黄花の九輪桜(キバナノクリンザクラ) 春の花 2011年04月30日 黄花の九輪桜(キバナノクリンザクラ)はサクラソウ科サクラソウ属の多年草である。原産地はアフリカ北部、地中海沿岸地方、西アジアなどである。草丈は10~20センチくらいである。茎は直立し、毛が生えている。根際からはへら形の葉が数枚生える。葉には柄があり、縁には不規則な切れ込みがある。葉の表面には皺があり、葉のつけ根は狭くなって柄とつながる。開花時期は4~6月である。茎先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、花径2~3センチの黄色い花を数輪横向きにつける。花冠は先で5つに裂け、横に平らに開く。それぞれの裂片の先は浅く2つに裂ける。花の真ん中には橙色の斑がある。萼片は白色を帯び、5枚である。雄しべは5本、雌しべは1本である。花には香りがある。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。花や葉は、去痰や鎮静などの薬効がある。英名はカウスリップ(cowslip)である。これは牧場によく生えていたことからつけられた名前である。学名からきたプリムラ・ベリスの名でも流通している。属名の Primula はラテン語の「primos(最初)」の縮小形である。同属の1種が他に先駆けて早春に花咲くことで名づけられた。種小名の veris は「春の」という意味である。写真は4月に箱根湿生花園で撮った。学名:Primula veris★愛らしい名前もらって嬉しいと 群がりて咲く黄花賑やか今日の花ドットコム花図鑑PR