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真薊(マアザミ)

真薊(マアザミ)

真薊(マアザミ)はキク科アザミ属の多年草である。
本州から九州にかけて分布し、日当たりの良い湿地に生える。
草丈は50センチから100センチくらいである。
枝も葉も少なく、根際に生える葉が花の時期にもついている。
また、茎には棘がない。
開花時期は9月から10月くらいである。
花(頭花)は紅紫色で、茎先に横向きないし斜め下向きにつく。
その姿を煙草を吸う煙管に見立てて、煙管薊(キセルアザミ)の別名がある。
下を向いた花は、花が終わると上を向く。
写真は10月に箱根湿生花園で撮った。
学名:Cirsium siebolbdii


★すっと立つ茎の先から俯いた
 真薊の花煙管思わせ


真薊(マアザミ)

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ケナフ

ケナフ

ケナフ (kenaf)はアオイ科フヨウ属の一年草である。
原産地はインドまたはアフリカとされている。
繊維を目的として、インドやバングラデシュ、タイなどで栽培されてきた。
製品は洋麻やボンベイ麻などとなる。
草丈は3メートルから5メートルくらいである。
成長が早く、茎の下部は太いもので10センチくらいになり、木質化する。
茎はあまり枝分かれをせずに直立する。
葉の形は株によって異なるが、はじめのうちはハート形で縁にぎざぎざ(鋸歯)がある。
成長するににつれて3つから9つに切れ込みが増えていく。
葉には長い柄があり、互い違いに生える(互生)。
開花時期は8月から10月くらいである。
上部の葉の脇に、横向きに花をつける。
花径は8センチから10センチくらいで、花びら(花弁)は5枚である。
花の色は白、黄色、紫などがあり、中心部は暗い紫色となる。
萼片は5枚で先が尖る。
雄しべは花糸が合着して柱状になる。
一日花である。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
二酸化窒素を吸収することや木材に代わる紙資源として期待できることなどで注目を集めている。
一方で、帰化による生態系への影響も懸念され、植栽する場合にはきちんとした管理が求められている。
写真は10月に東京都薬用植物園で撮った。
学名:Hibiscus cannabinus


★騒がれてとても増えたのそれだけど
 ケナフの気持ち誰も知らない


ケナフ

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熊野菊(クマノギク)

熊野菊(クマノギク)

熊野菊(クマノギク)はキク科ハマグルマ属の多年草である。
別名を浜車(ハマグルマ)ともいう。
本州の伊豆半島から沖縄にかけて分布し、海岸近くのやや湿った場所に生える。
草丈は20センチから50センチくらいである。
茎は地面を這って広がり、節から根を出す。
葉は長い楕円形ないし披針形で、向かい合って生える(対生)。
葉の先は尖り、縁には低いぎざぎざ(鋸歯)がある。
葉の質は紙質で、ざらつく。
開花時期は5月から10月である。
茎先に黄色い花(頭花)を1輪ずつつける。
花径は20ミリから25ミリくらいで、筒状花も舌状花も黄色い。
舌状花は7枚から10枚くらいで、先がへこんでいる。
和名の由来は、和歌山県の熊野地方で発見されたことからきている。
写真は9月に小石川植物園で撮った。
学名:Wedelia chinensis


★独特の花の姿の熊野菊
 地に葉を広げぽつぽつ咲いて


熊野菊(クマノギク)

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毛夏の田村草(ケナツノタムラソウ)

毛夏の田村草(ケナツノタムラソウ)

毛夏の田村草(ケナツノタムラソウ)はシソ科アキギリ属の多年草である。
別名を深山田村草(ミヤマタムラソウ)ともいう。
分類上は、夏の田村草(ナツノタムラソウ)の変種とされている。
本州の東北地方から中部地方にかけて分布し、高山や亜高山の湿った林の縁や湿地に生える。
草丈は20センチから50センチくらいである。
茎の断面は四角形である。
葉は3出葉ないし1-2回羽状複葉で、向かい合って生える(対生)。
小葉の縁にはぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は7月から10月くらいである。
茎の上部に花穂を直立し、淡い青紫色をした唇形の花を数段輪生させて円錐状につける。
近縁種の秋の田村草(アキノタムラソウ)と比較した夏の田村草(ナツノタムラソウ)の特徴は、雄しべが花冠から突き出ることである。
本種の場合は、花冠に軟毛が生えている。
写真は10月に軽井沢町植物園で撮った。
学名:Salvia lutescens var. crenata


★名前には似合わぬけれどじっくりと
 秋深くまで花咲き続け


毛夏の田村草(ケナツノタムラソウ)

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葉場山火口(ハバヤマボクチ)

葉場山火口(ハバヤマボクチ)

葉場山火口(ハバヤマボクチ)はキク科ヤマボクチ属の多年草である。
本州の福島県から九州にかけて分布し、山地の草原などに生える。
「葉場山」というのは草刈り場のある山のことである。
「火口(ほくち)」というのは昔の人が火をつけるときに用いた綿毛のことである。
かつては葉の裏側に密生する綿毛を乾燥させて「火口」に用いたという。
草丈は1メートルから2メートルくらいである。
根際から生える葉と茎につく葉がある。
葉は三角状の矛形である。
茎につく葉は、互い違いに生える(互生)。
開花時期は10月ころである。
上部で枝分かれをし、茎先に暗い紫色をした大きな花(頭花)を1つずつつける。
花径は4センチから5センチくらいある。
花は筒状花だけからなる。
総苞(花序全体を包む葉の変形したもの)は球形で、くも毛が生える。
総苞片は開出(軸に対して垂直に立つこと)し、先は棘状に尖る。
写真は10月に軽井沢町植物園で撮った。
学名:Synurus excelsus


★我が身をば保つも難き大輪を
 茎先につけ葉場山火口


葉場山火口(ハバヤマボクチ)

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