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樺太びらんじ(カラフトビランジ)

樺太びらんじ(カラフトビランジ)

樺太びらんじ(カラフトビランジ)はナデシコ科マンテマ属の多年草である。
原産地は、サハリン、シベリアで、高山に生える。
昭和時代の初期に山野草ブームがあったそうである。
その時代に当時の樺太の専門業者が内地に出荷したものが受け継がれているという。
草丈は10~20センチくらいである。
葉は披針形で、向かい合って生える(対生)。
開花時期は5~6月である。
花の色は白く、花びらは5枚でつけ根の部分に萼筒がある。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
属名の Silene はギリシャ神話の「シレネス(Silenes、バッカスの養父)」からきている。この属には粘液性の分泌液を出すものが多いので、これを酔って泡だらけになった様子にたとえた。
種小名の sachalinensis は「サハリンの」という意味である。
写真は4月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。
学名:Silene sachalinensis


★わからないどことつながるこの名前
 山野草には謎が多くて


樺太びらんじ(カラフトビランジ)

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アンゲロニア

アンゲロニア

アンゲロニアはゴマノハグサ科アンゲロニア属の多年草である。
分類体系によってはオオバコ科とされる。
原産地は中央アメリカから西インド諸島にかけてである。
草丈は60~120センチくらいである。
花茎が次々と伸びて、こんもり茂る。
葉は披針形で、向かい合って生える(対生)。
葉の先は尖り、縁にはぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は5~10月である。
暖地では周年開花をする。
花の色は青、紫色、白、ピンクなどのものがある。
花径は1センチくらいだが、たくさんの花がつく。
花冠は5つに裂け、喉の部分には模様が入る。
花はよい香りがする。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
英名はサマースナップドラゴン(summer snapdragon)である。
スナップドラゴンは金魚草(キンギョソウ)のことである。
属名の Angelonia はギリシャ語の「Angelos(天使)」からきている。
種小名の angustifolia は「細葉の」を意味する。
写真は4月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。
学名:Angelonia angustifolia


★暑さにはめっぽう強く夏花壇
 彩り飾るアンゲロニアは


アンゲロニア

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柊草(ヒイラギソウ)

柊草(ヒイラギソウ)

柊草(ヒイラギソウ)はシソ科キランソウ属の多年草である。
日本固有種である。
本州の関東地方と中部地方の一部に分布し、山地のやや湿った木陰に生える。
森林伐採や盗掘によって個体数を減らしている。
環境省のレッドリスト(2007)では、「IA類ほどではないが、近い将来における絶滅の危険性が高い種」である絶滅危惧IB類(EN)に登録されている。
草丈は30~50センチくらいである。
葉は卵形で、互い違いに生える(互生)。
葉の縁には不揃いで鋭い切れ込みがある。
葉の長さは5~10センチくらいあり、葉の柄は長さが3~5センチくらいある。
開花時期は4~6月である。
花は茎の上部の花の脇に3段から5段の段になってつく。
花の色は濃い青紫色である。
花は長さが2~3センチの筒形で、先は唇形に裂ける。
花の後にできる実は分果(複数の子房からできた果実)で、4つのブロックからなる。
和名の由来は、葉の形が柊(ヒイラギ)に似ているところからきている。
近縁種に甲斐竜胆(カイジンドウ)がある。
属名の Ajuga はギリシャ語の「a(無)+jugos(束縛)」からきている。花冠の形状を表したものである。
種小名の incisa は「鋭く裂けた」という意味である。
写真は4月に箱根湿生花園で撮った。
学名:Ajuga incisa


★唇の形の花に似合わない
 鋭く切れ込む葉が個性的


柊草(ヒイラギソウ)

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大亀の木(オオカメノキ)

大亀の木(オオカメノキ)

大亀の木(オオカメノキ)はスイカズラ科ガマズミ属の落葉低木である。
北方領土を含む北海道から九州にかけて分布し、山地から亜高山にかけて生える。
海外では、朝鮮半島やサハリンにも分布する。
和名の由来は、卵円形の葉の形を亀の甲羅に見立てたものである。
別名を「ムシカリ」ともいう。
これは葉に虫がよくつくことからの命名である。
樹高は3~4メートルくらいである。
樹皮は暗い灰褐色をしている。
葉は向かい合って生える(対生)。
葉の先は鋭く尖り、縁には重鋸歯(大きなぎざぎざに更に細かなぎざぎざがある)がある。
葉の表面は濃い緑色、裏面は淡い緑色をしている。
開花時期は4~5月である。
葉の展開直後に花が咲く。
枝先に散房花序(柄のある花がたくさんつき、下部の花ほど柄が長いので花序の上部がほぼ平らになる)を出し、白い花をたくさんつける。
花序の中心には両性花がつき、その周りに花径2~3センチの装飾花をつける。
両性花の花びらは5つに分かれ、花径は6~8ミリくらいである。
短い雄しべが5本あり、真ん中に雌しべがある。
花の時期は短い。
花の後にできる実は楕円形の核果(水分を多く含み中に種が1つある)で、赤く熟する。
果実酒にすると美味しい。
秋には紅葉がきれいである。
材は弓や輪かんじきの材料となる。
属名の Viburnum はこの属1種のラテン古名だが意味はわかっていない。
種小名の furcatum は「フォーク状の」という意味である。
花の写真は5月に北大植物園で撮った。
実の写真は8月に日光植物園で撮った。
学名:Viburnum furcatum


★たくさんの赤い実つけて誰招く
 大亀の木の葉は個性的


大亀の木(オオカメノキ)

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黄花の九輪桜(キバナノクリンザクラ)

黄花の九輪桜(キバナノクリンザクラ)

黄花の九輪桜(キバナノクリンザクラ)はサクラソウ科サクラソウ属の多年草である。
原産地はアフリカ北部、地中海沿岸地方、西アジアなどである。
草丈は10~20センチくらいである。
茎は直立し、毛が生えている。
根際からはへら形の葉が数枚生える。
葉には柄があり、縁には不規則な切れ込みがある。
葉の表面には皺があり、葉のつけ根は狭くなって柄とつながる。
開花時期は4~6月である。
茎先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、花径2~3センチの黄色い花を数輪横向きにつける。
花冠は先で5つに裂け、横に平らに開く。
それぞれの裂片の先は浅く2つに裂ける。
花の真ん中には橙色の斑がある。
萼片は白色を帯び、5枚である。
雄しべは5本、雌しべは1本である。
花には香りがある。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
花や葉は、去痰や鎮静などの薬効がある。
英名はカウスリップ(cowslip)である。
これは牧場によく生えていたことからつけられた名前である。
学名からきたプリムラ・ベリスの名でも流通している。
属名の Primula はラテン語の「primos(最初)」の縮小形である。同属の1種が他に先駆けて早春に花咲くことで名づけられた。
種小名の veris は「春の」という意味である。
写真は4月に箱根湿生花園で撮った。
学名:Primula veris


★愛らしい名前もらって嬉しいと
 群がりて咲く黄花賑やか


黄花の九輪桜(キバナノクリンザクラ)

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