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スカブロサ



スカブロサ(Scabrosa)はバラ科バラ属の落葉低木である。
シュラブ系(Shrub rose:S)と呼ばれるものの1つで、四季咲きの大輪である。
ハイブリット・ルゴサ(Hybrid Rugosa, HRg)に分類される。
日本の浜梨(ハマナス)がヨーロッパに紹介されて以降に交配されて生まれた系統である。
本種は1950年にイギリスのハークネス(J. Harkness)によって作出された。
樹高は140~180センチくらいである。
樹形は横張り性である。
開花時期は5~11月である。
一重平咲きで、花の色は紫がかったピンクである。
花径は12センチくらいである。
花には強い香りがある。
花の後には大きなオレンジ色の偽果(子房以外の部分が加わってできている果実)をたくさん実らす。
属名の Rosa はケルト語の「rhodd(赤色)」からきている。
種小名の rugosa は「皺のある」という意味である。
品種名の Scabrosa は「ざらざらした」という意味である。
写真は6月に北海道のはぼろバラ園で撮った。
学名:Rosa rugosa 'Scabrosa'

★ハマナスの選抜されたものみたい
 花は大きく色鮮やかで




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イリス・ルテニカ・ナナ



イリス・ルテニカ・ナナはアヤメ科アヤメ属の多年草である。
原産地は朝鮮半島、中国北部、チベット、東ヨーロッパなどである。
基本種のイリス・ルテニカは和名を満州文目(マンシャウアヤメ)ないし小杜若(コカキツバタ)という。
本種はその変種で、和名を満州小文目(マンシュウコアヤメ)とするものもある。
草丈は15~20センチくらいである。
根茎は匍匐してマット状に広がる。
葉は線形である。
開花時期は5~6月である。
花の色は青紫色で、地面近くに次々と咲き並ぶ。
花被片は6枚である。
花にはよい香りがある。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
属名の Iris はギリシャ語で虹を意味する。
種小名の ruthenica は「ルテニア地方(Ruthenia:東欧にある歴史的地名)の」という意味である。
変種名の nana は「小さい」という意味である。
写真は3月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。
学名:Iris ruthenica var. nana

★背を屈め地面を這って咲き並ぶ
 花は紫満州菖蒲




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ラステニア



ラステニアはキク科ラステニア属の一年草である。
原産地は北アメリカである。
アメリカ合衆国のカリフォルニア州やメキシコのバジャカリフォルニア州などに分布する。
英名はローヤル・ゴールドフィールズ(royal goldfields)である。
草丈は20~40センチくらいである。
根際から生える葉は羽状に深く裂ける。
葉や茎には腺毛(粘着物質を出す毛)が生える。
葉には甘い香りがある。
開花時期は3~5月くらいである。
茎先に小さな黄色い花(頭花)をつける。
筒状花も舌状花も黄色く、舌状花は7枚くらいである。
花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
属名の Lasthenia は古代ギリシャの哲学者プラトンの弟子である女子学生ラステネイア(Lastheneia)の名からきている。
種小名の coronaria は「花冠のある」という意味である。
写真は4月に京都府立植物園で撮った。
学名:Lasthenia coronaria

★スイートな香りを放ちラステニア
 まとう衣装に産毛の生えて




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アンクサ・カエスピトサ



アンクサ・カエスピトサはムラサキ科ウシノシタグサ属(アンクサ属)の多年草である。
アンクサ属はヨーロッパ、コーカサス、北アフリカ、南アフリカなどに40種くらいが分布する。
属名の読み方は園芸的には「アンチューサ」とすることが多い。
コーカサスに分布する同属のアンクサ・アズレア(Anchusa azurea)に牛の舌草(ウシノシタグサ)の和名があり、属名の和名もウシノシタグサ属という。
本種の原産地はギリシャのクレタ島で、岸壁に生える。
草丈は10センチくらいである。
葉は細長く、ロゼット状に広がる。
葉には軟毛が生えている。
開花時期は春から夏である。
花の色は青く、花冠は5つに深く裂ける。
花の真ん中に白い副花冠がある。
花の後にできる実は分果(複数の子房からできた果実)で、4つのブロックからなる。
属名の Anchusa はギリシャ語の「anchusa(化粧原料)」からきている。この属の1種の根が化粧原料とされた。
種小名の caespitosa は「群がって生える」という意味である。
写真は4月に神代植物公園の野草展(東京山草会)で撮った。
学名:Anchusa caespitosa

★エーゲ海思わすような爽やかさ
 岸壁に咲く姿はいかに




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黄花空木(キバナウツギ)



黄花空木(キバナウツギ)はスイカズラ科タニウツギ属の落葉低木である。
日本固有種である。
本州の秋田県から山梨県にかけて分布し、山地に生える。
樹高は2~3メートルである。
葉は楕円形で先が尖り、向かい合って生える(対生)。
柄はほとんどなく、両面に毛が生える。
開花時期は4~6月である。
葉の脇に淡い黄色の筒状花をつける。
花筒の先は5つに裂け、下側の裂片の内側に濃い黄色の網状班が入る。
萼は早くに落ちる。
雄しべは5本である。
花の後にできる実は円筒状のさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)で、種子には短い翼がある。
属名の Weigela はドイツの科学者「ウェイゲル(Christian Ehrenfried Weigel, 1748-1831)さん」の名からきている。
種小名の maximowiczii はロシアの植物学者「マキシモビッチ(Carl Johann Maximowicz, 1827-1891)さんの」という意味である。
写真は5月に箱根湿生花園で撮った。
学名:Weigela maximowiczii

★花びらの内に隠した秘密あり
 黄花空木はさり気なく咲き




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