利尻竜胆(リシリリンドウ) 夏の花 2011年07月14日 利尻竜胆(リシリリンドウ)はリンドウ科リンドウ属の多年草である。日本では北方領土を含む北海道のみに分布し、利尻山、大雪山、夕張山系の湿った草地や砂礫地に生える。海外では、サハリン、中国東北部、朝鮮半島北部にも分布する。環境省のレッドリスト(2007)では、「絶滅の危険が増大している種」である絶滅危惧II類(VU)に登録されている。草丈は5~15センチくらいである。茎は上部で枝分れする。葉は先が尖った長い楕円形で、厚みと光沢があり、向かい合って生える(対生)。開花時期は7~8月である。長さ25ミリくらいの濃い青紫色の花を咲かせる。花冠は先で5つに裂ける。花冠の切れ込んだところにある副片が他のリンドウのように外側に広がらず、蓋のように閉じて内部を覆い隠すのが特徴である。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。和名の由来は、利尻島で最初に見つかったことからきている。雲間竜胆(クモマリンドウ)の別名もある。属名の Gentiana は紀元前のイリリア王「ゲンティウス(Gentius)」の名にちなむ。種小名の jamesii はアメリカの植物学者「ジェームズ(E. P. James)さんの」という意味である。写真は7月に旭山動物園で撮った。学名:Gentiana jamesii★蓋を閉じ中を隠して咲いている 利尻竜胆恥ずかしそうに花図鑑植物図鑑PR