ブルーベリー 春の花 2016年05月13日 ブルーベリー (blueberry)はツツジ科スキノ属(バクキニウム属)の落葉低木である。バクキニウム属は北半球を中心に450種くらいが分布する。また、多くの栽培品種がある。日本にも酢の木 (スノキ)などが分布し、属名の和名はスキノ属という。ブルーベリーの原産地は北アメリカである。20世紀に入ってから果樹としての品種改良が進展した。学名として記したバクキニウム・コリンボスムはノーザンハイブッシュ系という系統のものだが、その他にも多くの品種がある。日本へ渡来し栽培され始めたのは戦後のことである。ブルーベリージャムが日本で店頭に並んだのは1970年代の後半からである。樹高は150センチから300センチくらいである。葉は楕円形で、互い違いに生える(互生)。ただし、品種によって葉の形は異なる。開花時期は4月から5月である。葉の脇から散房花序(柄のある花がたくさんつき、下部の花ほど柄が長いので花序の上部がほぼ平らになる)を出し、白ないし琥珀色で花径1センチくらいの釣鐘形の花を下垂させる。花の後にできる実は直径1センチ前後の球形の液果(果皮が肉質で液汁が多い実)で、紺色に熟する。実はジャムや生食に利用される。実にはアントシアニンなどのポリフェノールが含まれている。花言葉は「思いやり」である。属名の Vaccinium はラテン語の「vaccinus(牝牛の)」からきているが、関係は不明だという。種小名の corymbosum は「散房花序の」という意味である。写真は4月に南足柄市の足柄森林公園丸太の森で撮った。学名:Vaccinium corymbosum★ブルーベリー琥珀に光るその花は お伽の国に手招くように花図鑑植物図鑑ミラーサイト|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|PR
斑入り草木瓜(フイリクサボケ) 春の花 2016年05月12日 草木瓜(クサボケ)はバラ科ボケ属(カエノメレス属)の落葉小低木である。カエノメレス属はアジアに数種の原種が分布し、また多くの園芸品種がある。中国原産のカエノメレス・スペキオサ(Chaenomeles speciosa)に木瓜(ボケ)の和名があり、属名の和名もボケ属という。草木瓜(クサボケ)は日本固有種である。本州の関東地方から九州にかけて分布し、日当たりのよい丘陵地に生える。また、庭木や盆栽として植栽される。斑入り草木瓜(フイリクサボケ)はその変種である。特徴は葉に斑が入ることである。樹高は30センチから100センチくらいである。木本だが草のように横に広がる。枝には棘が多い。葉の形は倒卵形で先は丸く、縁にはぎざぎざ(鋸歯)がある。開花時期は3月から5月である。花は赤い5弁花である。花の真ん中には雄しべと雌しべがたくさんある。結実期は8月から9月である。花の後にできる実は球形のナシ状果で黄色に熟し、酸味が強い。属名の Chaenomeles はギリシャ語の「chaino(開ける)+melon(リンゴ)」からきている。裂けたリンゴの意味で、熟した実に裂け目ができることから名づけられた。種小名の japonica は「日本の」という意味である。変種名の variegata は「斑入りの」という意味である。写真は4月に埼玉県花と緑の振興センターで撮った。学名:Choenomeles japonica var. variegata★葉に入る模様そんなに目立たぬが やっぱり不思議自然のチカラ花図鑑植物図鑑ミラーサイト|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
ブラックベリー 春の花 2016年05月11日 ブラックベリー(black berry)はバラ科キイチゴ属(ルブス属)の落葉低木である。ルブス属は北半球を中心に数百種が分布する。また、多くの栽培品種が作出されている。日本ではこの仲間を木苺(きいちご)と総称しており、属名の和名をキイチゴ属という。本種の原産地は北アメリカ(ないしアルメニア)である。日本へは明治時代の初期に北海道開拓使によって導入された。植物学では、和名は西洋藪苺(セイヨウヤブイチゴ)といい、ブラックベリーは別名の扱いである。日本では稀に栽培されている。また、日本各地で野生化している。たとえば、北海道のブルーリストではA3ランク(北海道に定着しており、生態系等への影響が報告または懸念されている外来種)に選定されている。樹高は1メートルくらいである。直立性のものと蔓性のものがある。枝や葉には大きな棘が密生する。しかし、最近売られている園芸品種には棘はない。葉は3出複葉(1枚の葉が3つの小さな葉に分かれた形)で、互い違いに生える(互生)。小葉は卵形で、葉の先は尖り、縁にはぎざぎざ(鋸歯)がある。開花時期は5月から6月である。葉の脇から総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、白ないし淡い紅紫色を帯びた5弁花をつける。花びらの数は6枚や7枚のものもある。花の後にできる実は、小さい核果(水分を多く含み中に種が1つある)がたくさん集まってできた球形の集合果である。実は黄緑色から赤紫色に変わり、やがて黒く熟する。ほんのりと甘いが、酸っぱさのほうが強いので生食には向かず、ジャムなどに加工される。アントシアニンなどのポリフェノールが含まれている。花言葉は「あなたとともに」である。属名の Rubus はラテン語の「ruber(赤)」からきている。赤い実がなることから名づけられた。種小名の fruticosus は「低木状の」という意味である。写真は5月につくば植物園で撮った。栽培品種のウォシュタ(Ouachita)である。アーカンソー大学が2003年に発表した棘なし直立性の品種である。品種名はアーカンソー州を流れる川の名に由来する。学名(広義):Rubus fruticosus/(標準):Rubus armeniacus★熟す日を待っていてねと笑み浮かべ ピンクの花は滴に濡れて花図鑑植物図鑑ミラーサイト|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
プリンセスイレーネ 春の花 2016年05月10日 チューリップはユリ科チューリップ属の多年草である。原産地は地中海沿岸地方から中央アジアにかけた一帯である。17世紀のオランダで熱狂的なブームを巻き起こした。今日では園芸品種の数は4000種を超えるという。プリンセスイレーネもその中の1つである。(チューリップ図鑑参照)1949年にオランダで作出された品種である。中生咲き(4月中旬から5月上旬)のトライアンフ系 (T:Triumph) に含まれる。トライアンフ系というのは、一重早咲き系(SE:Single Early)と一重遅咲き系(SL:Single Late)の交配種である。本種は一重遅咲き系(SL:Single Late)に分類されることもある。草丈は短茎(25センチから40センチ)である。根際から生える葉は帯状である。花の色はオレンジ色である。茎は紫色で、レンブラント咲きをする。レンブラント咲きというのは花弁に赤や紫の絞り模様が入るもののことをいう。本種の場合は火炎状に紅紫色の模様が入る。なお、この品種からは、その後もさまざまなバリエーションが生まれている。属名の Tulipa はペルシャ語の「tulipan(ターバン)」からきている。花の形が似ているということで名づけられた。写真は4月に砺波チューリップ公園で撮った。学名:Tulipa 'Princess Irene'★オランダの伝統引継ぎ燦然と 花を咲かせるプリンセスイレーネ花図鑑植物図鑑ミラーサイト|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
フロリダアザレア 春の花 2016年05月08日 フロリダアザレア(Florida azalea)はツツジ科ツツジ属の落葉低木である。ツツジ属は世界に1000種以上が分布し、また多くの園芸品種がある。本種の原産地は北アメリカである。アメリカ合衆国南部のアラバマ州、フロリダ州、ジョージア州、ミシシッピ州に分布し、湿った林や河岸などに生える。なお、表記の名はアメリカでの一般名であり、オレンジアザレア(orange azalea)などの呼称も用いられている。日本では学名のロードデンドロン・アウストリヌムで表示するものもある。樹高は2メートルから3メートルくらいである。枝は細く、よく枝分かれをする。葉は楕円形で、互い違いに生える(互生)。葉には軟らかい毛が生える。開花時期は4月から5月である。葉の展開に先立って花を咲かせる。花径は3センチから4センチで、花の色は黄色、橙色、桃色などである。花冠は漏斗状で先が5つに裂け、長い雄しべが飛び出る。花はよい香りがする。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。属名の Rhododendron はギリシャ語の「rhodon(バラ)+dendron(樹木)」からきている。紅色の花をつける木という意味で名づけられた。種小名の austrinum は「南の」という意味である。写真は5月に小石川植物園で撮った。学名:Rhododendron austrinum★オレンジの花をびっしりつけて咲く フロリダアザレア雄しべ可愛く花図鑑植物図鑑ミラーサイト|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|