春鬱金(ハルウコン) 春の花 2014年05月07日 春鬱金(ハルウコン)はショウガ科ウコン属(クルクマ属)の多年草である。ウコン属は世界に80種くらいが分布する。本種の原産地は熱帯アジアである。インド、東南アジア、中国南部などで栽培されている。標準和名は中国名からきた姜黄(キョウオウ)という。日本では沖縄で栽培されている。健康茶のサンピン茶の原料は本種である。草丈は50センチくらいである。葉は幅が広くて大きな楕円形である。開花時期は4~6月である。花のように見えるのは苞で、白に淡い紅色のぼかしが入る。花は小さく紫色をしている。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。根茎は生薬で姜黄(きょうおう)といい、利胆薬、健胃薬とされる。また、黄色染料ともされる。花言葉は「乙女の香り」である。属名の Curcuma はアラビア語の「kurkum(黄色)」からきている。根茎から黄色の色素を得ることから名づけられた。種小名の aromatica は「芳香のある」という意味である。写真は4月に東京都薬用植物園で撮った。学名:Curcuma aromatica★さっぱりと咲くのが好きと春鬱金 ほんのり染まる目立たぬように花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|PR
カナリーバード 春の花 2014年05月05日 カナリーバード(Canary Bird)はバラ科バラ属の常緑低木である。1907年にイギリスで作出された園芸品種である。ロサ・クサンティナ(Rosa xanthina)とロサ・ユゴニス(Rosa hugonis)を交配させたものと推定されている。いずれも中国原産で、花の色は淡い黄色である。樹高は150~250センチくらいである。樹形は半蔓性である。葉は細長い楕円形からなる奇数羽状複葉で、互い違いに生える(互生)。長い枝先は垂れる。開花時期は4~6月くらいで、一期咲きである。花の色は鮮やかな黄色である。花径は5センチくらいの一重咲きで、垂れ下がる枝にびっしりと花をつける。属名の Rosa はケルト語の「rhodd(赤色)」からきている。種小名の xanthina は「黄色の」という意味である。写真は6月に札幌市の百合が原公園で撮った。学名:Rosa xanthina 'Canary Bird'★鮮やかな黄色い薔薇が目を奪う 枝垂れた枝は花いっぱいに花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
西洋耳菜草(セイヨウミミナグサ) 春の花 2014年05月04日 西洋耳菜草(セイヨウミミナグサ)はナデシコ科ミミナグサ属の多年草である。ミミナグサ属は世界に100種くらいが分布する。本種の原産地はヨーロッパ、北アフリカ、北アメリカなどである。日本でも戦後に野生化し、北海道各地と神奈川県に分布している。北海道のブルーリストではBランク(北海道に定着している外来種)に選定されている。英名はマウスイヤー・チックウィード(mouse-ear chickweed)である。チックウィードは「ハコベ」のことである。マウスイヤーは白い毛に覆われた葉を「二十日鼠の耳」に例えたもので、日本の「耳菜草」の由来も同様である。草丈は10~30センチくらいである。地面を這ってマット状に広がる。葉は細長い線形ないし披針形で、向かい合って生える(対生)。葉は白い細かい毛に覆われている。開花時期は4~7月である。花径2センチくらいの白い5弁花をびっしりと咲かせる。花びらの先は2つに裂けており、真ん中に灰色の筋がある。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。属名の Cerastium はギリシャ語の「cerastes(つの状の)」からきている。細長くて曲がったさく果の形から名づけられた。種小名の arvense は「原野に生える」という意味である。写真は6月に北大植物園で撮った。学名:Cerastium arvense★びっしりと埋もれるほどに大輪を 開けばそこは夢の花園花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
笠萓(カサスゲ) 春の花 2014年05月03日 笠萓(カサスゲ)はカヤツリグサ科スゲ属の多年草である。北方領土を含む北海道から九州にかけて分布し、水辺や湿地に生える。海外では、朝鮮半島、中国、サハリンなどにも分布する。草丈は40~100センチくらいである。葉は幅4~8ミリの線形である。開花時期は4~7月である。先のほうにつく雄花は茶色っぽく、下のほうにつく雌花は緑色である。花の後にできる実は小堅果である。実は結実しないことが多い。葉が丈夫なので萓笠などをつくるのに利用されたため、この名がつけられた。別名を蓑萓(ミノスゲ)という。これも同様に蓑をつくるのに用いたところからきている。属名の Carex はギリシャ語の「keirein(切る)」からきている。葉が鋭いことから名づけられた。種小名の dispalata は「分割した」という意味である。写真は4月に箱根湿生花園で撮った。学名:Carex dispalata★水際を生めて笠萓花盛り いいのこれでも花は花よと花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
采振り木(ザイフリボク) 果実・野菜 2014年05月02日 采振り木(ザイフリボク)はバラ科ザイフリボク属の落葉高木である。本州の東北地方から九州にかけて分布し、山地の林の中に生える。また、庭木や公園木として植えられる。海外では、朝鮮半島、中国にも分布する。樹高は5~10メートルくらいである。樹皮は暗い灰紫色である。葉は楕円形で、互い違いに生える(互生)。葉にはやや長い柄があり、先は鋭く尖る。葉の縁には細かいぎざぎざ(鋸歯)がある。葉の表面は緑色で、裏面は灰白色を帯びる。開花時期は4~5月である。枝先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、白い花をたくさんつける。花弁は5枚である。花弁は長さが10~15ミリくらいの線形である。花の後にできる実は球形の偽果(子房以外の部分が加わってできている果実)で、秋に白い粉を帯びた黒紫色に熟する。実は渋くて生食には向かないが、果実酒などに利用される。和名の由来は、花弁の様子を武将の用いた采配に見立てたものである。別名を四手桜(シデザクラ)という。これは花弁の様子を四手(玉串や注連縄[しめなわ]などに下げる紙)に見立てたものである。材は硬くて緻密なので器具用として利用される。花言葉は「穏やかな表情」である。属名の Amelanchier は古いヨーロッパのオック語でのヨーロッパ種(Amelanchier ovalis)に対する呼び名からきている。種小名の asiatica は「アジアの」という意味である。写真は6月に富山県中央植物園で撮った。学名:Amelanchier asiatica★ほんのりと赤く染まった実を見つけ ジューンベリーと比べたくなり花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|