野原草藤(ノハラクサフジ) 夏の花 2013年08月07日 野原草藤(ノハラクサフジ)はマメ科ソラマメ属の蔓性多年草である。秋田県、千葉県、愛知県、鹿児島県などに隔離分布し、山地の草地や林の縁、河原、海岸などに生える。海外では、朝鮮半島、中国東北部、アムール地方、ウスリー地方にも分布する。草丈は100~150センチくらいである。葉は1回羽状複葉(鳥の羽のように左右に小葉がいくつか並んで1枚の葉が構成される)で、小葉の形は幅の広い卵形である。葉はやや白い粉を帯びている。小葉の数は5対から8対くらいである。近縁種の草藤(クサフジ)の場合は、小葉の幅が狭く、9対から12対と数が多い。開花時期は7月から9月である。葉の脇から総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、青紫色ないし紅紫色をした蝶形の花をつける。花の後にできる実は豆果(莢の中に種子が入るもの)である。属名の Vicia はラテン語の「vincire(巻きつく)」からきている。この属には蔓性の植物が多いことから名づけられた。種小名の amurensis は「アムール地方の」という意味である。写真は9月につくば植物園で撮った。学名:Vicia amurensis★どのような訳で点在するのやら 調べたくなる野原草藤花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|PR
檀特(ダンドク) 夏の花 2013年08月06日 檀特(ダンドク)はカンナ科カンナ属の多年草である。原産地はカリブ諸島やメキシコである。中国名を曇華(ドンゲ)という。カンナの原種である。日本へは江戸時代の初期に渡来した。本州の関東地方以南で逸出したものが野生化している。草丈は2メートルくらいである。葉は長い楕円形で、互い違いに生える(互生)。葉の先は尖り、縁にぎざぎざ(鋸歯)はない。開花時期は5~10月である。温室では周年開花をする。茎先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、赤ないし黄色の花をつける。品種改良されたカンナに比べると、花は小さい。この花弁のように見える部分は、雄しべが弁化したものである。花弁は3枚あるが筒状の披針形で目立たない。萼片も3枚で小さい。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。属名の Canna は、ケルト語の「can(芦)」が転じてこの属の名に使われた。種小名の indica は「インドの」という意味である。写真は5月に北大植物園で撮った。学名:Canna indica★鮮やかな朱染めの色が目を引くよ 檀特の花原始の叫び花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
パイナップルミント 夏の花 2013年08月05日 丸葉薄荷(マルバハッカ)はシソ科ハッカ属の多年草である。ヨーロッパから西アジアにかけて分布する。英名をアップルミント(apple mint)という。パイナップルミント(pineapple mint)はその園芸品種である。特徴はかすかなパイナップルのような香りがあり、葉に斑が入ることである。アップルミントのほうは斑が入らない。そのため本種は別名で斑入りアップルミント(フイリアップルミント)とも呼ばれる。草丈は30センチから80センチくらいである。地下茎を伸ばして繁殖する。茎の切り口は四角形で、細かな毛で覆われている。葉は十字状に向かい合って生える(対生)。葉に柄はなく、茎を抱く。形は幅広い楕円形で、縁にはぎざぎざ(鋸歯)がある。葉脈はへこんでいて皺が目立ち、白ないしクリーム色の斑が入る。裏面は柔らかな毛で覆われ、香りの成分を出す腺点がある。開花時期は7~9月である。茎先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、白ないし紫色の小さな唇形の花を穂状に咲かせる。雄しべは4本あり、そのうち2本が長い。花の後にできる実は分果(複数の子房からできた果実)である。葉はハーブティーやサラダなどに利用される。属名の Mentha はギリシャ神話に登場するニンフ「メンテ(Menthe)」の名からきている。種小名の suaveolens は「甘い香りがする」という意味である。品種名の Variegata は「斑入りの」という意味である。写真は7月に野田市の清水公園で撮った。学名:Mentha suaveolens 'Variegata'★目立たない花だねなんて言わないで 香りもいいし葉も美しい花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
アリウム・キアネウム 夏の花 2013年08月04日 アリウム・キアネウムはユリ科ネギ属の多年草である。分類体系によってはネギ科とされる。原産地は朝鮮半島、中国である。標高2100~5000メートルの草地や斜面に生える。中国名は「天藍韭」という。英名はダークブルーガーリック(dark blue garlic)である。草丈は10センチから30センチくらいである。根際から生える葉は線形である。開花時期は7月から8月である。茎先に散形花序(枝先に1個つずつ花がつく)を出し、藍色ないし紅紫色の花を咲かせる。花序径は4センチくらいである。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。属名の Allium はニンニクの古いラテン名である。種小名の cyaneum は「暗い藍色の」という意味である。写真は8月に日光植物園で撮った。同園では「Allium cyneum 北アメリカ」として表示しているが、同園以外では類例がほとんどない。学名:Allium cyaneum★表示とは少し違うが恐らくは この花だろう載せておこうか花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
クレロデンドルム・ウガンデンセ 夏の花 2013年08月03日 クレロデンドルム・ウガンデンセはクマツヅラ科クサギ属(クレロデンドルム属)の蔓性常緑低木である。原産地は東アフリカのウガンダなどである。樹高は1~3メートルくらいである。葉は楕円形で、向かい合って生える(対生)。葉の縁には粗いぎざぎざ(鋸歯)がある。開花時期は7~10月くらいである。葉の脇に集散花序(最初の花が枝先につき、その下に次々と側枝を出して花がつく)を出し、花径2センチくらいの青紫色の花をたくさんつける。花冠は5つに裂ける。脇につく4枚の裂片の色は淡い。真ん中の裂片は濃い青紫色で内側に巻いて袋状となる。花の後にできる実は核果(水分を多く含み中に種が1つある)である。英名はブルーバタフライブッシュ(blue butterfly bush)という。属名の Clerodendrum はギリシャ語の「cleros(運命)+dendron(樹木)」に由来する。スリランカにあった同属の2種を「幸運の木」「不運の木」と呼んだことからきている。種小名の ugandense は「ウガンダの」という意味である。写真は10月に神代植物公園で撮った。学名:Clerodendrum ugandense★動きある花の姿が面白い ウガンデンセは蝶舞うごとく花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|