トラデスカンティア・シラモンタナ 秋の花 2012年10月02日 トラデスカンティア・シラモンタナはツユクサ科ムラサキツユクサ属の多年草である。原産地はメキシコで、乾燥地に生える。流通名は白雪姫(シラユキヒメ)という。草丈は10~30センチくらいである。匍匐性があり、地を這って広がる。葉は卵形で、互い違いに生える(互生)。葉の質は多肉質で、茎や葉には白い軟毛が生える。開花時期は周年である。日本では9~10月くらいに咲く。茎先に淡い紅色の花をつける。花弁と萼片は3枚である。雄しべは6本である。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。属名の Tradescantia はイギリスの庭師「トラデスカントさん(J. Tradescant)」の名にちなむ。種小名の sillamontana は「(メキシコのモンテレーの)シラー山(Cerro de la Silla)の」という意味である。写真は10月に板橋区立赤塚植物園で撮った。学名:Tradescantia sillamontana★花だけを見れば見慣れた姿だが 肉厚の葉に漏れるため息花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|PR
唐胡麻(トウゴマ) 秋の花 2012年10月01日 唐胡麻(トウゴマ)はトウダイグサ科トウゴマ属の多年草である。ただし、温帯では一年草として扱われる。原産地は東アフリカである。日本へは古い時代に中国を経由して渡来した。油用植物として利用され、種からとれる蓖麻子油(ひましあぶら)は下剤や印刷インキなどに使われる。ただし種は猛毒でもあるので注意が必要である。草丈は2~3メートルにもなる。茎は中空である。葉は手のひら状に裂け、互い違いに生える(互生)。開花時期は8~10月である。茎先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、花序の上部に雌花、下部に雄花がつく。花の色は黄緑色である。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。熟すと緑色から褐色になる。実の色は赤いものもある。別名を蓖麻(ヒマ)という。属名の Ricinus はラテン語の「Ricinus(船ジラミ)」からきている。種子の形が似ているということから名づけられた。種小名の communis は「普通の」という意味である。写真は8月に小石川植物園で撮った。学名:Ricinus communis★どう見てもグロテスクだがそれなりに 役に立つのだ唐胡麻の実は花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
コーラルニンフ 秋の花 2012年09月30日 コーラルニンフ(Coral Nymph)はシソ科アキギリ属の多年草である。紅花サルビア(ベニバナサルビア)の園芸品種である。園芸的には一年草として扱われる。基本種の花の色は紅色だが、本種の色はアプリコット色である。基本種の原産地はメキシコである。草丈は50~100センチくらいである。葉は楕円形で、向かい合って生える(対生)。開花時期は5~10月である。茎先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、花径3センチくらいでサーモンピンクの唇形をした花をつける。花序の長さは15~25センチくらいある。花の後にできる実は分果(複数の子房からできた果実)で、4つのブロックからなる。属名の Salvia はラテン語の「salvare(治療)」からきている。薬用になるものが多いことから名づけられた。種小名の coccinea は「赤い」という意味である。品種名の Coral Nymph は「珊瑚色のニンフ」という意味である。写真は8月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。学名:Salvia coccinea 'Coral Nymph'★ネーミング勝っているかなこの花は きれいに見えるコーラルニンフ花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
藪苧麻(ヤブマオ) 秋の花 2012年09月29日 藪苧麻(ヤブマオ)はイラクサ科カラムシ属の多年草である。北海道から九州にかけて分布し、空き地や道端などに普通に生える。草丈は100~120センチくらいになる。茎は枝分かれをせず直立する。葉は向かい合って生える(対生)。長さは10~15センチくらいで幅の広い卵形ないし卵状の楕円形である。やや厚くざらざらし、縁のぎざぎざ(鋸歯)は鋭い。葉の先は尾状に尖り、裏面には短毛が生える。開花時期は7~10月である。雌雄同株である。葉の脇から穂状花序(柄のない花が花茎に均等につく)を出し、白いブラシのような小さな花をびっしりとつける。雄花序は茎の先につく。雌花は茎の中間につく。花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。属名の Boehmeria は18世紀のドイツの植物学者「ボーマー(G. R. Boehmer)さん」の名からきている。種小名の japonica は「日本の」という意味である。変種 longispica は「小穂の長い」という意味である。写真は7月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。学名:Boehmeria japonica var. longispica(=Boehmeria longispica)★長い穂をぐにょりとつけて藪苧麻は ぐんぐん伸びる雑草の王花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
三角藺(サンカクイ) 秋の花 2012年09月28日 三角藺(サンカクイ)はカヤツリグサ科ホタルイ属の多年草である。北海道から沖縄にかけて分布し、水辺や湿地に生える。海外では、朝鮮半島、台湾、中国、ウスリー地方、インドネシア、インド、ヨーロッパなどに広く分布する。草丈は50~120センチくらいになる。茎の断面は三角形をしていて、それが名の由来でもある。葉はさや状をしている。開花時期は7~10月である。茎の先近くに褐色の花穂をつける。花の後にできる実は小堅果(皮が堅く、種と接触せずに種を包んでいる果実)である。属名の Scirpus はイグサかそれに似た植物のラテン名を転用したものである。種小名の triqueter は「三角柱の」という意味である。写真は9月につくば植物園で撮った。学名:Scirpus triqueter(=Schoenoplectus triqueter)★地味だけど味はあるよと三角藺 花つけ揺れる祭りのように花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|