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ラバンデュラ・アングスティフォリア



ラバンデュラ・アングスティフォリアはシソ科ラバンデュラ属の常緑小低木である。
原産地は地中海沿岸地方である。
英名をイングリッシュ・ラベンダー(English lavender)ないしコモン・ラベンダー(common lavender)という。
また、YListでは本種の和名をラベンダーとしている。
園芸品種が多く、観賞用とされるほか、薬用、香料用に利用される。
草丈は30~80センチくらいである。
葉は線形で、向かい合って生える(対生)。
葉の色は灰白色ないし灰緑色である。
開花時期は6月から8月である。
枝先に淡い紫色をした唇形の花を穂状につける。
花の後にできる実は分果(複数の子房からできた果実)である。
属名の Lavandula はラテン語の「lavare(洗う)」からきている。ローマ時代に入浴時の香水として使われていたことから名づけられた。
種小名の angustifolia は「細葉の」という意味である。
写真は7月に北海道中富良野町のファーム富田で撮った。
栽培品種の丘咲(オカムラサキ:Okamurasaki)である。
学名:Lavandula angustifolia

★香りよく花色も濃い選抜種
 北の大地の夏を彩り




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千島笹(チシマザサ)



千島笹(チシマザサ)はイネ科ササ属の常緑ササ類である。
北方領土を含む北海道と本州の東北地方から中国地方にかけての日本海側に分布し、山地に生える。
海外では、朝鮮半島、サハリンにも分布する。
草丈は40~300センチくらいである。
葉は披針形(笹の葉のような形)で、枝先に互い違いに生える(互生)。
葉の質は分厚い革質で、裏面も無毛である。
花の咲くのは60年に一度と言われ、北海道では1975年に咲いたという。
咲くときは群落全体が咲き、花の咲いた後には結実して枯死する。
竹と笹の見分け方は、成長後、茎に皮がついたままなのが笹で、皮がないのが竹である。
桿(かん)と呼ばれる茎の根元が曲がるので根曲がり竹(ネマガリダケ)とも呼ばれている。
孟宗竹が育たない北海道では、タケノコと言えば千島笹(チシマザサ)なのである。
藪を漕いで採るのは容易ではなく、毎年のように遭難者が出て報道を賑わす。
橇(かんじき)などの工芸品を作るのにも利用される。
属名の Sasa は日本名の「ササ(笹)」からきている。
種小名の kurilense は「クリル諸島(千島列島)の」という意味である。
写真は6月に北海道の積丹半島で撮った。
学名:Sasa kurilensis

★うっそうと茂る野生の千島笹
 背丈超えると聞いて驚き




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阿亀笹(オカメザサ)



阿亀笹(オカメザサ)はイネ科オカメザサ属の常緑タケ類である。
日本原産であるが、自生地は特定されていない。
植栽されて斜面の緑化などに利用されているものが逸出し、関東以西で野生化している。
「笹」の名がついているが小形のタケ類である。
筍(タケノコ)が成長して竹の皮が落ち、緑色の稈が現れるのが竹である。
これに対して、皮がいつまでも稈についたまま残るのが笹である。
樹高は1~2メートルである。
1つの節から5本ずつ短い枝を出し、その先に細長い楕円形の葉を1枚ずつつける。
地下茎の節間が短いので、桿(かん)と呼ばれる茎は密集して出る。
和名の由来は、浅草の酉の市でこの竹竿におかめの面を下げることからきている。
属名の Shibataea は日本の植物学者「柴田桂太(しばた・けいた, 1877-1949)さん」の名からきている。
種小名の kumasaca は日本名の「クマザサ」からきている。
写真は8月につくば植物園で撮った。
学名:Shibataea kumasaca

★難しい話は抜きに阿亀笹
 笹にあらずもササ一献と




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大山椒藻(オオサンショウモ)



大山椒藻(オオサンショウモ)はサンショウモ科サンショウモ属の一年草である。
原産地は中南アメリカで、池沼や水路などに生えるシダ植物である。
東南アジア、オーストラリア、アフリカなどで野生化している。
日本でも、兵庫県や愛知県で野生化が確認されている。
拡大すれば在来種の山椒藻(サンショウモ)を駆逐する可能性があり、環境省によって要注意外来生物に指定されている。
茎の長さは5~10センチくらいである。
浮葉と水中葉がある。
浮葉は幅が1センチから5センチで、3枚が輪生する。
水中葉は細かく枝分かれして根のようになる。
属名の Salvinia はイタリアの植物学者「サルビニ(Antonio Maria Salvini, 1633-1729)さん」の名からきている。
種小名の molesta は「塊の」という意味である。
写真は8月に名古屋市の東山植物園で撮った。
学名:Salvinia molesta

★よい面もあるけど危険な面もある
 難しそうだ付き合い方が




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ベゴニア・クベンシス



ベゴニア・クベンシスはシュウカイドウ科シュウカイドウ属(ベゴニア属)の多年草である。
ベゴニア属は世界に2000種くらいが分布する。
日本にも中国原産だが野生化した秋海棠(シュウカイドウ)が生育するので、属名の和名をシュウカイドウ属という。
本種の原産地はキューバである。
木立性ベゴニアといわれるものの1つである。
茎が木質化して立ち上がる性質がある。
英名はキューバンホーリー(Cuban holly)という。
ホーリーはヒイラギモチの仲間のことで、葉の形が似ていることから名づけられた。
草丈は60センチから100センチくらいである。
葉は左右非対称の卵形で、互い違いに生える(互生)。
葉は青緑色で、先は尖り、縁には粗いぎざぎざ(鋸歯)がある。
茎は赤味を帯びる。
開花時期は6~8月である。
葉の脇から集散花序(茎先に花がつき、少し下から横枝が出てその先にも花がつく)を出し、花径1センチから2センチの小さなピンクの花をつける。
花被片は4枚である。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
属名の Begonia はフランス人でフランス領アンティル諸島の総督だった「ベゴン(Michel Begon, 1638-1710)さん」の名からきている。ベゴニアの仲間数種をヨーロッパに紹介した。
種小名の cubensis は「キューバの」という意味である。
写真は6月に北大植物園で撮った。
学名:Begonia cubensis

★ここへ来て見るベゴニアも楽しいね
 個性に富んだ北の楽園




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