イリキウム・ヘンリー 夏の花 2012年06月07日 イリキウム・ヘンリーはシキミ科シキミ属の常緑低木である。かつてはモクレン科に分類されていた。原産地は中国の中南部である。樹高は2~5メートルくらいである。葉は楕円形で、互い違いに生える(互生)。葉の先は尖り、縁にぎざぎざ(鋸歯)はない。葉の色は濃い緑色で艶がある。開花時期は5~6月である。花の色はピンクから濃い紅色に変わる。花被片は20枚くらいである。花の後にできる実は袋果(熟すと果皮が自然に裂けて種子を放出する)の集合果である。属名の Illicium はラテン語の「illicio(誘惑する)」からきている。植物体に芳香があることから名づけられた。種小名の henryi はアイルランドの植物収集家「ヘンリー(A. Henry)さんの」という意味である。写真は5月につくば植物園で撮った。学名:Illicium henryi★樒とは思えぬような花姿 驚きながらカメラに収め花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|PR
岩菲仙翁(ガンピセンノウ) 夏の花 2012年06月06日 岩菲仙翁(ガンピセンノウ)はナデシコ科センノウ属の多年草である。単に岩菲(ガンピ)とも呼ばれる。原産地は中国である。日本へは古い時代に中国から観賞用として渡来した。中国では薬用としても用いられる。草丈は30~80センチくらいである。全体に毛は生えていない。葉は披針形で、向かい合って生える(対生)。葉の縁には細かなぎざぎざ(鋸歯)があり、つけ根の部分は茎を抱く。開花時期は5~7月くらいである。花径は6センチくらいある朱赤色の5弁花である。花弁は重なり合うように平開し、花弁の先は細かく切れ込む。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。属名の Lychnis はギリシャ語の「lychnos(ランプ)」からきている。アリストテレスの弟子のテオフラストスが用いた。種小名の coronata は「花冠のある」という意味である。写真は9月に帯広市の真鍋庭園で撮った。学名:Lychnis coronata★どこぞやで聞いた名前と訝(いぶか)れば こちら元祖の岩菲仙翁花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
浜簪(ハマカンザシ) 夏の花 2012年06月05日 浜簪(ハマカンザシ)はイソマツ科ハマカンザシ属の多年草である。原産地はヨーロッパで、イギリスを含めたヨーロッパの海岸に多い。和名の由来は、浜に生えて花の様子が簪に似るというところからきている。属名のアルメリア(Armeria)の名でも流通している。草丈は10センチから30センチくらいである。葉は線形で濃い緑色をしており、ロゼット状に広がる。開花時期は3月から6月である。濃いピンク色をした小さな花が、直径2センチくらいのボール状に集まってつく。このような花が数十本も群がって咲く。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。葉の形状から松葉簪(マツバカンザシ)の別名もある。属名の Armeria はケルト語を語源とするラテン語の古語で「海に近い」という意味がある。種小名の maritima は「海浜に生える」という意味である。写真は6月に北大植物園で撮った。学名:Armeria maritima★つんつんと背伸びするよに咲きだした 浜簪に思わず笑顔花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
キプリペディウム・レギナエ 夏の花 2012年06月04日 キプリペディウム・レギナエはラン科アツモリソウ属の多年草である。属名の読み方はシプリペディウムとするものもある。原産地は北アメリカで、ある。アメリカ合衆国、カナダの中東部に分布し、湿地に生える。和名はアメリカ敦盛草(アメリカアツモリソウ)という。草丈は30~70センチくらいである。葉は卵形である。開花時期は6~7月である。膨らんだ袋のような形の桃色の唇弁をもった白い花をつける。属名の Cypripedium はギリシャ語の「Cypris(女神ビーナス)+pedilon(スリッパ)」からきている。唇弁が大きく前へ突出して袋状となっているのを婦人用のスリッパにたとえた。種小名の reginae は「女王の」という意味である。写真は7月に北大植物園で撮った。学名:Cypripedium reginae★アメリカに咲く敦盛草美しく 女王の名も欲しいがままに花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
姫小判草(ヒメコバンソウ) 夏の花 2012年06月03日 姫小判草(ヒメコバンソウ)はイネ科コバンソウ属の一年草である。原産地は地中海沿岸地方である。現在では世界の温帯の広がっている。日本へは江戸時代の後期には渡来し、現在では本州から沖縄に帰化している。草丈は10~60センチくらいである。茎は直立する。葉は線形で、ほぼ垂直に立っている。毛は生えておらず、表面や縁はややざらつく。開花時期は6~9月である。茎先に円錐花序(下のほうになるほど枝分かれする回数が多く、全体をみると円錐形になる)を出し、三角形のおにぎりのような小穂をつける。小穂はやや扁平で、淡い緑色をしている。花の後にできる実はえい果(イネ科の果実で薄い木質の果皮が種子に密着している)である。別名を鈴萱(スズガヤ)という。属名の Briza はライムギのギリシャ名からきている。種小名の minor は「より小さい」という意味である。写真は5月に向島百花園で撮った。学名:Briza minor★小判だよ覗いてごらん虫眼鏡 大らかな名に苦笑いして