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壺珊瑚(ツボサンゴ)

壺珊瑚(ツボサンゴ)

壺珊瑚(ツボサンゴ)はユキノシタ科ツボサンゴ属の常緑多年草である。
原産地は北アメリカである。
合衆国のアリゾナ州からメキシコの北部にかけて分布し、岩礫地に生える。
草丈は30~50センチくらいである。
根際から生える葉は心形ないし円形で、縁には浅い切れ込みがある。
開花時期は5~7月である。
長く伸びた茎先に、濃い紅色をした花径7ミリくらいの鐘形の花をたくさんつける。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
多くの園芸品種が開発されている。
属名のヒューケラの名でも流通している。
英名はコーラルベル(coral bells)である。
「珊瑚の鐘」という意味になる。
属名の Heuchera はドイツの植物学者「ハイホー(Heucher)さん」の名からきている。
種小名の sanguinea は「血のように赤い」という意味である。
写真は7月に北大植物園で撮った。
学名:Heuchera sanguinea


★鐘形の小花をつけて壺珊瑚
 暑いところがちと苦手なの


壺珊瑚(ツボサンゴ)

花図鑑
植物図鑑



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姫蝦夷葱(ヒメエゾネギ)

姫蝦夷葱(ヒメエゾネギ)

姫蝦夷葱(ヒメエゾネギ)はユリ科ネギ属の多年草である。
分類体系によってはネギ科とされる。
日本固有種である。
北海道のみに分布し、アポイ岳、幌尻岳、大平山など亜高山から高山の蛇紋岩地や石灰岩地に生える。
草丈は10センチから20センチである。
茎は中空である。
根際から生える葉は円筒形でやはり中空である。
開花時期は7月から8月である。
茎先に半球形の散形花序(たくさん枝が出て、先に1個つずつ花がつく)を出し、淡い紅色の花をつける。
花序は膜質の総苞(花序全体を包む葉の変形したもの)に包まれる。
花被片は6枚で、長さは6ミリから8ミリくらいである。
雄しべは6本で、花披片よりも短い。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
和名の由来は、基本種の蝦夷葱(エゾネギ)よりも小形ということからきている。
属名の Allium はニンニクの古いラテン名である。
種小名の schoenoprasum は「ノグサ属(Schoenus)のようなニラ」という意味である。
変種名の yezomonticola は「北海道の山に住む」という意味である。
写真は7月に旭山動物園で撮った。
学名:Allium schoenoprasum var. yezomonticola


★さり気なく咲いた姿は地味だけど
 自然に生きる強さ忍ばせ


姫蝦夷葱(ヒメエゾネギ)

花図鑑
植物図鑑



蝦夷子桜(エゾコザクラ)

蝦夷子桜(エゾコザクラ)

蝦夷子桜(エゾコザクラ)はサクラソウ科サクラソウ属の多年草である。
北方領土を含む北海道に分布し、大雪山系、利尻山、斜里岳、羅臼岳などの高山の湿った草地などに生える。
北海道では希少種(R)に指定されている。
海外では、サハリン、カムチャツカ、アリューシャン、アラスカ、カナダなどにも分布する。
草丈は10センチから15センチくらいである。
根際から生える葉はへら形で、ロゼット状となる。
葉の上部には粗いぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は7月から8月である。
茎先に散形花序(たくさん枝が出て、先に1個つずつ花がつく)を出し、花径2センチくらいの紅紫色の花を1輪から6輪くらいつける。
花冠は5つに裂け、裂片の先はさらに浅く2つに裂ける。
喉の部分は黄橙色である。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
属名の Primula はラテン語の「primos(最初)」縮小形である。プリムラ・ベリスが早春に他に花に先駆けて咲くことから名づけられた。
種小名の cuneifolia は「くさび形の葉の」という意味である。
写真は7月に旭山動物園で撮った
学名:Primula cuneifolia


★木の生えぬ高山に咲く蝦夷子桜
 見たいけれども登れないなあ


蝦夷子桜(エゾコザクラ)

花図鑑
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利尻竜胆(リシリリンドウ)

利尻竜胆(リシリリンドウ)

利尻竜胆(リシリリンドウ)はリンドウ科リンドウ属の多年草である。
日本では北方領土を含む北海道のみに分布し、利尻山、大雪山、夕張山系の湿った草地や砂礫地に生える。
海外では、サハリン、中国東北部、朝鮮半島北部にも分布する。
環境省のレッドリスト(2007)では、「絶滅の危険が増大している種」である絶滅危惧II類(VU)に登録されている。
草丈は5~15センチくらいである。
茎は上部で枝分れする。
葉は先が尖った長い楕円形で、厚みと光沢があり、向かい合って生える(対生)。
開花時期は7~8月である。
長さ25ミリくらいの濃い青紫色の花を咲かせる。
花冠は先で5つに裂ける。
花冠の切れ込んだところにある副片が他のリンドウのように外側に広がらず、蓋のように閉じて内部を覆い隠すのが特徴である。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
和名の由来は、利尻島で最初に見つかったことからきている。
雲間竜胆(クモマリンドウ)の別名もある。
属名の Gentiana は紀元前のイリリア王「ゲンティウス(Gentius)」の名にちなむ。
種小名の jamesii はアメリカの植物学者「ジェームズ(E. P. James)さんの」という意味である。
写真は7月に旭山動物園で撮った。
学名:Gentiana jamesii


★蓋を閉じ中を隠して咲いている
 利尻竜胆恥ずかしそうに


利尻竜胆(リシリリンドウ)

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天人菊(テンニンギク)

天人菊(テンニンギク)

天人菊(テンニンギク)はキク科テンニンギク属の一年草である。
原産地は北アメリカである。
日本へは明治時代の中期に渡来した。
逸出したものが本州の近畿地方から九州にかけて野生化し、砂浜などに生える。
草丈は30センチから50センチくらいである。
全草に毛が生える。
葉は披針形(笹の葉のような形)で、互い違いに生える(互生)。
茎の上部につく葉にはぎざぎざ(鋸歯)はない。
茎の下部につく葉にはぎざぎざ(鋸歯)があり、中裂するものもある。
開花時期は6月から9月である。
花径は5センチから7センチくらいである。
舌状花の色は黄色で、真ん中が赤い。
筒状花は紅紫色である。
花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
属名の Gaillardia はフランスの植物学のスポンサーだった「ガイヤール(Gaillard)さん」の名からきている。
種小名の pulchella は「愛らしい」という意味である。
写真は6月に木場公園の外来植物園で撮った。
学名 Gaillardia pulchella


★炎天を花の姿で表すか
 天人菊は夏の申し子


天人菊(テンニンギク)

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