紐鶏頭(ヒモゲイトウ) 秋の花 2016年09月06日 紐鶏頭(ヒモゲイトウ)はヒユ科ヒユ属(アマランツス属)の一年草である。アマランツス属は世界に88種が分布する。(Catalogue of Life: 2016 Annual Checklist より)同属の中に葉を食用とするひゆ(ヒユ)が含まれ、属名の和名をヒユ属という。本種の原産地は南アメリカで、アンデス地方の山岳地帯に分布する。葉鶏頭(ハゲイトウ)に近い仲間だが、本種は花穂を楽しむ。ペンダント・アマランス(pendant amaranth)などの英名がある。日本へは江戸時代の後期に渡来した。庭植え、鉢植えとして観賞用に栽培される。また、切り花やドライフラワーとしても利用される。和名の由来は、花穂が紐状になった鶏頭(ケイトウ)ということからきている。鶏頭(ケイトウ)の名は花序を鶏冠(とさか)に見立てたものである。別名を仙人穀(センニンコク)という。これは仙人の食べる穀物という意味合いでつけられた名である。草丈は70センチから100センチくらいである。葉は楕円形で、互い違いに生える(互生)。開花時期8月から10月である。紅色の花穂がひも状に長く垂れ下がる。花の後にできる実は胞果(薄皮のような果皮の中に種子が1個入っているもの)である。アマランサスの名で自然食品としても出回っている。花言葉は「心配ご無用」である。9月2日の誕生花である。属名の Amaranthus はギリシャ語の「amaramthos(しぼまない)」からきている。種小名の caudatus は「尾のある」という意味である。写真は9月に京都府立植物園で撮った。園芸品種のレッドとグリーンである。学名:Amaranthus caudatus★ぶらぶらと花穂垂らして紐鶏頭 ユニークすぎる花と呼ぶには花図鑑植物図鑑ミラーサイト|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|PR
ルドベキア 夏の花 2016年08月31日 ルドベキアはキク科オオハンゴンソウ属(ルドベキア属)の植物の総称である。ルドベキア属は暫定的学名だが北アメリカに26種が分布する。(Catalogue of Life: 2016 Annual Checklist より)また、変種も23種記載されており、そのほかにさまざまな園芸品種が作出されている。生育地は牧草地や草原、麦畑などで、一般名はコーンフラワー(coneflower)という。代表種は大反魂草(オオハンゴンソウ)で、属名の和名もオオハンゴンソウ属という。日本へは明治時代の中期に渡来した。庭植えや鉢植えとして、観賞用に数種が栽培されている。また、逸出したものが各地で野生化している。特に大反魂草(オオハンゴンソウ)は繁殖力が旺盛なので、現在では特定外来生物に指定されて栽培や移動ができなくなっている。草丈は50センチから200センチくらいである。葉は楕円形で、互い違いに生える(互生)。品種によっては葉が羽状に裂けるものもある。開花時期は7月から10月くらいである。花径は3センチから10センチくらいで、花の色は黄色のものが多い。花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。花言葉は「正しい選択」である。8月25日の誕生花である。属名の Rudbeckia はスエーデンの植物学者「ルードベック父子(Olof Rudbeck the Elder (1630-1702), Olof Rudbeck the Younger (1660-1740))」の名からきている。写真は6月に東京都薬用植物園で撮った。ルドベキア・スペキオサ(Rudbeckia speciosa)の園芸品種でゴールドストルム(Gold Strum)の名札があった。学名:Rudbeckia spp.★夏の日を天衣無縫に浴びながら 空に向かってルドベキア咲く花図鑑植物図鑑ミラーサイト|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
白粉花(オシロイバナ) 秋の花 2016年08月24日 飯事の母を演ずや白粉花で白粉花(オシロイバナ)はオシロイバナ科オシロイバナ属(ミラビリス属)の多年草である。ミラビリス属は南北アメリカ大陸に58種が分布する。(Catalogue of Life: 2016 Annual Checklist より)代表種の本種に白粉花(オシロイバナ)の和名があり、属名の和名もオシロイバナ属という。本種の原産地は中南アメリカである。英名はフォーオクロック(four-o'clock)という。中国名は紫茉莉(zimoli)という。日本へは江戸時代の初期に渡来した。和名の由来は、熟した黒い種をつぶすと白粉のような白い粉が出てくるところからきている。貝原益軒が命名したとのことである。庭植え、鉢植えで観賞用に栽培されている。現在では、逸出したものが本州から沖縄にかけて野生化している。北海道のブルーリストではDランク(北海道に導入されており定着することが懸念されるが状況は不明な外来種)に選定されている。草丈は60センチから120センチくらいである。葉は卵形で、互い違いに生える(互生)。葉の縁にぎざぎざ(鋸歯)はない。開花時期は6月から11月くらいである。茎先に集散花序(最初の花が枝先につき、その下に次々と側枝を出して花がつく)を出し、花径2センチくらいの漏斗状の花をつける。花冠は筒部が長く先で5つに裂ける。花の色は赤、白、ピンク、黄色などで、絞りのものもある。萼片は5枚、雄しべ1本、雌しべ1本である。花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。俳句の季語は秋である。花言葉は「臆病」である。8月23日の誕生花である。属名の Mirabilis はラテン語の「mirari(驚く)」からきている。Mirabilisには「不思議な、素敵な」の意味がある。種小名の jalapa は「(メキシコの)ヤラッパの」という意味である。写真は10月に向島百花園で撮った。実の写真は9月に木場公園の外来植物園で撮った。学名:Mirabilis jalapa★お白粉を塗って薄紅頬にさす 謎の習わし不思議の世界☆夕闇を待ちて花咲く鮮やかに 色と香りは恋を誘い 花図鑑植物図鑑ミラーサイト|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
凌霄花(ノウゼンカズラ) 夏の花 2016年08月22日 濡れそぼり佇むごとく凌霄花凌霄花(ノウゼンカズラ)はノウゼンカズラ科ノウゼンカズラ属(カンプシス属)の蔓性落葉低木である。カンプシス属は本種とアメリカ凌霄花(アメリカノウゼンカズラ)の2種が分布する。本種が代表種で、属名の和名はノウゼンカズラ属という。本種の原産地は中国である。中国では、古くから薬用として使われていた。中国名は凌霄花(lingxiaohua)という。凌には「しのぐ」、霄には「そら」の意味がある。「天を凌ぐほど高く登る花」という意味になる。日本へは平安時代かそれより古い時代に渡来した。918年に刊行された最古の薬学書「本草和名」(深根輔仁撰)に記載がある。和名は、中国名に日本での古名である乃宇世宇(のうせう)を充てたものである。樹高は2メートルから5メートルくらいである。幹から気根を出して樹木やフェンスなどを這い登る。葉は奇数羽状複葉(鳥の羽のように左右に小葉がいくつか並び、先に1つの小葉がついて1枚の葉が構成される)で、向かい合って生える(対生)。3対から6対の小葉からなり、先に1枚の小葉がつく。小葉の形は細長い卵形で、先は細長く尖り、縁には粗いぎざぎざ(鋸歯)がある。開花時期は6月から9月である。オレンジ色の大きい漏斗状の花をたくさんつける。 花径は5センチから10センチくらいで、花冠の先は5つに裂ける。雨や曇の日が続くと、花や蕾が落ちやすくなる。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。俳句の季語は夏である。花言葉は「名誉」である。8月19日の誕生花である。近年はアメリカ凌霄花(アメリカノウゼンカズラ)と交配した園芸品種が販売されており、赤のより濃いものや桃色、黄色などのものもある。属名の Campsis はギリシャ語の「campsis(湾曲)」からきている。雄しべが弓形をしていることから名づけられた。種小名の grandiflora は「大きな花の」という意味である。写真は6月に向島百花園で撮った。学名:Campsis grandiflora★艶やかに凌霄花濡れそぼり 絡むともなく立ちすくみおり花図鑑植物図鑑ミラーサイト|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
クレオメ 夏の花 2016年08月21日 クレオメ(cleome)はフウチョウソウ科タレナヤ属の一年草である。分類体系によっては(APG第3版)アブラナ科とされる。タレナヤ属は5種が分布する。(Catalogue of Life: 2016 Annual Checklist より)かつて属していたクレオメ属(フウチョウソウ属)から分離された属である。本種の原産地は熱帯アメリカである。英名はスパイダーフラワー(spider flower)という。日本へは明治時代の初期に渡来した。 和名は西洋風蝶草(セイヨウフウチョウソウ)という。和名の由来は、風に舞う蝶のような花姿で洋種であることからきている。別名をクレオメやクレオメ草(クレオメソウ)という。これは旧属名からきた名である。庭植え、鉢植えで観賞用に栽培されている。逸出したものが全国各地で野生化している。例えば北海道のブルーリストではBランク(北海道に定着している外来種)に選定されている。草丈は80センチから120センチくらいである。葉は手のひら状の複葉で、互い違いに生える(互生)。小葉は5枚から7枚からなる倒卵形で、縁にはわずかにぎざぎざ(鋸歯)がある。開花時期は7月から9月である。茎先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、たくさんの4弁花をつける。花の色は桃色が多いが、白や紫色のものもある。4本ある雄しべが長くて目立つ。花は下から上へと咲き上っていく。夕方から咲き始め、翌日の昼ころには花の色が薄くなる。花の後にできる実は長いさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。花言葉は「秘密のひととき」である。8月18日の誕生花である。属名の Tarenaya の語源はまだ調べられていない。種小名の spinosa は「棘の多い」という意味である。写真は7月に札幌の大通公園で撮った。学名:Tarenaya spinosa(異名:Cleome spinosa)★クレオメは頬に紅差す夜の蝶 今宵咲くのは主のためなり☆薄紅に頬を染めれば愛らしく 秘密のときに花は酔いしれ花図鑑植物図鑑ミラーサイト|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|