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ロサ・キネンシス・ミニマ



ロサ・キネンシス・ミニマはバラ科バラ属の常緑小低木である。
庚申薔薇(コウシンバラ:Rosa chinensis)の変種で、矮性種である。
原産地は中国である。
学名の読み方はロサ・シネンシス・ミニマとするものもある。
樹高は30~50センチくらいである。
葉は奇数羽状複葉(鳥の羽のように左右に小葉がいくつか並び、先に1つの小葉がついて1枚の葉が構成される)で、互い違いに生える(互生)。
小葉の形は、細長い卵形である。
園芸品種のミニ薔薇(ミニバラ)の交配親であり、四季咲き性がある。
一重咲きや八重咲きのものがあり、花の色にも濃淡がある。
花の後にできる実は球形の偽果(子房以外の部分が加わってできている果実)で、熟すと赤くなる。
属名の Rosa はケルト語の「rhodd(赤色)」からきている。
種小名の chinensis は「中国の」という意味である。
変種名の minima は「最も小さい」という意味である。
写真は5月につくば植物園で撮った。
学名:Rosa chinensis var. minima


★ミニバラのご先祖様と聞かされて
 思いを馳せる彼の地の庭に




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大葉溝酸漿(オオバミゾホオズキ)



大葉溝酸漿(オオバミゾホオズキ)はゴマノハグサ科ミゾホオズキ属の多年草である。
分類体系によってはハエドクソウ科とされる。
北方領土を含む北海道から本州の中部地方にかけて分布し、亜高山の水湿地に生える。
海外では、サハリンにも分布する。
草丈は10~30センチくらいである。
地下茎を横に伸ばして群落をつくる。
茎の断面は四角形で直立し、枝分かれをしない。
もう少し低い山地に生える近縁種の溝酸漿(ミゾホオズキ)は枝分かれをする。
葉は長さ3~6センチくらいの卵形で、向かい合って生える(対生)。
葉には柄はなく、縁には棘状の鋭いぎざぎざ(鋸歯)がある。
葉脈は平行脈である。
開花時期は6~8月である。
葉の脇から花柄を伸ばし、長さ25~30ミリくらいの黄色い筒形の花をつける。
花冠の先は唇形に裂ける。
上の唇は2つに裂け、下の唇は3つに裂ける。
下の唇の内側には褐色の斑点がある。
萼片は5枚である。
雄しべは4本あり、そのうちの2本が長い。
雌しべは1本である。
花の後にできる実は楕円形のさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)で、萼に包まれる。
和名の由来は、萼につつまれた実の様子を「酸漿」になぞらえたものである。
属名の Mimulus はラテン語で「mimus(道化者)」の縮小形である。歯をむき出すような花冠の形と模様から名づけられた。
種小名の sessilifolius は「柄のない葉の」という意味である。
写真は7月に尾瀬で撮った。
学名:Mimulus sessilifolius


★めずらしい花の形が個性的
 湿地を照らす明かりのように




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シベリアン・アイリス



シベリアン・アイリス(Siberian Iris)はアヤメ科アヤメ属の多年草である。
原産地は北アジア、東ヨーロッパ、中央ヨーロッパである。
別名をシベリア文目(シベリアアヤメ)という。
学名のイリス・シビリカで表示するものもある。
草丈は50~120センチくらいである。
根際から生える葉は線形である。
開花時期は5~6月である。
花の色は青紫色で、花径は10センチくらいある。
花被片は6枚である。
文目(アヤメ:Iris sanguinia)との交配で多くの園芸品種が生まれている。
園芸品種は、花色も花型もバラエティーに富んでいる。
属名の Iris はギリシャ語で虹を意味する。
種小名の sibirica は「シベリアの」という意味である。
写真は6月に札幌市の百合が原公園で撮った。
学名:Iris sibirica


★華やかな網目模様がよく似合う
 清楚に咲いたシベリアンアイリス




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矢車薄荷(ヤグルマハッカ)



矢車薄荷(ヤグルマハッカ)はシソ科ヤグルマハッカ属の多年草である。
原産地は北アメリカである。
ハーブの一種としても知られ、ベルガモット(bergamot)と呼ばれる。
ただし、この名はミカン科のベルガモットに香りが似るというもので紛らわしい。
属名のモナルダ(Monarda)の名でも流通している。
草丈は60~150センチくらいである。
葉は長い卵形で、向かい合って生える(対生)。
葉の先が尖り、軟毛が生える。
開花時期は5~7月である。
茎先に直径4~6センチくらいの花序を出す。
一見するとこれが花のように見えるが、長さ3センチくらいの唇形の花が集まったものである。
花の色には赤、紅紫色、白などのものがある。
花の後にできる実は分果(複数の子房からできた果実)で、4つのブロックからなる。
近縁種にディディマ種(Monarda didyma)がある。
こちらのほうは和名を松明花(タイマツバナ)という。
属名の Monarda はスペインの医師で植物学者だった「モナルデ(Nicolas Monardes, 1493-1588)さん」の名からきている。
種小名の fistulosa は「管状の」という意味である。
写真は6月につくば植物園で撮った。
亜種(ssp. menthifolia)の表示があった。「ハッカに似た葉の」という意味で、北アメリカの西部が原産地である。
学名:Monarda fistulosa
学名:Monarda fistulosa ssp. menthifolia


★モナルダの上げる炎はやわらかく
 ベルガモットの香りを添えて




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磯馴葎(ソナレムグラ)



磯馴葎(ソナレムグラ)はアカネ科フタバムグラ属の多年草である。
本州の千葉県から沖縄県にかけて分布し、海岸の岩場に生える。
海外では、朝鮮半島、台湾、中国、フィリピン、インド、南太平洋などにも分布する。
「磯馴」は磯に生えることを意味し、「葎」は生い茂る雑草のことである。
草丈は5~20センチくらいである。
茎は枝分かれをし、地を這って広がる。
葉は卵形で、向かい合って生える(対生)。
葉は多肉質で艶がある。
開花時期は7~9月くらいだが、沖縄ではほぼ周年開花をする。
茎先に花径4ミリくらいの白い小さな花をつける。
花冠は筒状で先が4つに裂ける。
花冠の真ん中は白い毛で覆われている。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
属名の Hedyotis はギリシャ語の「hedys(甘い)+otos(耳)」からきている。
種小名の strigulosa は「硬く尖り、ざらざらした面の」という意味である。
種小名の parvifolia は「小さな葉の」という意味である。
写真は5月に沖縄本島の辺戸岬で撮った。
学名:Hedyotis strigulosa var. parvifolia


★撮った花ヒント見つけて解き明かす
 旅の後にはそんな楽しみ




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