無憂樹(ムユウジュ) 春の花 2013年03月01日 無憂樹(ムユウジュ)はマメ科ムユウジュ属の常緑小高木である。原産地はインド、スリランカである。別名を阿輸迦の木(アソカノキ、アショカノキ)という。インド菩提樹(インドボダイジュ:Ficus religiosa)、沙羅双樹(サラソウジュ: Shorea robusta)とともに仏教の三大聖樹とされ、釈迦はこの樹の下で生まれたとされている。国際自然保護連合(IUCN)のレッドリスト(1995, Ver. 2.3)では絶滅危惧II類(VU)に指定されている。樹高は7~8メートルである。葉は羽状複葉(鳥の羽のように左右に小葉がいくつか並んで1枚の葉が構成される)で、互い違いに生える(互生)。小葉の形は長い楕円形で、6~12枚で1セットとなる。葉の質は革質で、毛は生えていない。開花時期は3~6月である。葉の脇から円錐花序(下のほうになるほど枝分かれする回数が多く、全体をみると円錐形になる)を出し、花弁状の萼片4枚からなる花をつける。花弁は退化している。萼片の色は黄色から橙色、赤へと変わる。萼の形は長い筒状で、先は4つに裂ける。雄しべは8本あり、長くて萼筒から飛び出している。 花はよい香りがする。花の後にできる実は長さが20センチ以上ある豆果(莢の中に種子が入るもの)である。用途としては寺院や庭園、街路などに植栽され、材は建築材、家具材とされる。属名の Saraca はインドでの現地語「sarac(ムユウジュの仲間のことだが語源は不明)」からきている。種小名の asoca はサンスクリットで「憂いのない」という意味である。写真は3月に大阪市の咲くやこの花館で撮った。学名:Saraca asoca(=Saraca indica)★人類の歩みに思いを馳せながら 無憂樹見れば姿も異なり花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|PR
白花蘇芯花(シロバナソシンカ) 春の花 2013年02月28日 白花蘇芯花(シロバナソシンカ)はマメ科ハカマカズラ属の落葉高木である。蘇芯花(ソシンカ)の変種である。原産地は中国の南部、ミャンマー、インドなどである。基本種は中国名を「羊蹄甲」といい、そこから羊蹄木(ヨウテイボク)の別名もある。葉が羊の蹄に似ているというのが名の由来である。樹高は8~12メートルくらいである。樹皮は暗い褐色で、ほぼ滑らかである。葉は円形で、真ん中あたりまでV字形に裂けている。葉の縁にぎざぎざ(鋸歯)はない。開花時期は3~4月である。花径が8~12センチくらいある大きな白い花をつける。花冠は5つに裂け、真ん中の裂片には淡い黄色の斑が入る。基本種の花の色は紅紫色である。花の後にできる実は豆果(莢の中に種子が入るもの)である。属名の Bauhinia はスイスの植物学者「ボーアン兄弟(Jean Bauhin & Caspar Bauhin, 1500's-1600's)」にちなむ。葉の先が2つに割れているのを兄弟に見立てたものである。種小名の variegata は「斑入りの」という意味である。変種名の candida は「純白の」という意味である。写真は3月に大阪市の咲くやこの花館で撮った。学名:Bauhinia variegata var. candida★さっぱりと咲いた白花魅惑的 樹でありながら蘭の趣花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
ブラジル梯梧(ブラジルデイゴ) 春の花 2013年02月27日 ブラジル梯梧(ブラジルデイゴ)はマメ科デイゴ属の落葉低木である。原産地はブラジルの南東部である。樹高は3~5メートルくらいである。幹や枝には大きな棘がある。葉は3出複葉(1枚の葉が3つの小さな葉に分かれた形)で、互い違いに生える(互生)。小葉の形は三角形ないし菱形である。葉は花の咲いた後に展開する。開花時期は夏から秋である。沖縄では3~5月くらいである。枝先にピラミッドのような総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、オウムのくちばしのような真っ赤な花をつける。花の後にできる実は豆果(莢の中に種子が入るもの)である。属名の Erythrina はギリシャ語の「erythros(赤)」からきている。花の色からつけられた名である。種小名の speciosa は「華やかな」という意味である。写真は3月に咲くやこの花館で撮った。学名:Erythrina speciosa★これでもう咲いているりかこの花は ブラジル梯梧に首をかしげて花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
蘇芯花(ソシンカ) 春の花 2013年02月24日 蘇芯花(ソシンカ)はマメ科ハカマカズラ属の落葉高木である。原産地は中国の南部、ミャンマー、インドなどである。中国名を「羊蹄甲」といい、そこから羊蹄木(ヨウテイボク)の別名もある。葉が羊の蹄に似ているというのが名の由来である。別名を斑入り蘇芯花(フイリソシンカ)という。日本では沖縄で街路樹や公園木とされている。樹高は8~12メートルくらいである。樹皮は暗い褐色で、ほぼ滑らかである。葉は円形で、真ん中あたりまでV字形に裂けている。葉の縁にぎざぎざ(鋸歯)はない。開花時期は3~4月である。花径が8~12センチくらいある大きな淡い紅紫色の花をつける。花冠は5つに裂け、真ん中の裂片には濃い紅紫色の斑が入る。花の色が白いものもあり、白花蘇芯花(シロバナソシンカ)という。英名はオーキッドツリー(orchid tree)である。花がランに似るところからつけられた名前である。若葉、蕾、花は食用とされる。樹皮からはタンニンや染料を採る。花の後にできる実は豆果(莢の中に種子が入るもの)である。属名の Bauhinia はスイスの植物学者「ボーアン兄弟(Jean Bauhin & Caspar Bauhin, 1500's-1600's)」にちなむ。葉の先が二つに割れているのを兄弟に見立てたものである。種小名の variegata は「斑入りの」という意味である。写真は3月に大阪市の咲くやこの花館で撮った。学名:Bauhinia variegata★艶やかに咲いて蘇芯花雲南に 春を伝える景色やいかに花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
テコマンテ・ベヌスタ 春の花 2013年02月23日 テコマンテ・ベヌスタはノウゼンカズラ科テコマンテ属の蔓性常緑低木である。原産地はモルッカ諸島、ソロモン諸島、ニューギニア島、オーストラリアである。標高500~1500メートルの熱帯雨林に生える。テコマンテ・デンドロフィラ(Tecomanthe dendrophila)とシノニムだとする説と別種とする説がある。蔓の長さは3~6メートルくらいである。葉は奇数羽状複葉(鳥の羽のように左右に小葉がいくつか並び、先に1つの小葉がついて1枚の葉が構成される)で、向かい合って生える(対生)。小葉の形は卵形である。葉の質は革質で、縁にぎざぎざ(鋸歯)はない。開花時期は春から夏である。葉の脇に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、濃い紅紫色をしたラッパ状の花を房状に下向きにつける。花は長さが10センチくらいあり大きい。花冠の先は浅く5つに裂ける。本種は花冠の内側も同じ色になる。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。属名の Tecomanthe はギリシャ語の「Tecoma(テコマ属=近縁種)+anthos(花)」からきている。種小名の venusta は「愛らしい」という意味である。写真は3月に大阪市の咲くやこの花館で撮った。学名:Tecomanthe venusta★同じかなそれともどこか違うかな 仲間の様子に興味津々花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|