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ラバテラ・ツリンギアカ



ラバテラ・ツリンギアカはアオイ科ハナアオイ属の一年草である。
原産地は東ヨーロッパから西アジアにかけてである。
草丈は100~180センチくらいである。
葉は円形で手のひら状に切れ込み、互い違いに生える(互生)。
開花時期は6~8月である。
茎先や葉の脇に花径3~6センチくらいの淡い紅色の5弁花をつける。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
俳句では「花葵」が夏の季語である。
属名の Lavatera は17世紀のスイスの自然科学者「ラバター兄弟(J. H. Lavater and J. J. Lavater)」の名からきている。
種小名の thuringiaca は「(ドイツの)チューリンギアの」という意味である。
写真は7月に野田市の清水公園花ファンタジアで撮った。
学名:Lavatera thuringiaca


★優しさを五弁に托し花葵
 しなやかに咲く夏の盛りに




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ゲンチアナ・クラッシカウリス



ゲンチアナ・クラッシカウリスはリンドウ科リンドウ属の多年草である。
原産地は中国である。
南西部の四川省、貴州省からチベット、ブータンにかけて分布し、標高2300~4300メートルの山の斜面や林の縁などに生える。
草丈は30~40センチである。
根茎は太い。
根際から生える葉は長い楕円形で、ロゼット状(茎から葉が重なり合って出て地に接し、円座形になったもの)となる。
葉の先は尖り、つけ根の部分は次第に狭くなる。
茎につく葉は上部へいくほど大きくなり、茎を抱く。
開花時期は7~8月である。
茎先につく花は長さ2センチくらいの筒状で、筒の部分は黄白色、先は濃い青紫色になる。
花冠の内側には斑点がある。
花は日が当たると花の先の裂片が開く。
花の中には真ん中に花柱(雌しべ)があり、その周りに5本の雄しべがある。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
属名の Gentiana は紀元前のイリリア王「ゲンティウス(Gentius)」の名にちなむ。
種小名の crassicaulis は「太い茎の」という意味である。
根茎を干したものは生薬とされ、鎮痛、抗炎症、解熱、抗リウマチ、利尿などの薬効がある。
写真は6月に富山県中央植物園で撮った。
学名:Gentiana crassicaulis


★西域の山の斜面に咲くという
 竜胆の花色合い深く




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クナウティア・アルベンシス



クナウティア・アルベンシスはマツムシソウ科クナウティア属の多年草である。
原産地はヨーロッパ、西アジア、中央アジア、シベリアである。
一般名はフィールド・スカビアス(Field Scabious)という。
スカビアスは松虫草のことである。
草丈は30~100センチくらいである。
葉は羽状に裂け、向かい合って生える(対生)。
開花時期は7~9月くらいである。
茎先に淡い紫色(ライラック色)をした花をつける。
花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
属名の Knautia は17世紀のドイツの植物学者「クナウト(C. Knaut)さん」の名からきている。
種小名の arvensis は「原野に生える」という意味である。
写真は8月に日光植物園で撮った。
学名:Knautia arvensis


★か弱げに咲いた姿が愛らしく
 カメラを向けるロックガーデン




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木大角豆(キササゲ)



木大角豆(キササゲ)はノウゼンカズラ科キササゲ属の落葉高木である。
原産地は中国の南部である。
日本へは17世紀に薬用植物として渡来した。
現在では野生化して河川敷などに生える。
樹高は5~10メートルくらいである。
葉は幅の広い卵形で、向かい合って生える(対生)。
葉には長い柄があり、縁は浅く3つに裂ける。
葉の裏面の葉脈上には毛が生える。
開花時期は6~7月である。
枝先に円錐花序(下のほうになるほど枝分かれする回数が多く、全体をみると円錐形になる)を出し、淡い黄色の釣鐘形の花をつける。
花冠の内側には紫色の斑が入る。
花冠の先は唇形に裂ける。
実は細長いさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)で、長さは30センチにも及ぶ。
和名の由来は、細長い実の形をマメ科の大角豆(ササゲ)にたとえたものである。
種子には利尿作用があり、民間薬とされる。
属名の Catalpa はこの属のアメリカキササゲの北アメリカでの現地名からきている。
種小名の ovata は「卵円形の」という意味である。
写真は6月につくば植物園で撮った。
学名:Catalpa ovata


★美しい花の姿と面白い
 鞘の形に個性を見せて




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クニフォフィア・ファイアトーチ



クニフォフィア(Kniphofia uvaria)はユリ科シャグマユリ属の常緑多年草である。
分類体系によってはツルボラン科ないしススキノキ科とされる。
旧属名のトリトマ(Tritoma)の名がポピュラーである。
原産地は南アフリカの喜望峰地方である。
日本へは明治時代の中期に渡来し、切り花や花壇用に栽培されている。
和名は赤熊百合(シャグマユリ)、英名はトーチリリー(Torch lily)である。
小型の姫トリトマ(ヒメトリトマ:Kniphofia triangularis)との交雑で多くの園芸品種が生まれている。
ファイアトーチ(Fire Torch)はそうした園芸品種の1つである。
開花時期は6~10月である。
草丈は60から100センチくらいである。
長い花茎の上部に、筒状の花を穂状につける。
花は先が小さく6つに裂けていて下向きに密生し、下から咲きあがる。
花の色は蕾のうちが淡いオレンジ色で咲き進むと黄色になる。
属名の Kniphofia はドイツの植物学者「クニホフ(J. H. Kniphof)さん」の名からきている。
品種名の Fire Torch は「たいまつ」のことである。
写真は7月につくば植物園で撮った。
学名:Kniphofia 'Fire Torch'


★夏空をめざし元気に咲き昇る
 ファイアトーチの花勇ましく




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