コダマギク 夏の花 2013年08月12日 コダマギクはキク科ヤマハハコ属の多年草である。ヒマラヤ山脈の固有種である。中国の南西部からアフガニスタンにかけて分布し、高山の岩礫地に生える。アナファリス・トリプリネルビスの変種である。この変種にだけ和名があるのが不思議だが、恐らく日本の学者が何らかの関与しているのであろう。和名といっても一般に知られているわけではないので、漢字でどう書くのかもわからない。学名のアナファリス・トリプリネルビス・モノケファラで表示するものもある。草丈は40~60センチくらいである。葉は披針形(笹の葉のような形)で、互い違いに生える(互生)。葉には灰白色の軟毛が生える。開花時期は7~8月である。茎先に散房花序(柄のある花がたくさんつき、下部の花ほど柄が長いので花序の上部がほぼ平らになる)を出し、白い苞に包まれた黄色い花(頭花)をつける。頭花には舌状花はなく、筒状花だけからなる。属名の Anaphalis はギリシャ語の「Gnaphalium(ハハコグサ)」からきている。語中の文字を並べ替えて作った。種小名の triplinervis は「3つの脈のある」という意味である。変種名の monocephala は「一輪咲きの」という意味である。写真は5月に神代植物公園の野草展(東京山草会)で撮った。学名:Anaphalis triplinervis var. monocephala★ヒマラヤの岩場に生えるモノケファラ ドライフラワー思わすように花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|PR
ムッサエンダ・フィリピカ 夏の花 2013年08月11日 ムッサエンダ・フィリピカはアカネ科コンロンカ属の蔓性常緑低木である。コンロンカ属は熱帯アジアやアフリカに200種くらいが分布する蔓性の常緑低木である。本種の原産地はフィリピンやニューギニアである。熱帯地方では街路樹や庭木とされるが、日本では温室で植栽される。樹高は2~5メートルである。葉は楕円形で、向かい合って生える(対生)。葉には軟らかい毛が生える。開花時期は6~9月くらいである。花弁状の白い大きな萼片に特徴がある。漏斗状で先が5つに裂けた小さな黄色い花をつける。園芸品種が多く、萼片の色はピンクや赤のものもある。花の後にできる実は液果(果皮が肉質で液汁が多い実)である。属名の Mussaenda はスリランカでの現地名からきている。種小名の philippica は「フィリピンの」という意味である。写真は10月に川口市立グリーンセンターで撮った。学名:Mussaenda philippica★崑崙花思わすような姿だが 違いはどこと興味の湧いて花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
蔓金虎の尾(ツルキントラノオ) 未選択 2013年08月10日 蔓金虎の尾(ツルキントラノオ)はキントラノオ科スティグマフィロン属の蔓性常緑低木である。原産地は南アメリカである。他の樹木などに絡みついて伸び、蔓の長さは5メートルくらいになる。葉は幅の広い卵形で先が尖り、互い違いに生える(互生)。葉の表面は艶があり、葉の縁には棘のようなぎざぎざ(鋸歯)がある。開花時期は6~10月くらいである。葉の脇から散形花序(枝先に1個つずつ花がつく)を出し、小さな黄色い5弁花をつける。花弁の縁が襞状になる。花弁がラン科のオンシジウムに似ていることからオーキッドバイン(orchid vine)の英名がある。また、産地と形状からブラジリアンゴールデンバイン(Brazilian golden vine)とも呼ばれる。属名の Stigmaphyllon はギリシャ語の「stigma(柱頭)+ phyllon(葉)」からきている。葉のような柱頭を持つことから名づけられた。種小名の ciliatum は「縁毛のある」という意味である。写真は6月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。学名:Stigmaphyllon ciliatum★葉の脇に煌くような花つけて 元気に伸びる蔓金虎の尾花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
サザンクロス 夏の花 2013年08月09日 サザンクロス(southern cross)はミカン科クロウエア属の常緑小低木である。原産地はオーストラリア南東部のニューサウスウェールズ州で、森林地帯に生える。表記の名は日本での流通名である。南十字星を意味し、花が星形でオーストラリア産というところから名づけられた。属名のクロウエアでも流通している。英名はウィロウリーフクロウエア(willow leaf crowea)である。樹高は70~100センチくらいである。葉は披針形(笹の葉のような形)で、互い違いに生える(互生)。葉の質は厚く艶がある。葉の縁にぎざぎざ(鋸歯)はない。揉むと柑橘系の香りがする。開花時期は5~11月である。葉の脇からピンク色をした星形の小さな5弁花を咲かせる。蝋質で、花の色は稀に白いものもある。なお、近縁種のクロウエア・エクサラタ(Crowea exalata)やこの2種の交配種もサザンクロスの名で流通している。属名の Crowea は、イギリス人の医師で植物学者の「クロウ(James Crowe, 1750-1807)さん」の名からきている。種小名の saligna は「ヤナギのような」という意味である。写真は5月に北大植物園で撮った。3枚目は11月にJAあゆみ野安行園芸センターで撮った白花種である。学名:Crowea saligna★スマートな星形の花ピンク色 サザンクロスの輝き放ち
ディアンツス・グラキアリス 夏の花 2013年08月08日 ディアンツス・グラキアリスはナデシコ科ナデシコ属の多年草である。属名の読み方は「ダイアンサス」、種小名の読み方は「グラシアリス」とするものもある。原産地はヨーロッパである。標高2000~3000メートルの高山の草地に生える。流通名を氷河撫子(ヒョウガナデシコ)という。草丈は5~10センチくらいである。葉は線形で、向かい合って生える(対生)。葉の質は肉質で分厚い。開花時期は7~9月くらいである。花は紅紫色をした5弁花で、花弁の先は切れ込む。花径は15~20ミリくらいである。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。属名の Dianthus はギリシャ語の「Dios(ジュピター)+anthos(花)」からきている。「ジュピターの花」の意味で、花の美しさを称えて名づけられた。種小名の glacialis は「氷河地帯に生える」という意味である。写真は10月に大阪市の咲くやこの花館で撮った。学名:Dianthus glacialis★アルプスのお花畑に咲く姿 いかばかりかと思いめぐらし花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|