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オーデコロンミント



オーデコロンミント(eau de cologne mint)はシソ科ハッカ属の多年草である。
原産地はヨーロッパである。
メンタ・アクアティカ(Mentha aquatica)とスペアミント(Mentha spicata)の自然交雑種とされる。
草丈は60~80センチくらいである。
全草が紫がかり、茎は特に濃い色になる。
葉は円形ないし卵形で大きく、向かい合って生える(対生)。
葉は柑橘系のよい香りがする。
開花時期は7~9月である。
茎先や葉の脇から総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、藤色の花をたくさんつける。
花の後にできる実は分果(複数の子房からできた果実)である。
別名をベルガモットミント(bergamot mint)ともいう。
ハーブバスやポプリに利用される。
属名の Mentha はギリシャ神話に登場するニンフ「メンテ(Menthe)」の名からきている。
種小名の piperita は「コショウ属のような」という意味である。
品種名の citrata は「レモンのような」という意味である。
写真は9月に富山県中央植物園で撮った。
学名:Mentha x piperita f. citrata


★かぐわしさ何にたとえんこの花は
 ベルガモットの香り爽やか




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深山七竈(ミヤマナナカマド)



深山七竈(ミヤマナナカマド)はバラ科ナナカマド属の落葉低木である。
北方領土を含む北海道から本州の中部地方にかけて分布し、亜高山や高山に生える。
海外では、朝鮮半島、サハリン、カムチャツカなどにも分布する。
分類上は、高嶺七竈(タカネナナカマド)の変種とされている。
樹高は1~2メートルである。
葉は奇数羽状複葉(鳥の羽のように左右に小葉がいくつか並び、先に1つの小葉がついて1枚の葉が構成される)で、互い違いに生える(互生)。
小葉の数は7~9枚くらいである。
小葉の形は披針形で先が尖り、縁にはつけ根までぎざぎざ(鋸歯)がある。
葉には艶がある。
開花時期は6~7月である。
複数の散房花序(柄のある花がたくさんつき、下部の花ほど柄が長いので花序の上部がほぼ平らになる)を出し、白い花をつける。
花の後にできる実は偽果(子房以外の部分が加わってできている果実)で、秋に赤く熟する。
花も実も垂れ下がらないのが特徴である。
属名の Sorbus はこの属の植物の古いラテン名からきている。
種小名の sambucifolia は「ニワトコ属(Sambucus)のような葉の」という意味である。
変種名の pseudogracilis は「細長いような」という意味である。
写真は9月に帯広市の真鍋庭園で撮った。
学名:Sorbus sambucifolia var. pseudogracilis


★背は低く葉っぱの艶が個性的
 深山に合わせ姿を変えて




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夜顔(ヨルガオ)



夜顔(ヨルガオ)はヒルガオ科サツマイモ属の蔓性常緑多年草である。
サツマイモ属(Ipomoea)に分類されることもある。
原産地は熱帯アメリカである。
日本へは明治時代の初期に渡来し、観賞用に栽培されている。
園芸的には一年草として扱われる。
茎は蔓性で長く伸び、3~6メートルくらいになる。
蔓には棘があり、触ると痛い。
葉は円心形で、時に3つに浅く裂ける。
長い柄があり、互い違いに生える(互生)。
開花時期は7~9月である。
夕方に花径10センチくらいの白花を開き、朝にはしぼむ。
よい香りがする。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
通称は「夕顔」だが、植物学上の夕顔(ユウガオ:Lagenaria siceraria var. hispida)はウリ科に別に存在する。
こちらは瓢(フクベ)の別名があり、干瓢の原料とされる。
源氏物語に登場する「夕顔」もウリ科のほうである。
本種の別名は夜開草(ヤカイソウ)である。
英名はムーンフラワー(Moonflower)である。
花が紅紫色のものもあり、紅花夜顔(ベニバナヨルガオ)と呼ばれる。
属名の Ipomoea はギリシャ語の「ips(芋虫)+homoios(似た)」からきている。物に絡みついて這い登る性質からから名づけられた。
種小名の alba は「白い」という意味である。
写真は10月に京都府立植物園で撮った。
学名:Ipomoea alba


★夜会終えほっと一息夜顔は
 素顔を見せる雨に濡れつつ





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里芋(サトイモ)



里芋(サトイモ)はサトイモ科サトイモ属の多年草である。
原産地はインドの東部やマレー半島だと考えられている。
現在では、熱帯・亜熱帯地域で広く栽培されている。
英名はタロ(taro)である。
そこからタロ芋(タロイモ)とも呼ばれる。
日本へは稲作よりも早く縄文時代に渡来したと考えられている。
日本で栽培されているのは耐寒性のある品種群である。
品種改良を繰り返した結果、花はあまり咲かない。
里芋(サトイモ)の名は山地に自生する山芋(ヤマイモ)に対してつけられたものである。
塊茎を食用とするほか、葉柄も芋茎(ズイキ)といって食用にされる。
属名の Colocasia はギリシャ語の「colon(食物)+casein(装飾)」からきている。食用にも飾りにもなるということから名づけられた。
種小名の esculenta は「食用になる」という意味である。
写真は9月に市川市万葉植物園で撮った。
学名:Colocasia esculenta


★独特の葉っぱの形面白い
 里芋畑車窓に続き




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蔓紫(ツルムラサキ)



蔓紫(ツルムラサキ)はツルムラサキ科ツルムラサキ属の蔓性多年草である。
園芸上は越年草として扱われる。
原産地は熱帯アジアである。
中国の南部や東南アジアで栽培され、中華料理の原料として利用されている。
日本でも観賞用や食用として栽培されている。
草丈は100~200センチくらいである。
葉は幅の広い卵形で、互い違いに生える(互生)。
葉の質は分厚く、紅紫色を帯びる。
葉の縁にぎざぎざ(鋸歯)はない。
開花時期は7~10月くらいである。
葉の脇に穂状花序(柄のない花が花茎に均等につく)を出し、淡い紅色を帯びた白い花をつける。
花弁はなく、5枚の萼片もあまり開かない。
雄しべは5本である。
花の後にできる実は球形の液果(水分が多く柔らかい果皮をもつ果実)で、濃い紫色に熟する。
日本でも「インドのほうれん草」や中国名の落葵(ラオコエイ)の呼称で新野菜として注目されている。
果汁はかつて紫の染料やインクとして利用された。
属名の Basella はインドのマラバー地方での現地名からきている。
種小名の rubra は「赤色の」という意味である。
写真は9月に大阪市大植物園で撮った。
学名:Basella rubra


★地味だけど何やら不思議な花つける
 蔓紫に興味深々





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