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長葉草(ナガハグサ)



長葉草(ナガハグサ)はイネ科ナガハグサ属の多年草である。
ナガハグサ属は別名イチゴツナギ属ともいい、世界に500種くらいが分布する。
本種の原産地はユーラシア大陸およびアフリカ北部で、北アメリカにも広く帰化している。
日本へは明治時代の初期に牧草として渡来した。
現在では北海道から沖縄にかけて野生化している。
北海道のブルーリストではA3ランク(北海道に定着しており、生態系等への影響が報告または懸念されている外来種)に選定されている。
草丈は30~80センチくらいである。
根際から生える葉は細長い線形で、長さが20~30センチくらいある。
開花時期は5~7月である。
穂は茎先に輪生するように枝が出て、その先に花がつく。
花の後にできる実はえい果(イネ科の果実で薄い木質の果皮が種子に密着している)である。
別名をケンタッキーブルーグラス(Kentucky bluegrass)という。
これは英名からきたものである。
刈り込みに強く、この名称で芝生として利用されている。
属名の Poa はギリシャ語の「paein(牧草)」からきている。
種小名と亜種名の pratensis は「草原に生える」という意味である。
写真は6月に小石川植物園で撮った。
学名:Poa pratensis subsp. pratensis

★長い葉はきっと美味しい長葉草
 深い緑に野を彩って




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スノーベリー



スノーベリー(snowberry)はスイカズラ科シンフォリカルポス属の落葉低木である。
原産地は北アメリカ大陸の太平洋岸である。
日本へは明治時代の末期に渡来した。
樹高は1~2メートルである。
よく枝分かれをする。
葉は幅の広い卵形で、向かい合って生える(対生)。
開花時期は5~6月である。
長さが1センチに満たない淡い紅色をした小さな釣鐘形の花が群がるように咲くが、あまり目だたない。
結実期は9~11月である。
花の後にできる実は核果(水分を多く含み中に種が1つある)である。
直径15ミリくらいの大粒の真珠のような白い実を房状につける。
属名の Symphoricarpos はギリシャ語で「symphorein(共に生ずる)+karpos(果実)」からきている。
種小名の albus は「白い」という意味である。
変種名の laevigatus は「無毛で滑らかな」という意味である。
写真は6月に北大植物園で撮った。
実の写真は9月に北大植物園で撮った。
撮影地ではガーデン・コモン・スノーベリー(garden common snowberry)の名で表示している。
学名:Symphoricarpos albus var. laevigatus

★秋の日に訪ねて来るよもう一度
 大粒の実を見てみたいから




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マルバストルム・ラテリティウム



マルバストルム・ラテリティウムはアオイ科エノキアオイ属(マルバストルム属)の多年草である。
マルバストルム属はアメリカ大陸に300種くらいが分布する。
同属のマルバストルム・コロマンデリアヌム(Malvastrum coromandelianum)に榎葵(エノキアオイ)の和名があり、属名の和名をエノキアオイ属という。
サイト上では、アニソドンテア属とシノニムで、マルバストルム属は旧属名だとする記述も見かける。
事実関係は調べきれていないが、YListでは Malvastrum を取り上げており、Anisodontea は取り上げていない。
本種の原産地はアルゼンチン、ウルグアイである。
草丈は10~40センチくらいである。
地面を這って横に広がる。
葉は手のひら状に3つから5つに深く裂け、互い違いに生える(互生)。
葉の縁にはぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は6~7月である。
葉の脇に花径4センチくらいの淡いオレンジ色の花を1輪ずつつける。
1つの花は1~2日花だが、次々と花を咲かせる。
5弁花で花の真ん中は黄色い。
また、その外側が赤くて、蛇の目のようになる。
葯(雄しべの花粉を入れる袋)は黄色い。
柱頭(雌しべの先端で花粉の付着する部分)は紅色である。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
属名の Malvastrum はラテン語の「Malva(ゼニアオイ属)+astrum(似た)」からきている。
種小名の lateritium は「レンガ色の」という意味である。
写真は6月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。
学名:Malvastrum lateritium

★葉も花もふんわりとして可愛いよ
 遠路ようこそマルバストラム




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グレビレア・ムーンライト



グレビレア・ムーンライトはヤマモガシ科ハゴロモノキ属(グレビレア属)の常緑低木である。
グレビレア属はオーストラリア、ニュージーランド、ニューギニアに250種以上が分布する。
同属のグレビレア・ロブスタ(Grevillea robusta)の和名を羽衣の木(ハゴロモノキ)といい、属名の和名をハゴロモノキ属という。
同属には園芸品種も多い。
ムーンライト(Moonlight)はそうした園芸品種の1つである。
樹高は5メートルくらいである。
葉は松葉のように深く切れ込み、互い違いに生える(互生)。
開花時期は春から秋である。
暖地では周年開花をする。
花弁のように見える総苞から、長い花柱の突きだした花を咲かせる。
総苞の色は黄白色である。
ブラシ状の花序の長い大輪で、長さは15センチから25センチくらいある。
花の後にできる実は堅果(皮が堅く、種と接触せずに種を包んでいる果実)である。
属名の Grevillea はイギリスの植物収集家「グレビル(Charles Francis Greville, 1749-1809)さん」の名からきている。
品種名の Moonlight は「月明かり」という意味である。
写真は6月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。
学名:Grevillea 'Moonlight'

★大きくてとても立派な姿だよ
 クリーム色のムーンライトは




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スタンホペア・コスタリケンシス



スタンホペア・コスタリケンシスはラン科スタンホペア属の多年草である。
スタンホペア属はメキシコからアルゼンチンにかけて55種くらい分布する着生種である。
ゴンゴラ属(Gongora)やコリアンテス属(Coryanthes)に近い仲間である。
本種の原産地は中央アメリカである。
コスタリカ、パナマ、ニカラグア、ニカラグアなどの標高700~1400メートルの林の中に生える。
草丈は20~40センチくらいである。
葉は長い楕円形である。
開花時期は4~6月くらいである。
花茎を垂らし、先に大形の花を数輪つける。
花色は淡い黄褐色で、赤褐色の斑が入る。
花径は10~12センチくらいある。
花はバニラのようなよい香りがする。
属名の Stanhopea はイギリスの貴族でロンドンの薬用植物協会の理事長だった「スタナップ(Philip Henry Stanhope, 1781-1855)さん」の名からきている。
種小名の costaricensis は「コスタリカの」という意味である。
写真は10月につくば植物園で撮った。
学名:Stanhopea costaricensis

★垂れ下がる花は生気がたりないな
 いつか逢いたい元気な花に




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