ドワーフコットン 秋の花 2013年09月12日 ドワーフコットンはアオイ科ワタ属の多年草である。木立綿(キダチワタ:Gossypium arboreum)系の園芸品種で、「サカタのタネ」から発売されている。草丈20~25センチで咲き始める矮性品種である。園芸上は一年草として扱われる。木立綿(キダチワタ)の原産地はインド、パキスタンである。草丈は20~60センチくらいである。葉は手のひら状に裂け、互い違いに生える(互生)。開花時期は8~10月である。花径4センチくらいの黄色い5弁花で、花の真ん中が赤褐色をしている。花は一日花である。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。ひと月くらいで熟して裂開し、白い綿毛が露出する。属名の Gossypium はラテン語の「gossum(腫れ物)」からきている。膨らんだ果実の形をたとえたものである。種小名の arboreum は「樹木の」という意味である。写真は9月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。学名:Gossypium arboreum 'Dwarf Cotton'★綿だって園芸用になるんだよ ドワーフの名もどこか可愛く花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|PR
笹葉藻(ササバモ) 秋の花 2013年09月07日 笹葉藻(ササバモ)はヒルムシロ科ヒルムシロ属の多年草である。北海道から九州にかけて分布し、湖沼、河川などに生える沈水植物である。ただし、葉の一部は浮き葉となる。海外では、台湾、朝鮮半島、中国、インドシナ半島、マレーシア、インドネシア、インド、ニューギニアなどにも分布する。流水の中では草丈は2~3メートルくらいになる。茎は円柱形である。葉は幅の広い線形で、互い違いに生える(互生)。葉の先は鋭く尖り、縁には波状のぎざぎざ(鋸歯)がある。開花時期は7~9月である。花茎の先に穂状花序(柄のない花が花茎に均等につく)を出し、緑色の小さな花をつける。花の後にできる実は核果(水分を多く含み中に種が1つある)である。属名の Potamogeton はギリシャ語の「potamos(川)+geiton(近所の)」からきている。種小名の wrightii はイギリスの植物学者「ライト(Charles Henry Wright, 1864-1941)さんの」という意味である。写真は8月につくば植物園で撮った。学名:Potamogeton wrightii(syn. Potamogeton malaianus)★さらさらと水の流れに沿って浮く 笹葉藻の葉は自在の姿花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
蛭筵(ヒルムシロ) 秋の花 2013年09月06日 蛭筵(ヒルムシロ)はヒルムシロ科ヒルムシロ属の多年草である。北海道から沖縄にかけて分布する浮葉性の水草である。湖沼、池、川、水田などの比較的浅いところに生育する。海外では、朝鮮半島や中国にも分布する。和名の由来は、ヒルのいる池や田んぼに繁殖するということからきている。草丈は10~60センチくらいである。浮葉は長い楕円形で、互い違いに生える(互生)。葉の長さは5~10センチくらいである。葉の色は濃い緑色や茶色つぽい緑色で、艶がある。水中葉は茶色っぽくて細長く、波打っている。開花時期は5月から10月である。長さ4センチから8センチくらいの黄緑色をした棒状の穂状花序(柄のない花が花茎に均等につく)を水面に出す。花の後にできる実は核果(水分を多く含み中に種が1つある)である。属名の Potamogeton はギリシャ語の「potamos(川)+geiton(近所の)」からきている。種小名の distinctus は「著しい」という意味である。写真は10月につくば植物園で撮った。学名:Potamogeton distinctus★田んぼでは嫌われものの蛭筵 こうして見ると渋い花だね花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
東京葛(トンキンカズラ) 秋の花 2013年09月05日 東京葛(トンキンカズラ)はガガイモ科ヤライコウ属(テロスマ属)の常緑蔓性低木である。分類の仕方によってはキョウチクトウ科とされる。原産地は中国南部からインドシナ半島、インドにかけてである。「東京」は日本の地名ではなく、ベトナムの北部の地名である。ベトナム戦争のきっかけとなったトンキン湾事件などで知られる。英名はトンキンジャスミン(Tonkin jasmin)である。標準和名は夜来香(ヤライコウ)という。読み方は「イエライシャン」とするものもある。中国南部での呼び名である。蔓の長さは5メートルくらいまで伸びる。葉は心形で、向かい合って生える(対生)。葉の質は薄く、長い柄がある。開花時期は8~10月くらいである。葉の脇に散形花序(枝先に1個つずつ花がつく)を出し、淡い黄緑色をした星形の花をつける。花にはよい香りがあり、特に夜になると強く香る。花の後にできる実は袋果(熟すと果皮が自然に裂けて種子を放出する)である。香水の原料とするほか料理にも用いられる。属名の Telosma はギリシャ語の「tele(遠い)+osme(香り)」からきている。花の香りが遠くまで届くことから名づけられた。種小名の cordata は「心臓形の」という意味である。写真は9月に京都府立植物園で撮った。学名:Telosma cordata★名を聞いても一度葉の脇じっと見る イエライシャンは目立たない花花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
喜樹(キジュ) 秋の花 2013年09月04日 喜樹(キジュ)はミズキ科カンレンボク属の落葉高木である。分類の仕方によってはヌマミズキ科とされる。ハンカチの木(ハンカチノキ)などが近い仲間である。原産地は中国の南西部である。雲南省などの標高1000メートル以上の地域に分布する。また、街路樹とされる。標準和名は旱蓮木(カンレンボク)という。いずれの名も中国名を音読みしたものである。英名はハッピーツリー(happy tree)という。日本へは大正時代に渡来した。樹高は15~25メートルくらいである。葉は卵形で、互い違いに生える(互生)。葉の先は尖り、縁は波打つ。雌雄同株である。開花時期は7~8月である。雌花は枝先につき、雄花は葉の脇につく。淡い黄緑色をした小さな花である。花の後にできる実は集合果で、淡い黄褐色に熟する。実や根には抗癌作用のある物質が含まれていて注目されている。属名の Camptotheca はギリシャ語の「kamptos(湾曲)+theke(細胞)」からきている。種小名の acuminata は「先が次第に尖った」という意味である。写真は9月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。学名:Camptotheca acuminata★遠目にもとても目立つよ喜樹の実は 大木の枝うずめ尽くして花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|