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季節の花

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メアリーローズ



メアリーローズ(Mary Rose)はバラ科バラ属の落葉低木である。
1983年にイギリスのデビッド・オースチン(David Austin)によって作出された園芸品種である。(薔薇図鑑参照)
イングリッシュローズ(English Rose:ER)と呼ばれるものの1つで、四季咲きの大輪である。
樹高は150~200センチくらいである。
樹形は半直立性である。
開花時期は5~11月である。
ロゼット咲きで、花の色はローズピンクである。
花径は10センチくらいである。
花にはミルラ香がある。
属名の Rosa はケルト語の「rhodd(赤色)」からきている。
品種名の Mary Rose はヘンリー8世の建造した旗艦の名からきている。海底から引き上げられたことを記念して名づけられた。
写真は6月に北海道のはぼろバラ園で撮った。
学名:Rosa 'Mary Rose'

★好みとは少し違った世界だが
 ローズピンクの花に免じて




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峰桜(ミネザクラ)



峰桜(ミネザクラ)はバラ科サクラ属の落葉低木である。
北方領土を含む北海道から本州の中部地方にかけて分布し、山地、亜高山、高山に生える。
海外では、サハリンにも分布する。
漢字では「嶺桜」とも書く。
別名を高嶺桜(タカネザクラ)という。
樹高は1メートルから5メートルくらいである。
葉は倒卵形で、互い違いに生える(互生)。
葉の先は尾状に尖り、縁には重鋸歯(大きなぎざぎざに更に細かなぎざぎざがある)がある。
開花時期は5月から7月である。
葉の展開と同時に花を咲かせる。
花径は20ミリから25ミリくらいで、淡い紅色をした5弁花である。
花弁の先は2つに浅く裂ける。
花は1輪から3輪ずつつく。
葉柄、小花柄、萼には毛が生えていない。
一部に毛が生えている変種を千島桜(チシマザクラ)という。
花の後にできる実は核果(水分を多く含み中に種が1つある)で、6月ころに黒紫色に熟する。
属名の Prunus は「plum(スモモ)」を意味する。
種小名の nipponica は「日本の」という意味である。
写真は4月につくば植物園で撮った。
学名:Prunus nipponica

★探してた花にようやく巡り合う
 今度は山で見つけてみよう




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ツリージャーマンダー



ツリージャーマンダー(tree jarmaner)はシソ科ニガクサ属の常緑低木である。
原産地は南ヨーロッパである。
樹高は1~2メートルくらいである。
枝は横に広がって立ち上がる。
枝も葉も銀灰色を帯びる。
ただし、古くなると毛が落ちて、艶のある濃い緑色になる。
葉はよい香りがする。
葉は卵形で、向かい合って生える(対生)。
開花時期は5~6月である。
花の色は淡い青紫色である。
花の形は唇形で、下唇弁は大きく3つに裂ける。
雌しべ1本と雄しべ4本が花冠から突き出る。
花の後にできる実は分果(複数の子房からできた果実)である。
花はサラダに用いられ、葉はリーフティーとされる。
属名の Teucrium はギリシャ神話の英雄「テウクロス(Teukros)」の名からきている。
種小名の fruticans は「低木状の」という意味である。
写真は2月に北大植物園で撮った。
学名:Teucrium fruticans

★透き通るブルーの花と銀の葉が
 よくマッチする海の妖精



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プロテア・キナロイデス



プロテア・キナロイデスはヤマモガシ科プロテア属の常緑低木である。
プロテア属は、南アフリカを中心に115種くらいが分布する。
本種の原産地は南アフリカの西ケープ州である。
南アフリカ共和国の国花とされている。
英名はキングプロテア(king protea) である。
また、YListでは英名を踏襲したキングプロテアを標準和名としている。
日本では切り花やフラワーアレンジメントに利用されている。
樹高は1~2メートルである。
枝は硬く、赤色を帯びる。
葉は卵形で、互い違いに生える(互生)。
葉の質は革質で分厚い。
葉には長い柄がある。
自生地での開花時期は5~6月くらいである。
木の先に球形の頭状花序(枝を介さずにたくさんの花がまとまって咲く)を出し、たくさんの花が集まった集合花をつける。
花序径は20~30センチくらいある。
花の色は白やピンクで、周りを総苞(花序全体を包む葉の変形したもの)が囲んでいる。
花の後にできる実は堅果(皮が堅く、種と接触せずに種を包んでいる果実)である。
属名の Protea はギリシャ神話に登場する海神「プロテウス(Proteus) 」の名からきている。この属に幅広い変異のあることから自在に姿を変えるプロテウスにちなんで名づけられた。
種小名の cynaroides は「チョウセンアザミ属(Cynara)に似た」という意味である。
上の写真は4月に大阪市の咲くやこの花館で撮った。
下の写真は1月につくば植物園で撮った。
学名:Protea cynaroides

★咲く花と蕾を比べてみるだけで
 得心が行く変化の姿





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無患子(ムクロジ)



無患子(ムクロジ)はムクロジ科ムクロジ属の落葉高木である。
本州の茨城県から沖縄にかけて分布し、山地に生える。
また、庭木ともされる。
海外では、済州島、台湾、中国、インドシナ半島、ヒマラヤ地方などにも分布する。
和名には「子どもが患うことがないように」という意味がある。
英名はソープベリー(Soapberry)である。
樹高は10~20メートルくらいである。
葉は大形の羽状複葉(鳥の羽のように左右に小葉がいくつか並んで1枚の葉が構成される)で、互い違いに生える(互生)。
小葉は幅の広い披針形(笹の葉のような形)で、縁にぎざぎざ(鋸歯)はない(全縁)。
開花時期は6月ころである。
雌雄同株である。
枝先に円錐花序(枝分かれして全体が円錐状に見える)を出し、淡い緑色の花をつける。
花の後にできる実は球形の核果(水分を多く含み中に種が1つある)で、10月ころに黄褐色に熟する。
中には黒い種子が1つ入っている。
種子は羽根突きの球や数珠に用いる。
果皮はサポニンを含み、かつては石鹸の代用とされた。
俳句の季語は秋である。
属名の Sapindus はラテン語の「sapo(石鹸)+ Indus(インドの) 」からきている。インドで古くから洗濯用に用いられたことから名づけられた。
種小名の mukorossi には「ムクロジ」の意味がある。
写真は2月に神代植物公園で撮った。
下の写真は12月に板橋区立赤塚植物園で撮った。
学名:Sapindus mukorossi

★息長く人と交わり来る道
 しみじみ思う無患子の樹に



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