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野原草藤(ノハラクサフジ)



野原草藤(ノハラクサフジ)はマメ科ソラマメ属の蔓性多年草である。
秋田県、千葉県、愛知県、鹿児島県などに隔離分布し、山地の草地や林の縁、河原、海岸などに生える。
海外では、朝鮮半島、中国東北部、アムール地方、ウスリー地方にも分布する。
草丈は100~150センチくらいである。
葉は1回羽状複葉(鳥の羽のように左右に小葉がいくつか並んで1枚の葉が構成される)で、小葉の形は幅の広い卵形である。
葉はやや白い粉を帯びている。
小葉の数は5対から8対くらいである。
近縁種の草藤(クサフジ)の場合は、小葉の幅が狭く、9対から12対と数が多い。
開花時期は7月から9月である。
葉の脇から総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、青紫色ないし紅紫色をした蝶形の花をつける。
花の後にできる実は豆果(莢の中に種子が入るもの)である。
属名の Vicia はラテン語の「vincire(巻きつく)」からきている。この属には蔓性の植物が多いことから名づけられた。
種小名の amurensis は「アムール地方の」という意味である。
写真は9月につくば植物園で撮った。
学名:Vicia amurensis

★どのような訳で点在するのやら
 調べたくなる野原草藤




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檀特(ダンドク)



檀特(ダンドク)はカンナ科カンナ属の多年草である。
原産地はカリブ諸島やメキシコである。
中国名を曇華(ドンゲ)という。
カンナの原種である。
日本へは江戸時代の初期に渡来した。
本州の関東地方以南で逸出したものが野生化している。
草丈は2メートルくらいである。
葉は長い楕円形で、互い違いに生える(互生)。
葉の先は尖り、縁にぎざぎざ(鋸歯)はない。
開花時期は5~10月である。
温室では周年開花をする。
茎先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、赤ないし黄色の花をつける。
品種改良されたカンナに比べると、花は小さい。
この花弁のように見える部分は、雄しべが弁化したものである。
花弁は3枚あるが筒状の披針形で目立たない。
萼片も3枚で小さい。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
属名の Canna は、ケルト語の「can(芦)」が転じてこの属の名に使われた。
種小名の indica は「インドの」という意味である。
写真は5月に北大植物園で撮った。
学名:Canna indica

★鮮やかな朱染めの色が目を引くよ
 檀特の花原始の叫び




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パイナップルミント



丸葉薄荷(マルバハッカ)はシソ科ハッカ属の多年草である。
ヨーロッパから西アジアにかけて分布する。
英名をアップルミント(apple mint)という。
パイナップルミント(pineapple mint)はその園芸品種である。
特徴はかすかなパイナップルのような香りがあり、葉に斑が入ることである。
アップルミントのほうは斑が入らない。
そのため本種は別名で斑入りアップルミント(フイリアップルミント)とも呼ばれる。
草丈は30センチから80センチくらいである。
地下茎を伸ばして繁殖する。
茎の切り口は四角形で、細かな毛で覆われている。
葉は十字状に向かい合って生える(対生)。
葉に柄はなく、茎を抱く。
形は幅広い楕円形で、縁にはぎざぎざ(鋸歯)がある。
葉脈はへこんでいて皺が目立ち、白ないしクリーム色の斑が入る。
裏面は柔らかな毛で覆われ、香りの成分を出す腺点がある。
開花時期は7~9月である。
茎先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、白ないし紫色の小さな唇形の花を穂状に咲かせる。
雄しべは4本あり、そのうち2本が長い。
花の後にできる実は分果(複数の子房からできた果実)である。
葉はハーブティーやサラダなどに利用される。
属名の Mentha はギリシャ神話に登場するニンフ「メンテ(Menthe)」の名からきている。
種小名の suaveolens は「甘い香りがする」という意味である。
品種名の Variegata は「斑入りの」という意味である。
写真は7月に野田市の清水公園で撮った。
学名:Mentha suaveolens 'Variegata'

★目立たない花だねなんて言わないで
 香りもいいし葉も美しい




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アリウム・キアネウム



アリウム・キアネウムはユリ科ネギ属の多年草である。
分類体系によってはネギ科とされる。
原産地は朝鮮半島、中国である。
標高2100~5000メートルの草地や斜面に生える。
中国名は「天藍韭」という。
英名はダークブルーガーリック(dark blue garlic)である。
草丈は10センチから30センチくらいである。
根際から生える葉は線形である。
開花時期は7月から8月である。
茎先に散形花序(枝先に1個つずつ花がつく)を出し、藍色ないし紅紫色の花を咲かせる。
花序径は4センチくらいである。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
属名の Allium はニンニクの古いラテン名である。
種小名の cyaneum は「暗い藍色の」という意味である。
写真は8月に日光植物園で撮った。
同園では「Allium cyneum 北アメリカ」として表示しているが、同園以外では類例がほとんどない。
学名:Allium cyaneum

★表示とは少し違うが恐らくは
 この花だろう載せておこうか




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クレロデンドルム・ウガンデンセ



クレロデンドルム・ウガンデンセはクマツヅラ科クサギ属(クレロデンドルム属)の蔓性常緑低木である。
原産地は東アフリカのウガンダなどである。
樹高は1~3メートルくらいである。
葉は楕円形で、向かい合って生える(対生)。
葉の縁には粗いぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は7~10月くらいである。
葉の脇に集散花序(最初の花が枝先につき、その下に次々と側枝を出して花がつく)を出し、花径2センチくらいの青紫色の花をたくさんつける。
花冠は5つに裂ける。
脇につく4枚の裂片の色は淡い。
真ん中の裂片は濃い青紫色で内側に巻いて袋状となる。
花の後にできる実は核果(水分を多く含み中に種が1つある)である。
英名はブルーバタフライブッシュ(blue butterfly bush)という。
属名の Clerodendrum はギリシャ語の「cleros(運命)+dendron(樹木)」に由来する。スリランカにあった同属の2種を「幸運の木」「不運の木」と呼んだことからきている。
種小名の ugandense は「ウガンダの」という意味である。
写真は10月に神代植物公園で撮った。
学名:Clerodendrum ugandense

★動きある花の姿が面白い
 ウガンデンセは蝶舞うごとく




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