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赤地利蕎麦(シャクチリソバ)

赤地利蕎麦(シャクチリソバ)

赤地利蕎麦(シャクチリソバ)はタデ科ソバ属の多年草である。
原産地は北インドから中国にかけた地域である。
日本へは昭和時代の初期に薬用植物として渡来したが、今では各所で野生化している。
最初に植えられたのは小石川植物園である。
和名の由来は、茎の根元が赤いことからきている。
別名を宿根蕎麦(シュッコンソバ)ともいう。
これは、日本産の蕎麦(ソバ)と異なり多年草であることからきている。
根茎を生薬で赤地利(しゃくちり)といい、解熱、解毒薬とする。
原産地では作物として栽培もされている。
草丈は50センチから100センチくらいである。
葉は三角形でつけ根の部分が横にはり出し、互い違いに生える(互生)。
つけ根の部分には鞘状の托葉がある。
開花時期は、9月から11月である。
茎の上部の葉の脇から花柄を出して2つから3つに枝分かれをし、蕎麦(ソバ)に似た白い小花を数個つける。
花びらのように見えるのは5枚の萼片である。
真ん中には8本の雄しべ、3本の花柱(雌しべ)、8個の蜜腺がある。
写真は9月に東京都薬用植物園で撮った。
学名:Fagopyrum cymosum


★小さくて星の形にひっそりと
 赤地利蕎麦の花愛らしく


赤地利蕎麦(シャクチリソバ)

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君が代蘭(キミガヨラン)

君が代蘭(キミガヨラン)

君が代蘭(キミガヨラン)はリュウゼツラン科キミガヨラン属(ユッカ属)の常緑低木である。
原産地は北アメリカで、砂漠地帯に生える。
樹高は150センチから200センチくらいである。
茎は太く、直立をする。
根際から生える葉は剣形で分厚く、先が鋭く尖る。
葉は少し垂れ下がり気味になる。
開花時期は5月から10月くらいである。
茎先に円錐花序(下のほうになるほど枝分かれする回数が多く、全体をみると円錐形になる)を出し、花径5、6センチの淡いクリーム色をした鐘形の花をたくさんつける。
和名の由来は、花が数多く咲き続け、いつまでも栄えるというところからきている。
写真は10月につくば植物園で撮った。
学名:Yucca recurvifolia


★遠目にも豪華絢爛咲き誇る
 君が代蘭は人目を惹いて


君が代蘭(キミガヨラン)

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竜胆(リンドウ)

竜胆(リンドウ)

竜胆(リンドウ)はリンドウ科リンドウ属の多年草である。
本州から奄美大島にかけて分布し、山野に生える。
分類上は、朝鮮竜胆(チョウセンリンドウ)の変種とされている。
草丈は30センチから100センチくらいである。
根茎は薄黄色で、少し肥大して長くのび、多数のひげ状の根をつける。
葉は披針形で向かい合って生え(対生)、少しざらつく。
開花時期は9月から11月である。
茎の先や上部の葉の脇に青紫色をした鐘形の花を開く。
花冠は長さ4センチから5センチで、先が5つに裂ける。
花は日が当たると開き、翳るとしぼんでしまう。
根は苦みが強く、竜胆(りゅうたん)の生薬名で健胃薬とされる。
熊胆(のうたん=くまのい)より苦いということから竜の胆の名がついたそうである。
俳句の季語は秋である。
写真は10月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。
学名:Gentiana scabra var. buergeri


★地より湧き花びら折りし星影は
 空の青さと競うがごとく


竜胆(リンドウ)

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沢白菊(サワシロギク)

沢白菊(サワシロギク)

沢白菊(サワシロギク)はキク科シオン属の多年草である。
日本固有種である。
本州から九州にかけて分布し、日当たりの良い湿地に生える。
草丈は30センチから60センチくらいである。
葉は細長い披針形で、互い違いに生える(互生)。
縁にはぎざぎざ(鋸歯)がわずかにある。
開花時期は8月から10月である。
舌状花ははじめは白く、後に淡い紅色を帯びる。
花径は3センチくらいで、舌状花に囲まれて真ん中に黄色い筒状花がある。
写真は9月につくば植物園で撮った。
学名:Aster rugulosus


★さわさわと風に揺られる花姿
 沢白菊はどこか切なく


沢白菊(サワシロギク)

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溝蕎麦(ミゾソバ)

溝蕎麦(ミゾソバ)

溝蕎麦(ミゾソバ)はタデ科イヌタデ属(タデ属)の一年草である。
北海道から九州にかけて分布し、湿気のある草地や田の畔などに生える。
海外では、朝鮮半島、台湾、中国、ウスリー地方、アッサム地方などにも分布する。
草丈は30センチから80センチくらいである。
茎には下向きの棘がある。
葉はほこ形で、互い違いに生える(互生)。
開花時期は8月から10月である。
茎先に淡い紅色の小さな花を球状につける。
花弁に見える部分は萼片で、花弁はない。
和名の由来は、実が蕎麦(ソバ)に似ていて、溝など湿気のある所に生えることからきている。
実際に、飢饉の際には「救荒植物」として利用されたという。
別名を牛の額(ウシノヒタイ)という。
これは葉の形を牛の顔に見立てたものである。
写真は9月に北大植物園で撮った。
俳句の季語は秋である。
学名:Persicaria Thunbergii(=Polygonum thunbergii)


★薄っすらとピンクを帯びた蕾見て
 咲いてごらんと手のひらかざし


溝蕎麦(ミゾソバ)

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