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仙台吉野(センダイヨシノ)



仙台吉野(センダイヨシノ)はバラ科サクラ属の落葉高木である。
八重紅枝垂れ(ヤエベニシダレ)染井吉野(ソメイヨシノ)の交配種である。
植物学者の坂庭清一郎(さかば・せいいちろう)さんが、勤務していた宮城県師範学校の校庭で1900年に育成に成功した。
原木は東北大学植物園の園地である青葉山に残されている。
桜の系統としてはエドヒガン群に属する。
江戸彼岸(エドヒガン)のうちで枝垂れ性のものが枝垂れ桜(シダレザクラ)、そのうちで紅色の強いものが紅枝垂れ(ベニシダレ)、さらに八重咲きをするものが八重紅枝垂れ (ヤエベニシダレ)である。
古くは仙台の伊達家にあったものが知られる。
樹高は5メートルから10メートルである。
樹形は傘状である。
葉は長い楕円形で、互い違いに生える(互生)。
葉の縁にはぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は4月の中旬から下旬である。
花は淡い紅色をした八重咲きの中輪(花径25ミリから35ミリ)である。
花弁数は10枚から20枚である。
花の真ん中は赤くて花弁が不規則に捩れ、花弁の先は細かく切れ込む。
萼筒は大きな鐘状壺形である。
萼片にはぎざぎざ(鋸歯)がある。
属名の Prunus は「plum(スモモ)」を意味する。
種小名の sakabai は日本の植物学者「坂庭清一郎(さかば・せいいちろう)さんの」という意味である。
写真は4月に富山県中央植物園で撮った。
学名:Prunus x sakabai 'Sakabai' (syn. Prunus x yedoensis 'Sakabai')

★伊達の名にポンと膝打つここにもか
 桜の広がり縦に横にと




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修善寺桜(シュゼンジザクラ)



修善寺桜(シュゼンジザクラ)はバラ科サクラ属の落葉高木である。
国立遺伝学研究所の竹中要博士によって染井吉野(ソメイヨシノ)の起源を研究するする過程で生まれた桜である。
小石川植物園にあった江戸彼岸(エドヒガン)から採取した種子を育成し、1957年に名づけられた。
染井吉野(ソメイヨシノ)は、大島桜(オオシマザクラ)と江戸彼岸(エドヒガン)の自然交配によって生まれたと考えられている。
その実験の過程で誕生したのがこの桜で、国立遺伝学研究所に保存されている。
原木は大島桜(オオシマザクラ)が交雑したものと考えられている。
樹高は5メートルから15メートルくらいである。
樹形は小形で、枝は細く、やや垂れ下がる。
葉は楕円形で、互い違いに生える(互生)。
葉の先は尖り、縁には芒(のぎ:イネなどの小穂に見られる針のような棘)状のぎざぎざ(鋸歯)がある。
これは大島桜(オオシマザクラ)の影響と考えられる。
開花時期は4月の上旬から中旬である。
花は花径25ミリから35ミリの中輪で、一重咲きである。
花弁数は5枚で、花びらの形は楕円形である。
花の色は白い。
萼筒に毛があり、ややくびれがある点から江戸彼岸(エドヒガン)の特徴であるが、筒状であるのは大島桜(オオシマザクラ)の影響であり、分類については今後の課題とされている。
属名の Prunus は「plum(スモモ)」を意味する。
種小名の pendula は「下垂の」という意味である。
写真は4月に三島市の国立遺伝学研究所で撮った。
学名:Prunus x pendula 'Syuzenzi-zakura'(syn. Prunus x yedoensis 'Syuzenzi-zakura')

★修善寺の名前はどこからきたのかな
 染井彼岸とどうして違うの



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染井彼岸(ソメイヒガン)



染井彼岸(ソメイヒガン)はバラ科サクラ属の落葉高木である。
国立遺伝学研究所の竹中要博士によって染井吉野(ソメイヨシノ)の起源を研究するする過程で生まれた桜である。
小石川植物園にあった江戸彼岸(エドヒガン)の実生(みしょう:接ぎ木ではなく苗から育てること)から1957年に育成された。
染井吉野(ソメイヨシノ)は、大島桜(オオシマザクラ)と江戸彼岸(エドヒガン)の自然交配によって生まれたと考えられている。
その実験の過程で誕生したのがこの桜で、国立遺伝学研究所に保存されている。
原木は大島桜(オオシマザクラ)が交雑したものと考えられている。
樹高は5メートルから15メートルくらいである。
樹形は原木と異なり箒状になって、枝はあまり広がらない。
葉は楕円形で、互い違いに生える(互生)。
葉の先は尖り、縁には重鋸歯(大きなぎざぎざに更に細かなぎざぎざがある)がある。
開花時期は3月下旬から4月上旬である。
花は花径15ミリから35ミリの小輪ないし中輪で、一重咲きである。
花弁数は5枚で、花びらの形は楕円形である。
花の色は淡い紅色である。
萼筒が筒状である点から大島桜(オオシマザクラ)の影響が見て取れるが、分類については今後の課題とされている。
属名の Prunus は「plum(スモモ)」を意味する。
種小名の pendula は「下垂の」という意味である。
写真は4月に三島市の国立遺伝学研究所で撮った。
学名:Prunus x pendula 'Somei-higan'(syn. Prunus x yedoensis 'Somei-higan')

★名だけでは分類できないむずかしさ
 桜の世界は奥が深くて



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プリムラ・アウリクラ



プリムラ・アウリクラはサクラソウ科サクラソウ属(プリムラ属)の多年草である。
読み方はプリムラ・オーリキュラとするものもある。
プリムラ属は北半球の温帯や寒帯に500種くらいが分布する。
また、多くの園芸品種が作出されている。
日本にも桜草(サクラソウ)などが分布するので、属名の和名をサクラソウ属という。
本種の原産地はヨーロッパである。
アルプス山脈、バルカン半島、アベニン山脈、カルパチア山脈などに分布し、標高300メートルから2900メートルの草地や岩場に生える。
英名はマウンテンカウスリップ(mountain cowslip)という。
カウスリップ(cowslip)は牧場によく生えることからつけられた名で、黄花の九輪桜(キバナノクリンザクラ)が英名でこう呼ばれている。
また、別名をベアーズイヤー(bear's ear)という。
これは耳に似た葉の形からつけられた名である。
草丈は5センチから20センチくらいである。
根際から生える葉は倒卵形で、ロゼット状となる。
葉は白い粉に被われる。
開花時期は3月から4月である。
茎先に散形花序(たくさん枝が出て、先に1個つずつ花がつく)を出し、黄色い花をつける。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
属名の Primula はラテン語の「primos(最初)」縮小形である。プリムラ・ベリスが早春に他の花に先駆けて咲くことから名づけられた。
種小名の auricula は「耳形の」という意味である。
写真は4月につくば植物園で撮った。
学名:Primula auricula

★数々の園芸品種生み出した
 花は静かな輝き見せて



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早咲大島(ハヤザキオオシマ)



早咲大島(ハヤザキオオシマ)はバラ科サクラ属の落葉高木である。
国立遺伝学研究所の竹中要博士が染井吉野(ソメイヨシノ)大島桜(オオシマザクラ)を交配させて1957年に作出した。
開花時期が染井吉野(ソメイヨシノ)よりも早い。
樹高は5メートルから15メートルくらいである。
葉は楕円形で、互い違いに生える(互生)。
葉の縁には重鋸歯(大きなぎざぎざに更に細かなぎざぎざがある)がある。
開花時期は3月上旬から4月上旬である。
葉の展開と同時に花を咲かせる。
花は花径3センチから5センチの大輪で、一重咲きである。
花びらの形は楕円形から円形である。
花の色は白い。
咲き進むにつれて花の真ん中が赤味を帯びる。
花にはかすかに香りがある。
属名の Prunus はラテン語の「plum(スモモ)」からきている。
種小名の yedoensis は「江戸の」という意味である。
写真は4月に三島市の国立遺伝学研究所で撮った。
学名:Prunus x yedoensis 'Hayazaki-Oshima'

★早咲きも個性のひとつと言えるけど
 括ってみれば大島桜



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