珊瑚刺桐(サンゴシトウ) 夏の花 2013年07月09日 珊瑚刺桐(サンゴシトウ)はマメ科デイゴ属の落葉低木である。アメリカ梯姑(アメリカデイゴ:Erythrina crista-galli)とヘルバケア種(Erythrina herbacea)との交配種で、オーストラリアで作出された。漢字では「珊瑚紫豆」とも書く。別名を菱葉梯姑(ヒシバデイゴ)という。樹高は2~4メートルくらいである。樹皮は灰白色である。枝や葉には棘がある。葉は3出複葉(1枚の葉が3つの小さな葉に分かれた形)で、互い違いに生える(互生)。小葉の形は菱形である。開花時期は7~9月くらいである。雌雄同株である。枝先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、筒状の花をつける。花の色は濃い紅色で、アメリカ梯姑(アメリカデイゴ)のようには開かない。花の後にできる実は豆果(莢の中に種子が入るもの)である。属名の Erythrina はギリシャ語の「erythros(赤)」からきている。花の色からつけられた名である。種小名の bidwillii はイギリスの植物収集家「ビッドウィル(John Carne Bidwill, 1815-1853)さんの」という意味である。写真は7月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。学名:Erythrina x bidwillii★背は低く枝垂れるような姿して 真っ赤な花は蕾のように花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|PR
紅花沢桔梗(ベニバナサワギキョウ) 夏の花 2013年07月08日 紅花沢桔梗(ベニバナサワギキョウ)はキキョウ科ミゾカクシ属の多年草である。原産地はアメリカ大陸である。カナダの南部からコロンビアにかけて分布する。草丈は60~120センチくらいである。茎は赤みを帯びる。葉は披針形(笹の葉のような形)で、互い違いに生える(互生)。開花時期は6~9月である。茎先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、花径4センチくらいの赤い唇形の花をびっしりとつける。上唇は2つに裂けて横に張り出し、下唇は3つに裂けて前に突き出る。雄しべは5本で、筒状になって花柱(雌しべの一部で柱頭と子房とをつなぐ部分)を囲む。葯(雄しべの花粉を入れる袋)の先には毛が生えている。雌しべの柱頭は2つに裂ける。花の色は白やピンクの品種もある。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。属名の Lobelia はフランドル出身でイギリスの植物学者だった「ロベル(Mathias de Lobel, 1538-1616)さん」の名からきている。種小名の cardinalis は「深い紅色(緋紅色)の」という意味である。写真は10月につくば植物園で撮った。学名:Lobelia cardinalis★夏空に煌く赤がよく似合う 野草の趣き人に愛され花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
姫蒲(ヒメガマ) 夏の花 2013年07月07日 姫蒲(ヒメガマ)はガマ科ガマ属の多年草である。北海道から沖縄にかけて分布し、池や沼の水辺に生える。海外では、北半球の温帯地域から熱帯地域にかけて広く分布する。蒲(ガマ)に比べて海岸近くに多く、内陸部には少ない。和名の由来は、蒲(ガマ)に比べて葉が細いことからきている。草丈は1~2メートルくらいである。根際から生える葉は線形である。葉の先は鋭く尖り、縁にぎざぎざ(鋸歯)はない。葉には平行脈が走る。開花時期は6~8月である。茎先に円柱状の花序を伸ばす。下につく雌花群は茶色、上につく雄花群は黄色である。花の後にできる実は堅果(皮が堅く、種と接触せずに種を包んでいる果実)である。蒲(ガマ)によく似ているが、雄花群と雌花群の間に隙間があることで区別できる。属名の Typha はギリシャ語の「沼(tiphos)」からきている。種小名の domingensis はドミニカ共和国の「サントドミンゴ(Santo Domingo)の」という意味である。写真は7月につくば植物園で撮った。学名:Typha domingensis★優しげな名前で少し救われる 役に立つけど地味な存在花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
フクシア 夏の花 2013年07月06日 フクシアはアカバナ科フクシア属の常緑小低木である。原産地は中南アメリカが中心である。原種だけで100種類くらいある。さらに園芸品種は2000種類くらいあるという。花の色も花の形も豊富で人気がある。樹高は1メートルくらいである。葉は楕円形で、向かい合って生える(対生)。開花時期は5~8月である。花は枝先の葉の脇に1~2輪垂れ下がって咲く。萼はつけ根の部分が筒状で先が4つに裂け、花弁のように見える。花弁は4枚で、雄しべと雌しべが長く突き出る。花弁と萼の色とは必ずしも同じではなく、2色の花に見えるものもある。花の後にできる実は液果(果皮が肉質で液汁が多い実)である。園芸品種の標準和名は大輪フクシア(タイリンフクシア)という。ホクシャの名でも流通している。また、和名を釣浮草(ツリウキソウ:Fuchsia magellanica)という原種があり、多くの園芸品種の母種となっている。写真は6月に札幌市の百合が原公園で撮った。上の写真はバーバラ(Barbara)、下の写真はロルトズルビー(Rolt's Ruby)という園芸品種である。学名:Fuchsia x hybrida★鮮やかな色に我が身を染めて咲く フクシアの花暑さに負けず花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
人参木(ニンジンボク) 夏の花 2013年07月05日 人参木(ニンジンボク)はクマツヅラ科ハマゴウ属の落葉低木である。原産地は中国である。日本でも庭木として植栽されている。和名の由来は、葉が朝鮮人参(チョウセンニンジン)に似ていることからきている。樹高は1~3メートルくらいである。葉は手のひら状の複葉で、向かい合って生える(対生)。1組の葉は3~5枚の小葉で構成される。小葉の形は幅の広い披針形(笹の葉のような形)で、縁には粗いぎざぎざ(鋸歯)がある。開花時期は7~8月である。枝先に円錐花序(下のほうになるほど枝分かれする回数が多く、全体をみると円錐形になる)を出し、紫色の小さな花をたくさんつける。花冠は筒状で、先が5つに裂ける。花の後にできる実は核果(水分を多く含み中に種が1つある)である。黒く熟した実は生薬の牡荊子(ぼけいし)といい、感冒薬とされる。属名の Vitex はラテン語の「vieo(結ぶ)」からきている。この属の1種の枝で篭を編んだことから名づけられた。種小名の negundo はサンスクリット由来で「3ないし5の数」という意味である。変種名の cannabifolia は「アサ属(Cannabis)のような葉の」という意味である。写真は7月に東京都薬用植物園で撮った。学名:Vitex negundo var. cannabifolia★蜜蜂を手招くように花咲かせ 人参木はいま花盛り花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|