山丹花(サンタンカ) 四季咲きの花 2010年11月25日 山丹花(サンタンカ)はアカネ科サンタンカ属(イクソラ属)の常緑小低木である。原産地は中国南部やマレーシアである。日本へは江戸時代に琉球を経由して渡来した。樹高は20センチから100センチくらいである。葉は長い楕円形で、向かい合ってつける(対生)。葉は革質で濃い緑色をしており、やや艶がある。開花時期は5月から8月である。暖地では周年開花をする。枝先に散房花序(柄のある花がたくさんつき、下部の花ほど柄が長いので花序の上部がほぼ平らになる)を出し、赤い小さな花をたくさんつける。花冠は皿形で、先が4つに裂ける。多くの園芸品種があり、白、黄色、紅色、淡紅色、橙色などのものがある。沖縄では三段花(サンダンカ)とする場合もある。写真は12月に沖縄県本部町の熱帯・亜熱帯都市緑化植物園で撮った。学名:Ixora chinensis★寄せ合ってボールのように丸くなり 咲く山丹花葉は照り映えて今日の花ドットコム花図鑑PR
秋の忘れ草(アキノワスレグサ) 秋の花 2010年11月24日 秋の忘れ草(アキノワスレグサ)はユリ科ワスレグサ属(キスゲ属)の常緑多年草である。本州の近畿地方南部から沖縄にかけて分布する。海外では、台湾、中国にも分布する。別名を常葉萱草(トキワカンゾウ)という。沖縄方言では「クワンソー」という。分類上は、野萱草(ノカンゾウ)の変種とされる。草丈は60センチから80センチくらいである。葉は線形で根際から生える。開花時期は10月から11月である。茎先に花被片6枚の黄橙色をした漏斗状の花をつける。花は一日花である。根茎は薬用とされる。不眠症や食欲不振などに効くという。また、花の蕾や葉、根などは、お浸しや味噌汁などに利用される。写真は11月に沖縄県本部町の熱帯・亜熱帯都市緑化植物園で撮った。学名:Hemerocallis fulva var. sempervirens(=Hemerocallis sempervirens)★南国に咲く忘れ草めずらしく じっと見つめる違いはどこと今日の花ドットコム花図鑑
小葉の莢迷(コバノガマズミ) 果実・野菜 2010年11月23日 小葉の莢迷(コバノガマズミ)はスイカズラ科ガマズミ属の落葉低木である。「迷」の字は正しくはクサカンムリがつくのだが仮に用いた。日本固有種である。本州の東北地方南部から九州にかけて分布し、山地の林の中などに生える。樹高は2メートルから4メートルくらいである。葉は細長い卵形で先が尖り、縁には粗いぎざぎざ(鋸歯)がある。葉の柄は短く、葉は向かい合って生える(対生)。葉の長さは4センチから10センチくらいの楕円形で、近縁種の莢迷(ガマズミ)に比べて小さい。それが和名の由来にもなっている。葉の表裏ともに星状毛(放射状に伸びる毛)が生えるのが特徴で、葉に触るとビロードのような感じがする。開花時期は4月から5月である。枝先に白い小さな花を密につける。花序径は5センチくらいあって、花は横に平べったい感じにつく(散房花序)。花径は5ミリくらいで、花冠の先が5つに裂け、その裂片が平たく開くので、5弁花のように見える。雄しべは5本あり、花冠より長く突き出している。実は球形の核果(水分を多く含み中に種が1つある)で、秋になると真っ赤に熟する。実の写真は11月につくば植物園で撮った。花の写真は5月に箱根湿生花園で撮った。学名:Viburnum erosum★雨の中小さく白い花びらを 精一杯に広げる姿今日の花ドットコム花図鑑
野路菊(ノジギク) 秋の花 2010年11月22日 野路菊(ノジギク)はキク科キク属の多年草である。兵庫県以西の本州と四国、九州に分布し、海に近い山野に生える。栽培種の小菊(コギク)の原種の1つである。草丈は50センチから90センチくらいである。葉は幅広い卵形で、5つに中裂する。葉は厚く、裏面には毛が密生して灰白色になる。開花時期は10月から12月である。舌状花の白い花(頭花)を咲かせる。写真は12月に板橋区立赤塚植物園で撮った。学名:Chrysanthemum japonense★瀬戸内を眺めるように咲くという 野路菊の花可憐に白く今日の花ドットコム花図鑑
花アナナス(ハナアナナス) 四季咲きの花 2010年11月21日 花アナナス(ハナアナナス)はパイナップル科ハナアナナス属の多年草である。学名のティランドシア・キアネアの名称も使われている。学名の片仮名表記は「チランジア」とするものもある。原産地は南アメリカである。木の幹などに着生する。葉は細長い線形である。茎先につく苞(葉の変形したもの)は扁平でピンク色をしており、長持ちをする。この苞から紫色の花を咲かせる。花被片は6枚だが、外花被片3枚は小さくて見えないこともある。花は一日花だが次々と咲く。開花時期は周年である。写真は11月につくば植物園で撮った。学名:Tillandsia cyanea★鮮やかな苞もなかなかいいけれど 花が開けばそこは南国今日の花ドットコム花図鑑