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薄の木(ススキノキ)



薄の木(ススキノキ)はユリ科ススキノキ属の常緑低木である。
分類体系によってはススキノキ科に分類される。
ススキノキ科はAPG IIIの分類体系でツルボラン科やキスゲ科も含められるようになって注目されている。
本種の原産地はオーストラリアの南西部である。
樹高は1~2メートルである。
成長は非常に遅い。
葉は銀白色で細長く、長さは1メートルにもなる。
開花するのは数年に一度である。
茎先に長い穂状の花序を出し、黄白色の花を咲かせる。
属名の Xanthorrhoea はギリシャ語の「xanthos(黄色い)+rheo (流れ)」からきている。
種小名の preissii はオーストラリアに住んだドイツ人の博物学者「プレイス(Ludwig Preiss, 1811-1883)さんの」という意味である。
写真は1月に新宿御苑で撮った。
学名:Xanthorrhoea preissii


★滅多には花を咲かせぬ木だという
 いろいろあるね不思議の世界




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山椒藻(サンショウモ)



山椒藻(サンショウモ)はサンショウモ科サンショウモ属の一年草である。
本州から九州にかけて分布し、池沼や水田、溝などに生えるシダ植物である。
環境省のレッドリスト(2007)では、「現時点では絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては『絶滅危惧』に移行する可能性のある種」である準絶滅危惧(NT)に登録されている。
海外では、アジア、ヨーロッパ、アフリカに広く分布する。
茎の長さは5~10センチくらいである。
茎は疎らに枝分かれをし、3枚の葉を車軸状につける(輪生)。
そのうちの1枚は水中に垂れ下がり、2枚が水面に浮かぶ。
水面に浮かぶ葉の表面には細かな突起がたくさんあって水を弾く。
水中に垂れ下がる葉のつけ根付近に胞子嚢果が集中してつく。
生育期間は3~12月くらいである。
和名の由来は、葉の様子を山椒(サンショウ)の羽状複葉に見立てたものである。
属名の Salvinia はイタリアの植物学者「サルビニ(Antonio Maria Salvini, 1633-1729)さん」の名からきている。
種小名の natans は「水に浮かぶ」という意味である。
写真は9月につくば植物園で撮った。
学名:Salvinia natans

★水面にぷかり浮かんだ山椒藻
 なるほど似てる山椒の葉に




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アメリカ柿(アメリカガキ)



アメリカ柿(アメリカガキ)はカキノキ科カキノキ属の落葉高木である。
原産地は北アメリカの東部である。
英名はコモン・パーシモン(common persimmon)である。
実は小さいが、ネイティブアメリカンはこの実を乾燥させて一年中利用したという。
樹高は18メートルに達する。
樹皮は暗い褐色である。
葉は楕円形で、互い違いに生える(互生)。
葉の先は鋭く尖る。
葉の表面は艶のある濃い緑色、裏面は淡い緑色である。
開花時期は5~6月くらいである。
葉の脇に白っぽいクリーム色の花をつける。
花冠は鐘形で、先が4つに裂ける。
秋に実る液果(果皮が肉質で液汁が多い実)の大きさは直径2~4センチくらいである。
材はゴルフのクラブなどの原料となる。
属名の Diospyros はギリシャ語の「Dios(ジュピター)+pyros(穀物)」からきている。おいしい果実を「神の食べ物」として称え名づけた。
種小名の virginiana は「バージニアの」という意味である。
写真は9月と6月に富山県中央植物園で撮った。
学名:Diospyros virginiana

★柿の木とパーシモンとがつながった
 面白いよね文化辿ると




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アロエ・ラウヒイ



アロエ・ラウヒイはユリ科アロエ属の常緑多年草である。
分類体系によってはススキノキ科に分類されることもある。
マダガスカルに分布する多肉植物である。
本種を基に多くの園芸品種が生まれている。
英名はスノーフレーク・アロエ(snowflake aloe)である。
本種もワシントン条約で保護され、研究目的以外の輸出入は禁止されている。
種小名の読み方はワシントン条約附属書に基づく。
このほかに「ラウイ」や「ラウヒー」などの読み方が見られる。
草丈は10~15センチくらいである。
葉は剣状で、縁に棘がある。
葉の色は濃い緑色で、白い斑点が入る。
陽光を浴びると葉の色は紫がかったオレンジ色になる。
日本での開花時期は秋である。
花は穂状につき、黄色ないし黄橙色をした筒状の花である。
花被片は6枚、雄しべも6本である。
属名の Aloe は、アラビア語の「alloeh(苦味のある)」からきている。葉に苦い汁液があることから名づけられた。
種小名の rauhii はマダガスカルの植物の研究者であるドイツ人の「ラウー(Werner Rauh, 1913-2000)さんの」という意味である。
写真は9月に大阪市の咲くやこの花館で撮った。
学名:Aloe rauhii

★こじんまりまとまるアロエまたよきと
 園芸的な姿に見とれ




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深山楢(ミヤマナラ)



深山楢(ミヤマナラ)はブナ科コナラ属の落葉低木である。
日本固有種である。
本州の東北地方から中部地方にかけての日本海側と九州(霧島山)に分布し、亜高山に生える。
分類上は水楢(ミズナラ)の変種とされている。
水楢(ミズナラ)の名は材に水分を多く含むことからきており、その高山型というのが和名の由来である。
基本種との違いは葉が小さくて縁が尖り、果実も小さいことなどである。
樹高は1~5メートルくらいである。
葉は長い楕円形で、互い違いに生える(互生)。
葉の質は分厚くて艶がある。
葉の縁には粗いぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は4~5月である。
雌雄同株である。
黄緑色をした穂状の花序をつける。
花の後にできる実は堅果(皮が堅く、種と接触せずに種を包んでいる果実)で、秋に熟してドングリとなる。
属名の Quercus はケルト語の「quer(良質の)+cuez(材木)」を語源とするこの属の一種のラテン古名からきている。
種小名の crispula は「やや縮みがある」という意味である。
変種名の horikawae は植物学者「堀川富弥さんの」という意味である。
写真は8月に福島県のあだたら高原で撮った。
学名:Quercus crispula var. horikawae

★深山には深山に似合う深山楢
 このドングリを次は見たいと






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