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無人八手(ムニンヤツデ)



無人八手(ムニンヤツデ)はウコギ科ヤツデ属の常緑低木である。
小笠原諸島の固有種である。
「八手」の由来は深く切れ込んだ葉の形からきており、「無人」は小笠原諸島を意味する江戸時代の呼称である。
環境省のレッドリスト(2012)では、「絶滅の危険が増大している種」である絶滅危惧II類(VU)に登録されている。
樹高は2~5メートルくらいである。
葉は柄が長く手のひら状に5つから7つに裂け、枝先に集まって互い違いに生える(互生)。
葉の質は厚く、艶がある。
裂け方は近縁種の八手(ヤツデ)よりも浅く、裂片の幅も広い。
開花時期は11月である。
枝先に円錐花序(下のほうになるほど枝分かれする回数が多く、全体をみると円錐形になる)を出し、白い5弁花をたくさんつける。
花は両性花で、1つの花が雄花から雌花へと変化していく。
花の後にできる実は楕円状球形の液果(果皮が肉質で液汁が多い実)で、熟すと黒紫色になる。
属名の Fatsia は日本語の「八手(ハッシュ)」からきている。
種小名の oligocarpella は「少数の心皮の」という意味である。
写真は12月に夢の島熱帯植物館で撮った。
学名:Fatsia oligocarpella

★島に咲く八手はどこが違うのか
 花も見たいが葉が面白く




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小笠原八丈羊歯(オガサワラハチジョウシダ)



小笠原八丈羊歯(オガサワラハチジョウシダ)はイノモトソウ科イノモトソウ属の常緑多年草である。
イノモトソウ属は、世界の熱帯・亜熱帯地方を中心に280種くらいある。
本種は小笠原固有種である。
小笠原諸島、硫黄列島に分布し、山地のやや乾燥した場所などに生えるシダ植物である。
和名の由来は、八丈羊歯(ハチジョウシダ)に似て小笠原諸島に分布することからきている。
草丈は1メートルくらいである。
葉の質はやや厚く硬く、表面は艶がある。
羽片の先は尾状に伸びる。
胞子嚢群は葉の裏面の縁に並んでつく。
属名の Pteris はギリシャ語の「pteron(翼)」からきている。羽状の葉の形から名づけられた。
種小名の boninensis は「無人島の(小笠原の)」という意味である。
写真は12月に夢の島熱帯植物館で撮った。
学名:Pteris boninensis

★名の由来聞けばなるほどと思うけど
 誤解もしやすい名づけ方だね




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カラテア・クロタリフェラ



カラテア・クロタリフェラはクズウコン科カラテア属の常緑多年草である。
カラテア属は熱帯アメリカを中心に100種以上が分布する。
本種の原産地はメキシコ、パナマ、エクアドルなどである。
草丈は1~3メートルくらいである。
葉は長い楕円形である。
同属には葉に模様が入っているものが多いが、本種はシンプルである。
鑑賞されるのはムカデのような形をした黄色い苞である。
開花時期は春である。
2列に互生する苞の間から小さな茶色の花を咲かせる。
属名の Calathea はラテン語の「calathus(籠)」からきている。
種小名の crotalifera は「ガラガラと鳴る」という意味である。
写真は12月に夢の島熱帯植物館で撮った。
学名:Calathea crotalifera

★赤ちゃんの持つガラガラを連想し
 ついた名前かこのカラテアは




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小形白網目草(コガタシロアミメグサ)



小形白網目草(コガタシロアミメグサ)はキツネノマゴ科アミメグサ属の多年草である。
本種は白網目草(シロアミメグサ)の園芸品種で、矮性種である。
基本種は南アメリカのペルーからコロンビアにかけて分布する。
草丈は10センチくらいである。
よく枝分かれをし、匍匐してマット状に広がる。
密生する葉は楕円形で、長さは3~4センチである。
濃い緑色の地に銀白色の網目模様が入る。
属名の Fittonia はイギリスの生物学者「フィットン(Elizabeth and Sarah Mary Fitton, 1800's)さん」の名からきている。
種小名の verschaffeltii はベルギーの園芸家「バーシャフェルト(Ambroise Verschaffelt, 1825-1886)さんの」という意味である。
変種名の argyroneura は「銀白色の」という意味である。
園芸品種名の Compacta は「小形の」という意味である。
写真は12月に夢の島熱帯植物館で撮った。
学名:Fittonia verschaffeltii var. argyroneura 'Compacta'

★小さくてより精細な葉の模様
 見れば驚くまるで宝石




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カラテア・ランキフォリア



カラテア・ランキフォリアはクズウコン科カラテア属の多年草である。
原産地はブラジルである。
別名をカラテア・インシグニスという。
和名は矢羽根紫背姫芭蕉(ヤバネシハイヒメバショウ)という。
日本へは昭和時代の初期に渡来した。
日本では鉢植えの観葉植物とされている。
草丈は60~80センチくらいである。
根際から生える葉は披針形(笹の葉のような形)である。
葉の色は淡い黄緑色で、濃い緑色の模様が矢羽根状に入る。
葉の裏は暗い紅紫色である。
開花時期は6月くらいで、根際に白い小さな花をつける。
属名の Calathea はラテン語の「calathus(籠)」からきている。
種小名の lancifolia は「披針形の葉の」という意味である。
写真は1月に千葉市花の美術館で撮った。
学名:学名:Calathea lancifolia(syn. Calathea insignis)

★美しい矢羽根の模様に驚くよ
 濃い紫の裏面も冴え




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