宝鐸草(ホウチャクソウ) 春の花 2012年04月15日 宝鐸草(ホウチャクソウ)はユリ科チゴユリ属の多年草である。分類体系によってはイヌサフラン科とされる。北方領土を含む北海道から九州にかけて分布し、林の中などの陰地に生える。海外では、サハリン、朝鮮半島、中国にも分布する。草丈は30~60センチくらいである。地下からまっすぐ伸びた茎は上部で枝分かれし、途中に葉が互い違いについている。葉は細長い楕円形で、先は尖っている。開花時期は4~5月ころである。茎の上部にいくつかの花柄を出し、その先に長い釣鐘形の花を垂れ下がるようにつける。茎先に垂れる花も全体が緑がかっており、ひっそりと咲く。花被片は内側と外側に3枚ずつある。花被片が合着しないのがアマドコロ属との相違点である。中には雄しべ6本と雌しべがある。花の後にできる実は球形のさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。宝鐸というのは、お寺の軒先に下がっている風鈴状のもののことを言う。若芽には毒があるので注意が必要とのことである。属名の Disporum はギリシャ語の「dis(二重の)+spora(種子)」からきている。子房の各室に2つの胚珠があることから名づけられた。種小名の sessile は「柄のない」という意味である。写真は4月につくば植物園で撮った。学名:Disporum sessile★ひっそりと頭(こうべ)を垂れて宝鐸草 思い草にも春の訪れ☆輝ける新緑の中溶け込んで 宝鐸草は春風に揺れ花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|PR
エリカ・ダーリーエンシス 春の花 2012年04月14日 エリカ・ダーリーエンシスはツツジ科エリカ属の常緑小低木である。アルプス原産のエリカ・カルネア(Erica carnea)とアイルランド原産のエリカ・エリゲナ(Erica erigena)との交雑種である。したがって耐寒性にすぐれる。樹高は50センチくらいの矮性種である。開花時期は2~4月である。いろいろな品種があり、花の色は桃色、紅紫色、白などがある。属名の Erica はギリシャ語の「erion(軟毛)」からきている。全体に軟毛が生える種類の多いことから名づけられた。種小名の darleyensis は「(イギリスの都市)ダーレー・デイル(Darley Dale)の」という意味である。写真は4月に板橋区立赤塚植物園で撮った。学名:Erica x darleyensis★寒さには負けないからと元気よく ダーリーエンシス頬染めながら花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
金盞花(キンセンカ) 春の花 2012年04月13日 金盞花(キンセンカ)はキク科キンセンカ(カレンジュラ)属の一年草もしくは越年草である。秋播きで春に開花するが、8月播きの早生系は年内に楽しむことができる。原産地はヨーロッパ南部で、特にカナリア諸島には約20種が分布する。日本へは江戸時代の末に中国から渡来した。草丈は30~60センチくらいである。茎は直立をし、よく枝分かれをする。葉はへら状で、互い違いに生える(互生)。開花時期は10月~5月と長い。一般に見かけるのは3月ごろからのものが多い。花の色は黄色、オレンジ色、クリーム色などである。花径は7~12センチくらいである。一重咲きのものと八重咲きのものがある。日の出とともに開き夜には花を閉じる。花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。和名は中国名の「金盞花」を日本語読みしたもので、「盞」には盃の意味がある。花の色と形を「金の盃」にたとえたものである。英名はポットマリーゴールド(pot marigold)である。ヨーロッパでは、古くから食用や薬用(虫さされの薬)として使われてきた。俳句の季語は春である。属名の Calendula はラテン語の「Calendae(毎月の第1日)」からきている。どの月の初めにも咲いているほど花期が長いということから名づけられた。種小名の officinalis は「薬用の」という意味である。写真は4月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。学名:Calendula officinalis★真っ直ぐに空を見上げて金盞花 燃える思いを忘ることなく☆金盞花君への想い果てしなく ただひたすらに共にあれかし花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
エリカ・グランディフローラ 春の花 2012年04月12日 エリカ・グランディフローラはツツジ科エリカ属の常緑低木である。原産地は南アフリカである。樹高は150センチくらいである。幹は直立し、小枝を多くつける。葉は線状で、先端が尖っている。開花時期は3~5月である。筒状の花が先端付近の葉の脇にたくさんつく。花冠の長さは2~3センチくらいである。花の色は橙色が中心だが、変異が多いという。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。属名の Erica はギリシャ語の「erion(軟毛)」からきている。全体に軟毛が生える種類の多いことから名づけられた。種小名の grandiflora は「大きな花の」という意味である。写真は5月に神代植物公園で撮った。学名:Erica grandiflora★筒型のピンクの花が愛らしく ずらりと並ぶ賑わいの中花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
黄金雪柳(オウゴンユキヤナギ) 春の花 2012年04月11日 雪柳(ユキヤナギ)はバラ科シモツケ属の落葉低木である。原産地は日本と中国である。国内では、本州の関東地方から九州にかけて分布する。黄金雪柳(オウゴンユキヤナギ)はその園芸品種である。特徴は葉の色が黄色いことである。樹高は100~150センチくらいである。葉は披針形(笹の葉のような形)で、互い違いに生える(互生)。 開花時期は3~4月である。株元から多数の枝を出し、白い小さな花がいっぱいにつける。その花の様子が雪のように見え、枝や葉の形が柳のように見えるのが名の由来である。花弁は5枚である。雄しべは20本、雌しべは5本である。花の後にできる実は袋果(熟すと果皮が自然に裂けて種子を放出する)である。 俳句では「雪柳」が春の季語である。属名の Spiraea はギリシャ語の「speira(螺旋)」に由来する。果実が螺旋状になるものがあることから名づけられた。種小名の thunbergii はスウェーデンの植物学者で日本の植物を研究した「ツンベルクの」という意味である。品種名の Aurea は「黄金色の」という意味である。写真は3月に埼玉県花と緑の振興センターで撮った。学名:Spiraea thunbergii 'Aurea'★するすると伸ばした枝は黄金色 真白の花びら粉ふくように花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|