アメリカンブルー 四季咲きの花 2010年12月23日 アメリカンブルーはヒルガオ科アサガオガラクサ属(エボルブルス属)の多年草である。原産地は北アメリカの中南部である。アメリカンブルーは流通名である。1980年代に日本に渡来したとき、学名などがはっきりしなかったため、この名称が用いられたという。現在では、属名のエボルブルスの名でも流通している。国内に自生する同属の植物には、沖縄に分布する朝顔柄草(アサガオガラクサ)などがある。草丈は10センチから25センチくらいである。匍匐性があり、葉や茎には軟毛が生えている。葉は長い楕円形で、互い違いに生える(互生)。開花時期は5月から10月である。暖地では周年開花をする。茎先に花径2センチくらいの青い花をつける。花冠は杯状で、花の真ん中は白い。雄しべは5本で白い。花の後にできる実は球形のさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。属名の Evolvulus は「地をはって伸びる」を意味し、種小名の pilosus は「軟毛のある」を意味する。写真は12月に沖縄県本部町の琉宮城蝶々園で撮った。学名:Evolvulus pilosus★昼顔の流れを組みし君の青 陽射しの中に涼風送り今日の花ドットコム花図鑑PR
矢筈葛(ヤハズカズラ) 四季咲きの花 2010年12月22日 矢筈葛(ヤハズカズラ)はキツネノマゴ科ヤハズカズラ属(ツンベルギア属)の蔓性多年草である。原産地は東アフリカ、南アフリカである。現在では熱帯各地に帰化している。日本では小笠原諸島、南西諸島に帰化している。和名の由来は、葉の形が矢筈(矢の一端の弦にかける部分)に似ているところからきている。蔓性で、支柱があれば1メートルから2メートルくらいまで伸びる。開花時期は4月から6月である。暖地では周年開花をする。花径は3センチくらいである。黄色い花冠は5つに裂けて横に開き、花の真ん中は褐色になっている。花の色にはオレンジ色や白などのものもある。写真は12月に沖縄県本部町の琉宮城蝶々園で撮った。学名:Thunbergia alata★鮮やかな黄の真ん中につぶらなる 黒き瞳か矢筈葛は今日の花ドットコム花図鑑
パキスタキス・ルテア 四季咲きの花 2010年12月21日 パキスタキス・ルテアはキツネノマゴ科パキスタキス属の常緑低木である。原産地は中南アメリカ、西インド諸島である。和名は鬱金珊瑚(ウコンサンゴ)という。樹高は90センチから120センチくらいである。葉は長い楕円形で、向かい合って生える(対生)。開花時期は5月から11月である。温度さえ合えば周年開花をする。茎先に黄色い苞(葉の変形したもの)を重なるようにつけ、その先に白い舌状の花が垂れ下がるようにつく。苞は花の咲かない時期にも残る。英名はゴールデンキャンドル(golden candle)である。写真は9月に京都府立植物園で撮った。学名:Pachystachys lutea★温室の定番なれどパキスタキス 苞と花とがバランス保ち今日の花ドットコム花図鑑
ジャボチカバ 果実・野菜 2010年12月20日 ジャボチカバ(jaboticaba)はフトモモ科ミルキアリア属の常緑高木である。和名は葡萄の木(ブドウノキ)である。原産地はブラジルの南部で、丘陵地帯に生える。樹高は8メートルから10メートルくらいである。葉は長い楕円形で、縁にぎざぎざ(鋸歯)はない(全縁)。花も実も周年性があり、幹や太い枝に直接つく。花は花径5ミリから10ミリくらいと小さく、色は白い。長い雄しべの目立つ花である。幹に直接つく花を幹生花という。幹に鈴なりにつく実は、直径2センチくらいの液果(果皮が肉質で液汁が多い実)である。幹に直接つく実は幹生果という。果皮は黒く、果肉は白い。食感は葡萄(ブドウ)とよく似ている。実は日持ちが悪いために市場では流通していない。写真は4月に大阪市の咲くやこの花館で撮った。学名:Myrciaria cauliflora★花も実も幹にべったり貼りついた ジャボチカバには異国情緒今日の花ドットコム花図鑑
セイロン万両(セイロンマンリョウ) 果実・野菜 2010年12月19日 セイロン万両(セイロンマンリョウ)はヤブコウジ科ヤブコウジ属の常緑低木である。原産地はスリランカである。現在では、台湾、東南アジア、太平洋諸島、オーストラリアなどに分布する。沖縄でも、民家や公園に植えられている。別名を紅頭橘(コウトウタチバナ)という。「紅頭」は台湾にある旧地名である。樹高は3メートルから4メートルである。葉は少し厚めで楕円形で、互い違いに生える(互生)。自生地での開花時期は周年である。沖縄では夏に開花する。葉の脇から総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、小さな青白い花をつける。あまり目立たない花である。花の後にできる実は球形の核果(水分を多く含み中に種が1つある)で、赤から赤紫へと変化し、熟すと黒くなる。実は食べられて、特に小鳥には好まれる。種小名の elliptica は「楕円形の」の意味である。写真は11月に沖縄県本部町の熱帯・亜熱帯都市緑化植物園で撮った。学名:Ardisia elliptica★万両を思わすような形して だけど大形南国の木は今日の花ドットコム花図鑑