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善正寺菊桜(ゼンショウジキクザクラ)



善正寺菊桜(ゼンショウジキクザクラ)はバラ科サクラ属の落葉高木である。
サトザクラの1種で、ヤマザクラ系の品種である。
原木は石川県羽咋郡の善正寺にあり、樹高は12メートルほどある。
樹齢は500年くらいと推定されており、昭和58年に県指定の天然記念物とされている。
特徴は菊咲きをすることである。
葉は楕円形で、互い違いに生える(互生)。
葉の先は尖り、縁には重鋸歯(大きなぎざぎざに更に細かなぎざぎざがある)がある。
開花時期は4月の下旬くらいである。
蕾のうちは淡い紅色だが、開花後の花の色は白い。
花径は4センチくらいで、花弁数は100~200枚くらいある。
満開時の花は球状で、雌しべはが葉化するものもある。
花の後にできる実は核果(水分を多く含み中に種が1つある)で、稀に結実をする。
属名の Prunus は「plum(スモモ)」を意味する。
種小名の jamasakura は「ヤマザクラ」のことである。
写真は3月に小石川植物園で撮った。
学名:Prunus jamasakura 'Zenshoji-kikuzakura'

★石川は固有の桜が多いよう
 樹齢重ねて趣き深く




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富士菊桜(フジキクザクラ)



豆桜(マメザクラ)はバラ科サクラ属の落葉低木ないし小高木である。
日本固有種である。
フォッサマグナ要素の植物で、富士山や箱根を中心とした山地に分布する。
このため別名を富士桜(フジザクラ)という。
富士菊桜(フジキクザクラ)はその園芸品種である。
園芸品種ではあるが、原木は実際に静岡県富士宮市の天子岳にあったもので、1962年に発見された。
その後、1977年に同市の大石寺に移植され、1981年に品種登録された。
特徴は名前の通り菊咲きをすることである。
樹高は2メートルから5メートルくらいである。
葉は小形の倒卵形ないし卵形で、互い違いに生える(互生)。
葉の先は鋭く尖り、つけ根は円形ないし楔形である。
縁には鋭い重鋸歯(大きなぎざぎざに更に細かなぎざぎざがある)がある。
柄は長さが1センチくらいで軟毛が生える。
表面にも裏面にも毛が生える。
開花時期は4月である。
葉の展開に先立って開花する。
花の色は白く、花弁数は50枚から300枚くらいある。
花径は3センチ前後の中輪である。
萼片は幅の広い三角形、萼筒は太い鐘形である。
属名の Prunus は「plum(スモモ)」を意味する。
種小名の incisa は「鋭く裂けた」という意味である。
写真は4月に富山県中央植物園で撮った。
学名:Prunus incisa 'Fujikikuzakura'

★小さくも菊咲きをする富士桜
 華麗ながらも自然の溢れ




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雲南桜(ウンナンザクラ)



雲南桜(ウンナンザクラ)はバラ科サクラ属の落葉小高木である。
原産地はイ中国の雲南省、四川省、広西省である。
標高2300メートルから2600メートルの山地の林の中や斜面に生える。
中国名は「云南櫻桃」という。
日本では富山県中央植物園の「雲南の植物」コーナーに植栽されている。
ここは中国科学院昆明植物研究所との交流が続けられている。
樹高は4メートルから8メートルくらいである。
樹皮は灰色である。
葉は卵形で、互い違いに生える(互生)。
葉の先は尾状に尖り、縁には粗いぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は3月から4月である。
花は一重の小輪で白く、花弁は円形である。
花の後にできる実は卵形の核果(水分を多く含み中に種が1つある)で、紅紫色に熟する。
属名の Prunus は「plum(スモモ)」を意味する。
種小名の yunnanensis は「雲南省の」という意味である。
写真は4月に富山県中央植物園で撮った。
学名:Prunus yunnanensis

★雲南の森を彩り咲く桜
 花は小さくきりりと締まり




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鵯桜(ヒヨドリザクラ)



鵯桜(ヒヨドリザクラ)はバラ科サクラ属の落葉高木である。
サトザクラの仲間で、カスミザクラ系である。
江戸時代の元禄年間からその名が登場し、1916年に三好学博士によって記載された。
その後、長い間、絶滅したものと考えられていた。
しかし、1970年に石川県七尾市にあったものが再発見された。
樹高は5メートルから10メートルくらいである。
葉は幅の広い卵形で、互い違いに生える(互生)。
葉や葉の柄、花の柄に毛が生える。
開花時期は4~5月で、遅咲きである。
花径4センチくらいの濃い紅色の大輪で、菊咲きをする。
花弁数は300~450枚くらいあり、咲き進むと球形になる。
雌しべが葉化するのが特徴である。
属名の Prunus は「plum(スモモ)」を意味する。
種小名の lannesiana はフランス人の園芸家「ランヌ(Lannes)さんの」という意味である。
品種名の Longipedunculata は「長い花柄の」という意味である。
写真は5月に埼玉県花と緑の振興センターで撮った。
学名:Prunus lannesiana 'Longipedunculata'

★鵯の羽根を思わす桜とか
 花の歴史の長きを思い




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峰桜(ミネザクラ)



峰桜(ミネザクラ)はバラ科サクラ属の落葉低木である。
北方領土を含む北海道から本州の中部地方にかけて分布し、山地、亜高山、高山に生える。
海外では、サハリンにも分布する。
漢字では「嶺桜」とも書く。
別名を高嶺桜(タカネザクラ)という。
樹高は1メートルから5メートルくらいである。
葉は倒卵形で、互い違いに生える(互生)。
葉の先は尾状に尖り、縁には重鋸歯(大きなぎざぎざに更に細かなぎざぎざがある)がある。
開花時期は5月から7月である。
葉の展開と同時に花を咲かせる。
花径は20ミリから25ミリくらいで、淡い紅色をした5弁花である。
花弁の先は2つに浅く裂ける。
花は1輪から3輪ずつつく。
葉柄、小花柄、萼には毛が生えていない。
一部に毛が生えている変種を千島桜(チシマザクラ)という。
花の後にできる実は核果(水分を多く含み中に種が1つある)で、6月ころに黒紫色に熟する。
属名の Prunus は「plum(スモモ)」を意味する。
種小名の nipponica は「日本の」という意味である。
写真は4月につくば植物園で撮った。
学名:Prunus nipponica

★探してた花にようやく巡り合う
 今度は山で見つけてみよう




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