空色朝顔(ソライロアサガオ) 秋の花 2011年10月25日 空色朝顔(ソライロアサガオ)はヒルガオ科サツマイモ属の蔓性多年草である。園芸的には一年草として扱われている。原産地はメキシコから熱帯アメリカにかけた一帯である。日本へは昭和時代の初期に渡来した。草丈は2~4メートルくらいまで伸びる。葉は卵形ないし心形で、螺旋状につく。開花時期8~11月である。文字通り空色をした漏斗形の花をつける。花期が少し遅いことや、花のしぼむ時間が遅いことなどが、普通の朝顔(アサガオ)と異なる。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。属名の Ipomoea はギリシャ語の「ips(芋虫)+homoios(似た)」からきている。物に絡みついて這い登る性質からから名づけられた。種小名の tricolor は「三色の」という意味である。写真は9月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。学名:Ipomoea tricolor★蔓伸ばし棚一杯に葉をつけて 空色朝顔天使の笑顔花図鑑植物図鑑PR
エボルブルス・グロメラツス 秋の花 2011年10月24日 エボルブルス・グロメラツスはヒルガオ科アサガオガラクサ属(エボルブルス属)の多年草である。原産地はブラジルである。流通名はアメリカンブルーである。北アメリカ原産のエボルブルス・ピロサス(Evolvulus pilosus)が、別名をエボルブルスないしアメリカンブルーとして流通する中心だが、本種もかなり流通しているという。エボルブルス属は南北アメリカ大陸を中心に100種くらいある。国内に自生する同属の植物には、沖縄に分布する朝顔柄草(アサガオガラクサ)などがある。草丈は20~50センチくらいである。葉は卵形で、向かい合って生える(対生)。開花時期は6~11月である。暖地では周年開花をする。花径は2センチくらいで、花の色は鮮やかなブルーである。花冠は杯状で、花の真ん中は白い。雄しべは5本で白い。花の後にできる実は球形のさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。属名の Evolvulus はラテン語由来で「地をはって伸びる」を意味する。種小名の glomeratus は「集まった」という意味である。写真は10月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。Evolvulus glomeratus★透き通る青は憂いの色なりや エボルブルス咲く地面を埋めてにほんブログ村花図鑑植物図鑑
大花朮(オオバナオケラ) 秋の花 2011年10月23日 大花朮(オオバナオケラ)はキク科オケラ属の多年草である。原産地は中国である。日本には自生していない。草丈は30~80くらいである。葉は互い違いに生える。茎上部の葉は円形ないし卵状の披針形である。下部の葉は3つないし5つに羽状に裂ける。開花時期は9~10月である。日本に自生するおけら(オケラ)に比べて花(頭花)が大きく、花の色は淡い紅色である。花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。漢薬の白朮(びやくじゅつ)の原料となるが、市場では唐白朮(からびゃくじゅつ)と称して区別されている。属名の Atractylodes はギリシャ語の「atrakton(紡錘)」からきている。硬い総包の形から名づけられた。種小名の ovata は「卵円形の」という意味である。写真は9月に東京都薬用植物園で撮った。学名:Atractylodes ovata★不思議なる姿かたちで咲き出る 大花おけら邪気を払いて花図鑑植物図鑑
二重桔梗(フタエギキョウ) 秋の花 2011年10月22日 桔梗(キキョウ)はキキョウ科キキョウ属の多年草である。北海道から九州にかけて分布し、山野の草原に生える。海外では、朝鮮半島や中国の東北部、東シベリアにも分布している。本種はその園芸品種である。特徴は花びらが二重になっていることである。草丈は40~100センチくらいである。葉は長さが4~7センチくらいの細長い卵形である。縁にはぎざぎざ(鋸歯)があり、互い違いに生える(互生)。開花時期は7~10月である。花の色は濃い青紫だが、白いものもあるようである。属名の Platycodon はギリシャ語の「platys(広い)+codon(鐘)」からきている。花の形から名づけられた。種小名の grandiflorum は「大きな花の」という意味である。品種名の Double は「二重の」という意味である。写真は10月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。学名:Platycodon grandiflorum 'Double'★如何にして二重の花と生まれしか 花の世界は奥の深くて花図鑑植物図鑑
デュランタ・レペンス 秋の花 2011年10月21日 デュランタ・レペンスはクマツヅラ科ハリマツリ属の常緑低木ないし小高木である。原産地は北アメリカの南部や南アメリカである。日本へは明治時代の中期に渡来した。和名は台湾連翹(タイワンレンギョウ)という。別名を針茉莉 (ハリマツリ)という。樹高は2~5メートルくらいである。根元からよく枝分かれをする。枝は下垂しやすい。葉は楕円形で、向かい合って生える(対生)。葉の先は尖り、縁には粗いぎざぎざ(鋸歯)がある。開花時期は5~10月である。花径15ミリくらいの紫色の花をつける。花冠は漏斗形で、先は5つに裂けて横に開く。雄しべは4本で、そのうちの2本が長い。花の後にできる実は球形の液果(果皮が肉質で液汁が多い実)で、熟すと黄色くなる。濃い紫色の花をつける「宝塚」が最近の人気品種である。白花種の「アルバ」もある。属名の Duranta はローマ法王の侍医で植物学者の「デュランテス(C. Durantes)さん」の名からきている。種小名の repens は「匍匐する」という意味である。写真は10月に東京都薬用植物園で撮った。学名:Duranta repens★パープルの色も鮮やかデュランタは 夏の日差しに臆せず咲いて花図鑑植物図鑑