キカス・シアメンシス 観葉植物 2014年12月08日 キカス・シアメンシスはソテツ科ソテツ属(キカス属)の常緑低木である。キカス属は旧世界に95種くらい分布する。日本にも蘇鉄(ソテツ)が分布し、属名の和名はソテツ属という。本種の原産地はミャンマー、タイ、ベトナムなど、標高300メートル以上の山地に生える。和名はシャム蘇鉄(シャムソテツ)とするものもある。国際自然保護連合(IUCN)のレッドリスト(2010, ver. 3.1)では絶滅危惧II類(VU)に指定されている。樹高は1~2メートルである。幹は太い。葉は羽状複葉(鳥の羽のように左右に小葉がいくつか並んで1枚の葉が構成される)で、幹の先に輪生状につく。小葉の形は線状である。属名の Cycas はギリシャ名の「cykas(ソテツ)」からきている。種小名の siamensis は「シャム(タイ)の」という意味である。写真は10月に京都府立植物園で撮った。学名:Cycas siamensis★日本の蘇鉄とどこが違うかな 葉っぱはどうか幹の様子は花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|PR
紅葉葉団扇(モミジバウチワ) 観葉植物 2014年12月07日 紅葉葉団扇(モミジバウチワ)はサトイモ科ベニウチワ属(アンスリウム属)の蔓性常緑多年草である。アンスリウム属は中南アメリカに1000種くらいが分布する。日本にも明治時代には紅団扇(ベニウチワ:Anthurium scherzerianum)が渡来しており、属名の和名をベニウチワ属という。本種の原産地はコロンビア、エクアドル、ペルー、ブラジルなどである。本種は蔓性で、気根を伸ばして樹木や岩に着生する。葉は手のひら状に裂け、小葉は7枚から15枚になる。小葉の形は線状の披針形(笹の葉のような形)である。小葉の先は尖り、縁は波状になる。仏炎苞(棒状の花を包み込む苞を仏像の背景にある炎形の飾りに見立てたもの)は淡い緑色、肉穂花序(花軸が多肉化して花が表面に密生したもの)も緑色で、花はあまり目立たない。花の後にできる実は液果(果皮が肉質で液汁が多い実)の集合果である。もっぱら葉を観賞する。属名の Anthrium はギリシャ語の「anthos(花)+oura(尾)」からきている。肉穂花序が尾のように見えることから名づけられた。種小名の polyschistum は「たくさん深裂した」という意味である。写真は10月に大阪市の咲くやこの花館で撮った。学名:Anthurium polyschistum★仲間とはちょっと違った姿だね アンスリウムの葉っぱも裂ける花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
ニッパ椰子(ニッパヤシ) 観葉植物 2014年12月06日 ニッパ椰子(ニッパヤシ)はヤシ科ニッパヤシ属の常緑小高木である。1属1種のマングローブ植物である。日本では沖縄県の西表島にのみ分布する。環境省のレッドリスト(2012)では、「ごく近い将来における絶滅の危険性が極めて高い種」である絶滅危惧IA類(CR)に登録されている。海外では、フィリピン、マレーシア、インド、南太平洋諸島、オーストラリアなどに分布する。国際自然保護連合(IUCN)のレッドリスト(Ver.3.1, 2010)では軽度懸念(LC)に指定されている。樹高は9メートルくらいまで育つ。根茎はマングローブ湿地の土の中を這う。葉は披針形(笹の葉のような形)の羽状葉である。開花時期は7月から8月くらいである。雌雄同株で、雄花序と雌化序がある。雄花序は尾状花序、雌花序は頭状花序で、花弁は6枚である。果実は球状の集合果である。種子は海流散布によって分布を広げる。和名は属名の読みからきている。属名の Nypa はマレーシアなどでの現地名からきている。種小名の fruticans は「低木状の」という意味である。写真は10月に京都府立植物園で撮った。学名:Nypa fruticans★名前だけ知っていたけど調べれば そうだったのかと出合いの喜び花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
這い耳形羊歯(ハイミミガタシダ) 観葉植物 2014年10月12日 這い耳形羊歯(ハイミミガタシダ)はヒメシダ科ヒメシダ属(テリプテリス属)の常緑多年草である。テリプテリス属は世界に900種くらいが分布する。日本にも姫羊歯(ヒメシダ)などが分布し、属名の和名をヒメシダ属という。本種の原産地は福岡県、鹿児島県である。しかし、1981年を最後に現存が確認されていない。環境省のレッドデータリスト(2012)では野生絶滅(EW)に登録されている。海外では、中国の南西部からヒマラヤにかけて分布する。根茎は長く横に這い、やや間隔をおいて葉をつける。全体に毛が生えている。葉柄は長さが10センチから30センチくらいで、下部には鱗片がある。葉身は長い楕円形で長さは100センチくらいあり、2回羽状に裂ける。胞子嚢群は裂片の縁と中肋の中間につく。形は円形か楕円形で、包膜はない。属名の Thelypteris はギリシャ語の「thelys(女性の)+pteris(シダ)」からきている。種小名の aurita は「耳を持つ」という意味である。写真は10月につくば植物園で撮った。学名:Thelypteris aurita★屋久島がその故郷であると聞き 原始の森に思いを馳せて花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
斑入り菖蒲(フイリショウブ) 観葉植物 2014年09月25日 菖蒲(ショウブ)はサトイモ科ショウブ属の多年草である。分類体系によっては(APGIII)ショウブ科とされる。ショウブ属は世界に5~6種が分布する。菖蒲(ショウブ)は北海道から九州にかけて分布し、水辺に生える。海外では北半球に広く分布する。中国では古来から男子にとって縁起の良い植物とされてきた。日本でも端午の節句に使われ、また香りのよい根茎を入れて菖蒲湯とされる。斑入り菖蒲(フイリショウブ)はその園芸品種である。特徴は葉に縦縞の白い斑が入ることである。草丈は50~100センチくらいである。根茎は枝分かれをして横に這う。葉は剣形で中脈が目立つ。開花時期は5~7月くらいである。花茎の先に淡い黄緑色をした肉穂花序(花軸が多肉化して花が表面に密生したもの)をつける。花の後にできる実は液果(果皮が肉質で液汁が多い実)の集合果である。属名の Acorus はギリシャ語の「a(否定)+coros(装飾)」からきている。花が地味なことから名づけられた。種小名の calamus は「管の」という意味である。園芸品種名の Variegatus は「斑入りの」という意味である。写真は9月に大阪市大植物園で撮った。学名:Acorus calamus 'Variegatus'★斑入り葉はいろいろあるが菖蒲にも 頷きながら葉っぱに触れて花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|