山鍬形(ヤマクワガタ) 夏の花 2013年07月24日 山鍬形(ヤマクワガタ)はゴマノハグサ科クワガタソウ属の多年草である。日本固有種である。本州の関東地方の北部から中部地方にかけて分布し、亜高山や高山のやや湿った林の中に生える。草丈は5~15センチくらいである。茎は根元で枝分かれし、地を這って横に広がる。茎に開出(立ち上がるようにつくこと)毛が生える。葉は長さ1~3センチくらいの卵形で、向かい合って生える(対生)。葉の縁には浅いぎざぎざ(鋸歯)がある。近縁種の鍬形草(クワガタソウ)のほうが鋸歯は大きい。葉の表面には毛が多い。開花時期は6~8月である。茎先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、花径は1センチくらいの淡い紅紫色の花を疎らにつける。花冠は4つに裂けて皿形に開き、内側には濃い色の筋が入る。萼片も4枚である。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。和名の由来は、山に生える「鍬形草」という意味である。「鍬形草」の由来は、さく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)につく萼を兜の鍬形に見立てたものである。属名の Veronica は聖者ベロニカに捧げられた名である。種小名の japonensis は「日本の」という意味である。写真は6月に上高地で撮った。学名:Veronica japonensis★目に留まる花の姿にはっとして 息を殺してレンズを向けて花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|PR
細葉の菊葉鍬形(ホソバノキクバクワガタ) 夏の花 2013年07月23日 細葉の菊葉鍬形(ホソバノキクバクワガタ)はゴマノハグサ科クワガタソウ属(ルリトラノオ属)の多年草である。分類体系によってはオオバコ科とされる。北方領土を含む北海道に分布し、知床半島や南千島の高山に生える。分類上は菊葉鍬形(キクバクワガタ)の品種の1つとされる。基本種に比べて葉が細く切れ込み、花は色の濃い大輪である。「鍬形」の由来は、実につく萼を兜飾りの鍬形にたとえたものである。「菊葉」は文字通り「菊の葉」に似るという意味である。草丈は10~20センチくらいである。葉は卵形で羽状に深く切れ込み、向かい合って生える(対生)。開花時期は6~8月である。茎先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、濃い青紫色の花をたくさんつける。花冠は深く4つに裂けて横に開き、皿のような形になる。上部の裂片には縦に筋が入る。2本の雄しべと1本の雌しべの花柱が花から突き出す。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。属名の Veronica は聖者ベロニカに捧げられた名である。種小名の schmidtiana はドイツ人の植物学者でサハリンの研究をした「シュミット(Friedrich Schmidt, 1832-1908)さんの」という意味である。品種名の lineariloba は「直線状の裂片のある」という意味である。写真は4月に大阪市の咲くやこの花館で撮った。学名:Veronica schmidtiana subsp. schmidtiana f. lineariloba(=Pseudolysimachion schmidtianum subsp. schmidtianum f. linearilobum)★知床の山奥深く咲くという 鍬形の花瑠璃も色濃く花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
ゴンゴラ・マクラタ 夏の花 2013年07月22日 ゴンゴラ・マクラタはラン科ゴンゴラ属の多年草である。ゴンゴラ属は中南アメリカに25種くらい分布する着生種である。本種の原産地はトリニダード島からペルーにかけてである。草丈は80センチくらいである。葉は披針形(笹の葉のような形)である。開花時期は6~7月である。花茎の先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を下垂させ、黄白色の花をたくさんつける。花径は4~5センチで、褐色の斑がたくさん入る。花は短命で、次々と咲く。属名の Gongora はヌエバ・グラナダ(コロンビアとエクアドル)の総督だった「ゴンゴラ(Antonio Caballero y Gongora, 1723-1796)さん」の名からきている。種小名の maculata は「斑点のある」という意味である。写真は7月につくば植物園で撮った。学名:Gongora maculata★きっかいな姿の花にぎょっとする 不思議育む熱帯アメリカ花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
西洋金水引(セイヨウキンミズヒキ) 夏の花 2013年07月21日 西洋金水引(セイヨウキンミズヒキ)はバラ科キンミズヒキ属の多年草である。原産地はヨーロッパである。イギリスを含めて広く分布し、草地や荒れ地に生える。英名はアグリモニー(agrimony)という。全草にアプリコットのような甘い香りがある。古代ギリシャの時代から薬草として利用されてきた。打ち身や切り傷の薬となるほか、消化促進などの薬効もある。草丈は40~60センチくらいである。葉は奇数羽状複葉(鳥の羽のように左右に小葉がいくつか並び、先に1つの小葉がついて1枚の葉が構成される)で、互い違いに生える(互生)。小葉の形は披針形(笹の葉のような形)で、縁には粗いぎざぎざ(鋸歯)がある。開花時期は6~9月である。枝先に細長い総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、黄色い小さな花をつける。花弁は5枚、萼片も5枚である。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。属名の Agrimonia はギリシャ語の「argemone(アザミゲシ属)」からきている。棘が多くて似ているためだが、転用する際に綴りを間違えたという。種小名の eupatoria は「良き父」という意味である。写真は6月につくば植物園で撮った。学名:Agrimonia eupatoria★なるほどね金水引の仲間なの 似ている花がヨーロッパにも花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
花石榴(ハナザクロ) 夏の花 2013年07月20日 石榴(ザクロ)はザクロ科ザクロ属の落葉小高木である。原産地は地中海沿岸から西アジアにかけた地域である。樹高は5メートルほどになる。枝分かれが多く、棘がある。葉は長い楕円形で、互い違いに生える(互生)。葉には艶がある。開花時期は6~7月である。5センチくらいの筒状をした六弁花をつける。観賞用の品種で八重咲きのものを花石榴(ハナザクロ)と呼んでいる。残念ながら実はならない。属名の Punica はラテン語の「punicus(カルタゴの)」からきている。ザクロの産地と考えたものと思われる。種小名の granatum は「粒状の」という意味である。品種名の Pleniflora は「八重咲きの花の」という意味である。写真は6月に野田市の清水公園で撮った。紅白の絞りで五彩榴(ゴサイリュウ)という品種である。学名:Punica granatum 'Pleniflora'★紅白の絞りの色も鮮やかに 花石榴咲く仇花なれど花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|