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コプシア・アルボレア



コプシア・アルボレアはキョウチクトウ科コプシア属の常緑低木から高木である。
コプシア属は中国、東南アジア、オーストラリアなどに30種くらいが分布する。
コプシア・アルボレアは中国、インドシナ半島、フィリピン、マレーシア、インドネシア、オーストラリアなどに分布する。
標高1500メートルまでの山地に生える。
また、公園樹ともされる。
樹高は1メートルから14メートルくらいである。
葉は披針形(笹の葉のような形)で、向かい合って生える(対生)。
葉の先は尖り、縁にぎざぎざ(鋸歯)はない。
開花時期は5月から10月くらいである。
暖地では周年開花をする。
葉の脇から散形花序(たくさん枝が出て、先に1個つずつ花がつく)を出し、花径3センチから4センチの白い花をつける。
花冠は5つに裂け、真ん中は赤い。
花はよい香りがする。
花の後にできる実は楕円形の核果(水分を多く含み中に種が1つある)で、黒紫色に熟する。
中国では民間薬ともされるが、コプシンというアルカロイドを含み有毒で注意が必要である。
属名の Kopsia はオランダ人のの植物学者「コプス(Jan Kops, 1765-1849)さん」の名からきている。
種小名の arborea は「樹木の」という意味である。
写真は10月につくば植物園で撮った。
学名:Kopsia arborea

★美しい花と香りに癒される
 南の国のムードたっぷり




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ネリネ・ウンタタ



ネリネ・ウンタタはヒガンバナ科ネリネ属の多年草である。
ネリネ属は30種くらいあるが、すべて南アフリカ原産である。
本種はケープ地方に分布する。
草丈は20センチから30センチくらいである。
根際から生える葉は糸のように細い線形で、先が垂れる。
開花時期は10月から12月くらいである。
茎先に散形花序(たくさん枝が出て、先に1個つずつ花がつく)を出し、花径4センチくらいの淡いピンクの花を数輪つける。
花被片は6枚で、細い花被片は波打ち反り返る。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
ネリネ・マソノルム(Nerine masonorum)ないしネリネ・マソニオルム(Nerine masoniorum)の近縁種で、これとシノニムとする見解もある。
撮影地ではネリネ・マソノルムの名を採用し、本種とは別種として扱っている。
属名の Nerine はギリシャ神話の海の女神「ネレイス(Nereis)」からきている。
種小名の umtata は南アフリカの東ケープ州にある河川名・都市名「ウンタタ(Umtata)」からきている。
写真は10月につくば植物園で撮った。
学名:Nerine umtata

★蕾とか花の裏側濃い色で
 コントラストが素敵な花だよ




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スパトグロッティス・キンバリアナ



スパトグロッティス・キンバリアナはラン科コウトウシラン属(スパトグロッティス属)の多年草である。
スパトグロッティス属はインドからオーストラリアにかけて広い範囲に45種くらいが分布する地生種である。
属名の読み方はスパソグロッティスとするものもある。
日本にも八重山諸島に紅頭紫蘭(コウトウシラン)が分布するので、属名の和名はコウトウシラン属という。
本種の原産地はフィリピンからカリマンタン島で、標高600~1500メートルの森に生える。
草丈は50~80センチくらいである。
根際から生える葉は細長い披針形(笹の葉のような形)である。
開花時期は3~4月だが、日本の温室では秋にも咲くことがあるようである。
茎先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、花径7センチくらいの鮮やかな黄色の花をつける。
唇弁は3つに裂けて、不思議な形をしている。
花茎はアーチ状にしなる。
属名の Spathoglottis はギリシャ語の「spatha(刀)+glossa(舌)」からきている。唇弁の裂片の形から名づけられた。
種小名の kimballiana はアメリカ人のラン愛好家「キンバル(W. S. Kimball, late 1800's)さんの」という意味である。
写真は10月につくば植物園で撮った。
学名:Spathoglottis kimballiana

★鮮やかな黄色の花が目を奪う
 なるほどこれは南国の色




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リビナ・フミリス・アウランティアカ



数珠珊瑚(ジュズサンゴ:Rivina humilis)ヤマゴボウ科ジュズサンゴ属の常緑多年草である。
北アメリカの南部から中南アメリカにかけて分布する。
日本でも小笠原諸島、岡山県、宮崎県などで野生化している。
リビナ・フミリス・アウランティアカはその変種である。
特徴は果実の色が黄色ないしオレンジ色になることである。
草丈は50~100センチくらいである。
枝は広がって育ち、茎のつけ根が木質化するものもある。
葉は卵形ないし幅の広い披針形(笹の葉のような形)で、互い違いに生える(互生)。
基本種とは異なり、葉の表面には毛が生えている。
開花時期は6~10月くらいである。
葉の脇から総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、花径3ミリくらいの白ないし淡い桃色の花をつける。
花には花弁はなく、4枚の萼片が花弁のように見える。
花の後にできる実は直径5ミリくらいの液果(果皮が肉質で液汁が多い実)で、黄色ないしオレンジ色に熟する。
非公式だが名前をつければ黄実の数珠珊瑚(キミノジュズサンゴ)といったあたりだろうか。
属名の Rivina はドイツ人の植物学者「リビヌス(Augustus Quirinus Rivinus, 1652-1723)さん」の名からきている。
種小名の humilis は「背が低い」という意味である。
変種名の aurantiaca は「黄色を帯びた橙色の」という意味である。
写真は9月に大阪市大植物園で撮った。
学名:Rivina humilis var. aurantiaca

★実の色が変われば様子も異なって
 見えてくるから不思議なものだ




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スタンホペア・グラベオレンス



スタンホペア・グラベオレンスはラン科スタンホペア属の多年草である。
スタンホペア属はメキシコからアルゼンチンにかけて55種くらいが分布する着生種である。
ゴンゴラ属(Gongora)やコリアンテス属(Coryanthes)に近い仲間である。
本種の原産地はメキシコ、グアテマラ、ホンジュラスである。
標高2700メートルまでの林の中に生える。
草丈は40センチから60センチくらいである。
葉は大きな楕円形である。
開花時期は春から夏である。
撮影地では10月に開花していた。
花茎を垂らし、先に花径12センチくらいある大形の花をつける。
花の色は黄白色で、紅紫色の斑点が入る。
花には強い香りがある。
属名の Stanhopea はイギリスの貴族でロンドンの薬用植物協会の理事長だった「スタナップ(Philip Henry Stanhope, 1781-1855)さん」の名からきている。
種小名の graveolens は「強い臭いのある」という意味である。
写真は10月につくば植物園で撮った。
学名:Stanhopea graveolens

★垂れ下がる花の姿が個性的
 蘭の花には不思議がいっぱい




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