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ムッサエンダ・ルテオラ



ムッサエンダ・ルテオラはアカネ科コンロンカ属の半蔓性常緑低木である。
原産地はスーダンの東部である。
和名は薄黄崑崙花(ウスギコンロンカ)という。
樹高は1~3メートルくらいである。
葉は楕円形で、向かい合って生える(対生)。
葉質は薄く、艶はない。
暖地での開花時期は5~9月である。
茎先に散房花序(柄のある花がたくさんつき、下部の花ほど柄が長いので花序の上部がほぼ平らになる)を出し、黄色い花を疎らにつける。
1つ1つの花は萼片の1枚が花びらのように大きくなったものである。
花径は1~2センチで、先が5つに深く裂ける。
花序の中には別に葉のようになった萼裂片が1~2個ある。
淡い黄色で長さが4センチくらいの倒卵形である。
花の後にできる実は液果(果皮が肉質で液汁が多い実)である。
属名の Mussaenda はスリランカでの現地名からきている。
種小名の luteola は「黄色がかった」という意味である。
写真は8月に北大植物園で撮った。
学名:Mussaenda luteola

★ハンカチの花と呼ばれるルテオラの
 生まれ故郷はスーダンの地に




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羅背板草(ラセイタソウ)



羅背板草(ラセイタソウ)はイラクサ科カラムシ属の多年草である。
日本固有種である。
北海道の南部から紀伊半島にかけて太平洋岸に分布し、海岸近くの岩場に生える。
草丈は30~70センチくらいである。
幅広い卵形をした葉は大きく、海岸植物特有の厚みをもつ。
また、細かな皺があり、毛が生えていてざらつく。
和名の由来は、葉の様子を羅背板(ラセイタ)という羅紗(ラシャ)に似た毛織物にたとえたものである。
開花時期は7~9月である。
雌雄同株である。
雄花序は下部の葉のつけ根につき、雌花序は上部の葉のつけ根につく。
花序は他のヤブマオの仲間と比べると短い。
花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
属名の Boehmeria はドイツの植物学者「ボーマー(Georg Rudolf Boehmer, 1723-1803)さん」の名からきている。
種小名の biloba は「2つに浅く裂けた」という意味である。
写真は8月につくば植物園で撮った。
学名:Boehmeria biloba

★海岸に生えるとわかる羅背板草
 分厚い葉っぱ皺々にして




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浜藪苧麻(ハマヤブマオ)



浜藪苧麻(ハマヤブマオ)はイラクサ科カラムシ属の多年草である。
本州から沖縄にかけて分布し、海岸近くの原野や川の土手などに生える。
海外では、中国やインドシナ半島にも分布する。
別名を鬼藪苧麻(オニヤブマオ)という。
草丈は70~150センチくらいになる。
茎の下部は木質化する。
葉は卵形で長さが10~15と大きく、向かい合って生える(対生)。
藪苧麻(ヤブマオ)と比べると、葉が大きい、重鋸歯(ぎざぎざが二重)とならない、葉の裏面にビロード状に毛が密生するなどの特徴がある。
開花時期は8~10月である。
雌雄同株である。
雄花序は下部の葉のつけ根につき、雌花序は上部の葉のつけ根につく。
雄花穂は球状、雌花穂は穂状になる
花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
「苧麻」というのは茎蒸(カラムシ)の古名である。
古代人にとって茎蒸(カラムシ)は大切な植物であった。
茎を蒸して繊維をとったのである。
「藪」は役に立たないという意味をもつ。
役に立たない「苧麻」ということである。
属名の Boehmeria はドイツの植物学者「ボーマー(Georg Rudolf Boehmer, 1723-1803)さん」の名からきている。
種小名の arenicola は「砂地に棲む」という意味である。
写真は8月につくば植物園で撮った。
学名:Boehmeria arenicola

★勇ましい名前もらって反り返る
 鬼藪苧麻に参った参った




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草小赤麻(クサコアカソ)



草小赤麻(クサコアカソ)はイラクサ科カラムシ属の多年草である。
北海道から九州にかけて分布し、人里や山地のやや湿った草地に生える。
海外では、中国にも分布する。
草丈は50~100センチくらいである。
葉は楕円形で、向かい合って生える(対生)。
葉には柄があり、縁にはぎざぎざ(鋸歯)がある。
葉の先が尾状に尖るのが特徴である。
別名を丸葉赤麻(マルバアカソ)ともいう。
なお、「赤麻」の名は「麻」のように繊維がとれて茎や葉の柄が赤褐色を帯びることからきている。
開花時期は7~9月である。
雌雄同株である。
雌花は茎の上部の葉の脇に赤い穂状となってつく。
雄花は黄白色で、茎の下部の葉の脇につく。
花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
属名の Boehmeria はドイツの植物学者「ボーマー(Georg Rudolf Boehmer, 1723-1803)さん」の名からきている。
種小名の gracilis は「細長い」という意味である。
写真は8月に奥日光の戦場ヶ原で撮った。
学名:Boehmeria gracilis

★花見れば雑草だけど面白い
 葉っぱの形個性があって




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角薮柑子(ツノヤブコウジ)



角薮柑子(ツノヤブコウジ)はヤブコウジ科ツノヤブコウジ属の常緑低木である。
分類体系によってはサクラソウ科とされる。
原産地は、中国南部、東南アジア、インド、ニューギニア、オーストラリアなどである。
マングローブ林の縁や水路に面して生える。
日本には分布していない。
樹高は2~3メートルである。
葉は倒卵形で、輪生状に互い違いに生える(互生)。
開花時期は不定期で、白い花を総状につける。
実(偽胎生種子)は彎曲した角状で、中に胎生種子ができる。
「胎性種子」というのは、枝についた実から太い根が伸び、根の先に新芽ができた状態で実から抜け落ちるもののことで、海流に乗って散布される。
「偽胎生種子」というのは、実の中に胎生種子ができているもののことである。
実は熟すと赤くなる。
属名の Aegiceras はギリシャ語の「aigis(ヤギ)+keras(角)」からきている。
種小名の corniculatum は「つののある」という意味である。
花の写真は8月につくば植物園で撮った。
実の写真は11月につくば植物園で撮った。
学名:Aegiceras corniculatum

★熱帯のマングローブの森にある
 神秘の樹木角薮柑子






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