ネリネ・ウンタタ 秋の花 2014年10月05日 ネリネ・ウンタタはヒガンバナ科ネリネ属の多年草である。ネリネ属は30種くらいあるが、すべて南アフリカ原産である。本種はケープ地方に分布する。草丈は20センチから30センチくらいである。根際から生える葉は糸のように細い線形で、先が垂れる。開花時期は10月から12月くらいである。茎先に散形花序(たくさん枝が出て、先に1個つずつ花がつく)を出し、花径4センチくらいの淡いピンクの花を数輪つける。花被片は6枚で、細い花被片は波打ち反り返る。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。ネリネ・マソノルム(Nerine masonorum)ないしネリネ・マソニオルム(Nerine masoniorum)の近縁種で、これとシノニムとする見解もある。撮影地ではネリネ・マソノルムの名を採用し、本種とは別種として扱っている。属名の Nerine はギリシャ神話の海の女神「ネレイス(Nereis)」からきている。種小名の umtata は南アフリカの東ケープ州にある河川名・都市名「ウンタタ(Umtata)」からきている。写真は10月につくば植物園で撮った。学名:Nerine umtata★蕾とか花の裏側濃い色で コントラストが素敵な花だよ花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|PR
リビナ・フミリス・アウランティアカ 秋の花 2014年10月03日 数珠珊瑚(ジュズサンゴ:Rivina humilis)はヤマゴボウ科ジュズサンゴ属の常緑多年草である。北アメリカの南部から中南アメリカにかけて分布する。日本でも小笠原諸島、岡山県、宮崎県などで野生化している。リビナ・フミリス・アウランティアカはその変種である。特徴は果実の色が黄色ないしオレンジ色になることである。草丈は50~100センチくらいである。枝は広がって育ち、茎のつけ根が木質化するものもある。葉は卵形ないし幅の広い披針形(笹の葉のような形)で、互い違いに生える(互生)。基本種とは異なり、葉の表面には毛が生えている。開花時期は6~10月くらいである。葉の脇から総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、花径3ミリくらいの白ないし淡い桃色の花をつける。花には花弁はなく、4枚の萼片が花弁のように見える。花の後にできる実は直径5ミリくらいの液果(果皮が肉質で液汁が多い実)で、黄色ないしオレンジ色に熟する。非公式だが名前をつければ黄実の数珠珊瑚(キミノジュズサンゴ)といったあたりだろうか。属名の Rivina はドイツ人の植物学者「リビヌス(Augustus Quirinus Rivinus, 1652-1723)さん」の名からきている。種小名の humilis は「背が低い」という意味である。変種名の aurantiaca は「黄色を帯びた橙色の」という意味である。写真は9月に大阪市大植物園で撮った。学名:Rivina humilis var. aurantiaca★実の色が変われば様子も異なって 見えてくるから不思議なものだ花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
パッシフローラ・スブランケオラタ 秋の花 2014年09月20日 パッシフローラ・スブランケオラタはトケイソウ科トケイソウ属(パッシフローラ属)の蔓性常緑多年草である。パッシフローラ属は世界に500種くらいが分布する。また、多くの園芸品種が作出されている。同属のパッシフローラ・カエルレア(Passiflora caerulea)に時計草(トケイソウ)の和名があり、属名の和名をトケイソウ属という。本種の原産地は中南アメリカである。メキシコのタバスコ州やベリーズ、ベネズエラ、コロンビアなどに分布する。分類の仕方によって、パッシフローラ・パルメリの変種とするものと独立種とするものがある。草丈は2メートルから4メートルくらいである。茎や葉には柔らかな毛が生えている。葉は手のひら状に3つに裂け、互い違いに生える(互生)。開花時期は7月から9月くらいである。花径は7センチから8センチで、花の色はピンクである。萼片と花弁がそれぞれ5枚ずつあり、同じ色と形なので10枚の花びらがあるように見える。副花冠が水平に放射状に開き、時計の文字盤のように見える。花は早朝に開花し、午前中には閉じる。花の後にできる実は長さ5センチくらいの楕円形の液果(果皮が肉質で液汁が多い実)で、食用になる。属名の Passiflora はラテン語の「flor della passione(情熱の花)」からきている。雌しべの柱頭をはりつけにされたキリストにたとえ、放射状の副花冠をキリストの後光にたとえた。種小名の palmeri はイギリス生まれの植物学者「パーマー(Edward Palmer, 1829-1911)さんの」という意味である。変種名の sublanceolata は「やや披針形の」という意味である。写真は9月に京都府立植物園で撮った。学名:Passiflora palmeri var. sublanceolata(syn. Passiflora sublanceolata)★めずらしいピンクが可愛い時計草 柔らかな毛に覆われて咲く花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
ニーレンベルギア・モンテブランコ 秋の花 2014年09月16日 ニーレンベルギア・ヒッポマニカはナス科アマモドキ属(ニーレンベルギア属)の多年草である。ニーレンベルギア属はメキシコから南アメリカにかけて35種が分布する。ニーレンベルギア・フルテスケンス(Nierembergia frutescens)の和名を亜麻擬き(アマモドキ)といい、属名の和名もアマモドキ属という。また、和名の異名を亜麻騙し(アマダマシ)といい、属名の和名をアマダマシ属とするものもある。ニーレンベルギア・ヒッポマニカの原産地はアルゼンチンである。モンテブランコ(Monte Blanco)はその園芸品種である。原種の花の色は紫色だが、本種の場合は白い。草丈は15~30センチくらいある。葉は線状で、互い違いに生える(互生)。開花時期は5~9月くらいである。花径2センチくらいの紫色をした花を上向きにつける。花冠は筒状で、先が5つに裂けて横に広がり、皿のような形になる。花冠には皺が寄っている。花の真ん中は黄色い。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。属名の Nierembergia はスペインの植物学者「ニエレンベルグ(Johann Eusebius Nieremberg, 1595-1653)さん」の名からきている。種小名の hippomanica はギリシャ語の「hipp(馬)+manus(手)」からきている。園芸品種名の Monte Blanco はスペイン語で「白い山」という意味である。写真は4月に京都府立植物園で撮った。学名:Nierembergia hippomanica 'Monte Blanco'★真っ白な花の真ん中黄色くて 爽やかに咲くモンテブランコ花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
ニーレンベルギア・パープルローブ 秋の花 2014年09月15日 ニーレンベルギア・スコパリア(Nierembergia scoparia)はナス科アマモドキ属(ニーレンベルギア属)の多年草である。ニーレンベルギア属はメキシコから南アメリカにかけて35種が分布する。ニーレンベルギア・スコパリアは異名をニーレンベルギア・フルテスケンス(Nierembergia frutescens)という。このフルテスケンス種の和名を亜麻擬き(アマモドキ)といい、属名の和名もアマモドキ属という。また、和名の異名を亜麻騙し(アマダマシ)といい、属名の和名をアマダマシ属とするものもある。スコパリア種の原産地はブラジルからアルゼンチンにかけてである。草丈は40~80センチくらいある。直立し、茎の上部は箒状に枝分かれをする。ここで取り上げるパープルローブ(Purple Robe)はその園芸品種である。基本種の花の色は淡い紫色だが、写真のように濃い紫色になる点が異なる。葉は線状で、互い違いに生える(互生)。開花時期は6~9月くらいである。花径4~5センチの濃い紫色をした花を上向きにつける。花冠は筒状で、先が5つに裂けて横に広がり、皿のような形になる。花冠には皺が寄っている。花の真ん中は黄色い。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。属名の Nierembergia はスペインの植物学者「ニエレンベルグ(Johann Eusebius Nieremberg, 1595-1653)さん」の名からきている。種小名の scoparia は「箒状の」という意味である。園芸品種名の Purple Robe は「紫のローブ」という意味である。写真は9月に京都府立植物園で撮った。学名:Nierembergia scoparia 'Purple Robe'★いろいろな名前飛び交い騙される 手ごわいかもねニーレンベルギア花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|