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蔓花形(ツルハナガタ)



蔓花形(ツルハナガタ)はサクラソウ科トチナイソウ属(アンドロサケ属)の多年草である。
属名の読み方は「アンドロサセ」とするものもある。
アンドロサケ属は主に北半球の山岳地帯に自生し、100種類くらいあるという。
日本にも栃内草(トチナイソウ)などが分布するので、属名の和名を「トチナイソウ属」という。
本種の原産地はヒマラヤである。
シッキム地方からカシミール地方にかけて分布し、標高2800~4000メートルの山の斜面などに生える。
英名はロックジャスミン(rock jasmine)である。
草丈は10~20センチくらいである。
茎は地面を這って伸びる。
葉は楕円形で、ロゼット状となる。
葉にはわずかに毛が生える。
日本での開花時期は4~5月である。
自生地では7~8月に咲く。
茎先に散形花序(枝先に1個つずつ花がつく)を出し、花径は1センチに満たない小さなピンクの花をつける。
花冠は5枚に分かれて真ん中は黄色い。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
チベットでは全草を薬用とし、炎症に効く。
属名の Androsace はギリシャ語の「andros(雄)+sakos(楯)」からきている。
種小名の sarmentosa は「蔓性の」という意味である。
写真は5月に六甲高山植物園で撮った。
学名:Androsace sarmentosa


★びっしりとピンクの花をつけて咲く
 蔓花形は乙女の色香




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