosthechea panthera)という。草丈は20センチくらいである。葉は披針形(笹の葉のような形)で革質である。開花時期は冬から春である。茎先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、緑白色で紅紫色の豹のような斑点のあるの花を数輪つける。唇弁の色は白い。花径は25ミリくらいで、よい香りがする。属名の Encyclia はギリシャ語の「enkykleomai(取り囲む)」からきている。種小名の panthera は「ヒョウ属のような」という意味である。写真は6月につくば植物園で撮った。学名:Encyclia panthera★豹柄で個性を見せるパンテラは きっと受けるよ大阪人に花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
ベロニカ・プロストラタ 春の花 2013年05月22日 ベロニカ・プロストラタはゴマノハグサ科クワガタソウ属の多年草である。分類体系によってはオオバコ科とされる。原産地はヨーロッパで、草地に生える。草丈は10~20センチくらいである。茎は地を這って広がる。葉は細長い楕円形で、向かい合って生える(対生)。葉には軟らかい毛が密に生える。開花時期は5~6月である。茎先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、青紫色の花をつける。花冠は4つに裂けて皿形に開く。萼片は4枚、雄しべは2本、雌しべは1本である。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。属名の Veronica は聖者ベロニカに捧げられた名である。種小名の prostrata は「匍匐性の」という意味である。写真は5月に神代植物公園の野草展(東京山草会)で撮った。学名:Veronica prostrata★欧州の平原に咲く鍬形は 地を這いながら花を咲かせて花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
アネモネ・ラヌンクロイデス 春の花 2013年05月21日 アネモネ・ラヌンクロイデスはキンポウゲ科イチリンソウ属の多年草である。原産地はヨーロッパである。中央部や地中海沿岸部に分布し、林の中や川岸に生える。英名はイエローウッドアネモネ(yellow wood anemone)である。ウッドアネモネは分布域の重なるアネモネ・ネモロサ(Anemone nemorosa)の一般名である。流通名は黄花一華(キバナイチゲ)という。草丈は5~15センチくらいである。根際から生える葉には長い柄があり、3つから5つに浅く裂ける。茎につく葉は3枚が輪のようになって生える(輪生)。葉は細かく羽状に裂ける。開花時期は3~5月である。茎先に花径2センチくらいの黄色い花をつける。花弁のように見えるのは萼片で、5~8枚くらいある。葯(雄しべの花粉を入れる袋)の色も黄色である。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。属名の Anemone はギリシャ語の「anemos(風)」からきている。種小名の ranunculoides は「Ranunculus(キンポウゲ属)に似た」という意味である。写真は4月に箱根湿生花園で撮った。学名:Anemone ranunculoides★もう少し綺麗な花も撮りたいが 価値はあるよねこれはこれでも花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
蔓花形(ツルハナガタ) 春の花 2013年05月20日 蔓花形(ツルハナガタ)はサクラソウ科トチナイソウ属(アンドロサケ属)の多年草である。属名の読み方は「アンドロサセ」とするものもある。アンドロサケ属は主に北半球の山岳地帯に自生し、100種類くらいあるという。日本にも栃内草(トチナイソウ)などが分布するので、属名の和名を「トチナイソウ属」という。本種の原産地はヒマラヤである。シッキム地方からカシミール地方にかけて分布し、標高2800~4000メートルの山の斜面などに生える。英名はロックジャスミン(rock jasmine)である。草丈は10~20センチくらいである。茎は地面を這って伸びる。葉は楕円形で、ロゼット状となる。葉にはわずかに毛が生える。日本での開花時期は4~5月である。自生地では7~8月に咲く。茎先に散形花序(枝先に1個つずつ花がつく)を出し、花径は1センチに満たない小さなピンクの花をつける。花冠は5枚に分かれて真ん中は黄色い。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。チベットでは全草を薬用とし、炎症に効く。属名の Androsace はギリシャ語の「andros(雄)+sakos(楯)」からきている。種小名の sarmentosa は「蔓性の」という意味である。写真は5月に六甲高山植物園で撮った。学名:Androsace sarmentosa★びっしりとピンクの花をつけて咲く 蔓花形は乙女の色香花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|