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藪椿(ヤブツバキ)

藪椿(ヤブツバキ)

藪椿(ヤブツバキ)はツバキ科ツバキ属の常緑高木である。
本州の青森県から沖縄にかけて分布する。
海外では、朝鮮半島にも分布する。
一般的に椿(ツバキ)と呼ばれ、園芸品種の基本種となっている。
花の咲き方などに変異が多い。
万葉集のころから知られるが、近世に入り茶花として愛好されて多くの園芸品種が生まれた。
樹高は10~15メートルである。
葉は長い楕円形で、向かい合って生える(対生)。
葉の先は尖り、縁には疎らなぎざぎざ(鋸歯)がある。
葉の表面は濃い緑色で艶がある。
葉脈は比較的不鮮明である。
開花時期は10~4月である。
花の色は基本的には赤で、花径5~8センチくらいの筒状の5弁花を咲かせる。
雄しべはたくさんある。
離弁花だが花弁のつけ根と雄しべが合着しているので、花びら1枚ずつは散らないで1花ごと落花する。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
種子からは椿油を採取する。
材は工芸品、細工物などに使われる。
俳句の季語は春である。
属名の Camellia はイエズス会の宣教師「カメル(G. J. Kamell)さん」の名からきている。マニラに住み、東アジアの植物を採集した。
種小名の japonica は「日本の」という意味である。
写真は3月に埼玉県花と緑の振興センターで撮った。
学名:Camellia japonica


★見参と雪割り咲いて藪椿
 深き緑に霊を宿らせ


藪椿(ヤブツバキ)

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シンビジウム・エンシフォリウム

シンビジウム・エンシフォリウム

シンビジウム・エンシフォリウムはラン科シュンラン属の常緑多年草である。
日本では九州の長崎県、熊本県に分布する。
海外では中国、ベトナム、カンボジア、インドネシアなどに分布する。
和名は駿河蘭(スルガラン)という。
和名の由来は、駿河地方で園芸用に栽培されていたことからきている。
環境省のレッドリスト(2007)では、「ごく近い将来における絶滅の危険性が極めて高い種」である絶滅危惧ⅠA類(CR)に登録されている。
草丈は40センチくらいである。
葉は剣状である。
開花時期は冬である。
茎先に花径6センチくらいの淡い緑色の花をつける。
属名の Cymbidium はギリシャ語の「cymbe(舟)+eidso(形)」からきている。唇弁の形から名づけられた。
種小名の ensifolium は「剣形葉の」という意味である。
写真は12月につくば植物園で撮った。
学名:Cymbidium ensifolium


★落ち着いた色合い見せる駿河蘭
 一目でわかる東洋の花


シンビジウム・エンシフォリウム

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スノーランド

スノーランド

スノーランド(Snowland)はキク科フランスギク属の一年草である。
原種はレウカンテムム・パルドサム(Leucanthemum paludosum)という。
原産地はスペイン、ポルトガルなど地中海沿岸地方である。
ほかにノースポール(North Pole)などの品種がある。
スノーランドは、中でも大輪で矮性の品種である。
日本へは1970年代に渡来した。
草丈は20~30センチくらいである。
葉は羽状で、互い違いに生える(互生)。
開花時期は11~5月である。
秋から春まで長く花を楽しめる。
舌状花は白く、筒状花は黄色い。
花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
属名の Leucanthemum はギリシャ語の「leukos(白)+anthemon(花)」からきており、「白い花」を意味する。
種小名の paludosum は「沼地に生える」という意味である。
写真は10月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。
学名:Leucanthemum paludosum 'Snowland'


★身をかがめ覗いてみれば清楚なる
 スノーランドの花に出合いて


スノーランド

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ルエリア・コロラタ

ルエリア・コロラタ

ルエリア・コロラタはキツネノマゴ科ルイラソウ属(ルエリア属)の常緑多年草である。
属名の読み方は「リュエリア」とするものもある。
原産地は中南アメリカである。
ペルー、エクアドル、コロンビアなどに分布する。
草丈は30~60センチくらいである。
葉は卵形で、互い違いに生える(互生)。
葉には艶があり、先は細く尖る。
開花時期は12~5月くらいである。
葉の脇から花茎を伸ばし、たくさんの花をつける。
赤く大きな部分は苞である。
花は真ん中にあるオレンジ色の部分で、雄しべと雌しべが花筒から突き出す。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
属名の Ruellia はフランスの植物学者「リュエル(J. Ruelle)」の名からきている。
種小名の colorata は「彩色された」という意味である。
写真は2月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。
学名:Ruellia colorata


★赤々と燃え立つようなコロラタが
 咲けば温室熱気溢れて


ルエリア・コロラタ

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立寒椿(タチカンツバキ)

立寒椿(タチカンツバキ)

寒椿(カンツバキ)はツバキ科ツバキ属の常緑低木である。
山茶花(サザンカ)を母種としたカンツバキ群の園芸品種である。
枝が横に広がる傾向がある。
これに対して枝が上に伸びるものは、立寒椿(タチカンツバキ)といって区別をする。
庭園樹や公園樹などに利用される。
樹高は3~5メートルくらいである。
葉は卵形で、互い違いに生える(互生)。
葉の先は尖り、縁には鈍いぎざぎざ(鋸歯)がある。
葉の色は暗い緑色で艶がある。
開花時期は11~2月くらいである。
花の色は紅色で、花径8センチくらいの八重咲きである。
属名の Camellia はイエズス会の宣教師「カメル(G. J. Kamell)さん」の名からきている。マニラに住み、東アジアの植物を採集した。
種小名の hiemalis は「冬季の」という意味である。
写真は11月に埼玉県花と緑の振興センターで撮った。
学名:Camellia x hiemalis 'Tachikantsubaki'


★咲き時は今か今かと待ちかねて
 大輪開く立寒椿


立寒椿(タチカンツバキ)

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