白唐子(シロカラコ) 春の花 2016年03月28日 雪椿(ユキツバキ)はツバキ科ツバキ属の常緑低木である。本州の東北地方から北陸地方にかけての日本海側に分布し、山地に生える。新潟県を中心とした豪雪地域に多く、新潟県では「県の木」に指定している。一般的に椿(ツバキ)と呼ばれる藪椿(ヤブツバキ)とともに、園芸品種の基本種となっている。白唐子(シロカラコ)もそうした園芸品種の1つである。(椿図鑑参照)江戸時代からある古い品種である。1847年に大坂の園芸家中山雄平さんが生け花用植物について著した「剪花翁伝(せんかおうでん)」に記載されている。樹高は2メートルから4メートルくらいである。葉は楕円形で、向かい合って生える(対生)。葉柄には毛が生える。早春咲きで、開花時期は1月から4月くらいである。花径5センチくらいの白い一重唐子咲きの小輪である。唐子咲きというのは、花芯の雄しべ全体や葯(花粉の入った袋)が小さな花弁に変形したものを指す。唐子というのは江戸時代の子供の髪型のことである。本種の場合は唐子部は大小不揃いで、淡い黄色の花糸(雄しべの葯につながる糸状の部分)が見え隠れする。属名の Camellia はモラビアの出身でイエズス会の宣教師だった「カメル(Georg Joseph Kamel, 1661-1706)さん」の名からきている。マニラに住み、東アジアの植物を採集した。種小名の rusticana は「田園の」という意味である。写真は3月に川口市立グリーンセンターで撮った。学名:Camellia rusticana 'Shiro-karako'★いろいろな色があるんだ唐子咲き しかもこの花雪椿系花図鑑植物図鑑ミラーサイト|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|PR
兼六園熊谷(ケンロクエンクマガイ) 春の花 2016年03月26日 兼六園熊谷(ケンロクエンクマガイ)はバラ科サクラ属の落葉小高木である。原木は石川県金沢市の兼六園にある。山桜(ヤマザクラ)と大山桜(オオヤマザクラ)との交雑種ではないかと推定されている。樹高は4メートルから8メートルくらいである。葉は幅の広い楕円形で、互い違いに生える(互生)。葉の先は尖り、縁にはぎざぎざ(鋸歯)がある。葉の裏面は白色を帯びる。開花時期は4月の中旬である。葉の展開と同時に花を咲かせる。葉は始めは赤茶色だが、徐々に緑色に変化する。花弁数は5枚から10枚で、花径は4センチくらいの中輪ないし大輪である。花の色は淡い紅色から紅紫色で、旗弁(きべん:雄しべが花弁のように変化したもの)がある。花弁の形は円形で、縁の色が濃い。萼筒は鐘形、萼片は披針形(笹の葉のような形)でぎざぎざ(鋸歯)はない。属名の Prunus はラテン語の「plum(スモモ)」からきている。種小名の jamasakura は「ヤマザクラ」のことである。写真は4月に三島市の国立遺伝学研究所で撮った。学名:Prunus jamasakura 'Kenrokuen-kumagai'★艶やかな色の濃淡美しく 雨の中でも心は晴れて桜図鑑花図鑑植物図鑑ミラーサイト|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
揖斐の二度桜(イビノニドザクラ) 春の花 2016年03月25日 揖斐の二度桜(イビノニドザクラ)はバラ科サクラ属の落葉小高木である。原木は岐阜県揖斐郡大野町の田んぼの中の古墳の上にある。江戸時代から知られる名木で、国の天然記念物に指定されている。山桜(ヤマザクラ)の園芸品種である。「二度桜」の名は、一重と八重の花を二度つけるということからきている。樹高は4メートルから8メートルくらいである。葉は幅の広い楕円形で、互い違いに生える(互生)。葉の先は尖り、縁にはぎざぎざ(鋸歯)がある。葉の表面には開出毛(立ち上がるようにつく毛)がある。開花時期は4月の上旬から中旬である。咲き始めは一重咲きで花弁は5枚だが、咲き進むと花弁数が増え、八重咲きや二段咲きへと変化する。花弁数は5枚から15枚、花径は3センチくらいの中輪である。花の色は白ないし淡い紅色である。花弁の形は楕円形である。属名の Prunus はラテン語の「plum(スモモ)」からきている。種小名の jamasakura は「ヤマザクラ」のことである。園芸品種名の Heteroflora は「いろいろの花の」という意味である。写真は4月に三島市の国立遺伝学研究所で撮った。学名:Prunus jamasakura 'Heteroflora'★めずらしい桜の花に興奮し 震える思いでシャッターを切る桜図鑑花図鑑植物図鑑ミラーサイト|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
余呉の湖(ヨゴノウミ) 春の花 2016年03月23日 藪椿(ヤブツバキ)はツバキ科ツバキ属の常緑低木から高木である。本州の青森県から沖縄にかけて分布する。一般的に椿(ツバキ)と呼ばれ、園芸品種の基本種となっている。余呉の湖(ヨゴノウミ)もそうした園芸品種の1つである。(椿図鑑参照)琵琶湖湖北にある神社の森に自生していた藪椿(ヤブツバキ)からの選別種である。1960年に伊豆大島在住の育種家である尾川武雄さんによって発表された。樹高は2メートルから4メートルである。葉は楕円形で、向かい合って生える(対生)。早春咲きで、開花時期は1月から4月である。花5センチくらいの艶のある黒紅色をした一重筒咲きの小輪である。雄しべは筒しべである。属名の Camellia はモラビアの出身でイエズス会の宣教師だった「カメル(Georg Joseph Kamel, 1661-1706)さん」の名からきている。マニラに住み、東アジアの植物を採集した。種小名の japonica は「日本の」という意味である。写真は3月に川口市立グリーンセンターで撮った。学名:Camellia japonica 'Yogonoumi'★小粒でも自然の良さを満身に 示し花咲く琵琶湖の椿花図鑑植物図鑑ミラーサイト|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
卜伴(ボクハン) 春の花 2016年03月22日 藪椿(ヤブツバキ)はツバキ科ツバキ属の常緑低木から高木である。本州の青森県から沖縄にかけて分布する。一般的に椿(ツバキ)と呼ばれ、園芸品種の基本種となっている。卜伴(ボクハン)もそうした園芸品種の1つである。(椿図鑑参照)江戸時代からある古い品種である。1719年に駒込の植木屋の伊藤伊兵衛武政が著した「広益地錦抄(こうえきじきんしょう)」に記載されている。卜伴の名は泉州貝塚の茶人卜伴によって植えられたことからきている。樹高は2メートルから4メートルである。葉は長い楕円形で、向かい合って生える(対生)。葉の先は急に細くなって尖る。開花時期は3月から4月である。花径5センチくらいの濃い紅色をした一重白唐子咲きの中輪をつける。唐子咲きというのは、花芯の雄しべ全体や葯(花粉の入った袋)が小さな花弁に変形したものを指す。唐子は江戸時代の子供の髪型になぞらえたものである。写真のように唐子弁には赤が混ざることもある。別名を月光(ガッコウ)という。これは紅唐子(ベニカラコ)の別名である日光(ジッコウ)と対比した命名である。属名の Camellia はモラビアの出身でイエズス会の宣教師だった「カメル(Georg Joseph Kamel, 1661-1706)さん」の名からきている。マニラに住み、東アジアの植物を採集した。種小名の japonica は「日本の」という意味である。写真は3月に川口市立グリーンセンターで撮った。学名:Camellia japonica 'Bokuhan'★江戸の世の植木の世界垣間見る いわくありげな名の連なりて花図鑑植物図鑑ミラーサイト|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|