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ナルキッスス・ヨハンシュトラウス



ナルキッスス・ヨハンシュトラウスはヒガンバナ科スイセン属の多年草である。
ヨーロッパで改良された園芸品種の1つである。
国際的な分類では大杯水仙(タイハイスイセン:Long-cupped daffodil)の1つとされる。
大杯水仙(タイハイスイセン)というのは、イギリス王立園芸協会(Royal Horticultural Society)の定義では、1茎1花で、副冠の長さが花被片の3分の1以上あるが花被片の長さは超えないもののことである。
本種が作出されたのは昭和時代の中期である。
草丈は30~50センチくらいである。
根際から生える葉は線形である。
開花時期は3~4月である。
花被片の色は白く、副冠は濃いオレンジ色をしている。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
属名の Narcissus はギリシャ神話の青年の名からきている。泉に映った自分の姿に恋して死に、その後にこの花が咲き出した。
品種名の Johann Strauss は作曲家の名からきている。
写真は3月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。
学名:Narcissus 'Johann Strauss'


★ポルカの音聞こえるような名に似合う
 花はシンプルすっきりと咲き



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西王母(セイオウボ)



梅(ウメ)はバラ科サクラ属の落葉小高木である。
中国原産で、日本へは古代に渡来した。
西王母(セイオウボ)はその栽培品種の1つである。
「西王母」は中国で古くから信仰された女神のことである。
椿にも同名の園芸品種がある。
樹高は3メートルから6メートルくらいである。
葉は楕円形で、互い違いに生える(互生)。
開花時期は2月から3月である。
葉の展開に先立って花を咲かせる。
野梅系・紅筆性の淡い桃色をした一重咲きの中輪(花径20から25ミリ)である。
属名の Prunus は「plum(スモモ)」を意味する。
種小名の mume は「梅」のことである。
写真は3月に埼玉県花と緑の振興センターで撮った。
学名:Prunus mume 'Seiobo'


★小振りだがそれが可愛い西王母
 一重の良さをちらりと見せて




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エリトロニウム・パゴダ



エリトロニウム・パゴダはユリ科カタクリ属の多年草である。
アメリカ合衆国のカリフォルニア州に分布するエリトロニウム・ツオルムネンセ(Erythronium tuolumnense)とエリトロニウム・カリフォルニクム(Erythronium californicum)との交雑種である。
名称はエリトロニウム・ツオルムネンセ・パゴダとするものもある。
草丈は20~40センチくらいである。
根際から生える葉は楕円形である。
開花時期は3~5月である。
茎先に黄色の花を横向きに1輪から数輪咲かせる。
花被片は6枚である。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
黄花片栗(キバナカタクリ)の名でも流通しているが、これは正しくはエリトロニウム・グランディフロルム(Erythronium grandiflorum)に充てられた名である。
属名の Erythronium はギリシャ語の「erythros(赤)」からきている。紅紫色の花をつけるヨーロッパ種を念頭につけられた名である。
種小名の tuolumnense は「(カリフォルニア州の)トゥオルミ郡(Tuolumne County)の」という意味である。
品種名の Pagota は「仏塔」の意味である。
写真は4月に東京都薬用植物園で撮った。
学名:Erythronium tuolumnense 'Pagota'


★春の陽を浴びてすくすく顔を出す
 パゴタの花の由来に肯き




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ナルキッスス・ダッチマスター



ナルキッスス・ダッチマスター(Dutch Master)はヒガンバナ科スイセン属の多年草である。
ヨーロッパで改良された園芸品種の1つである。
国際的な分類では喇叭水仙(ラッパズイセン)の1つとされる。
喇叭水仙(ラッパズイセン)というのは、イギリス王立園芸協会(Royal Horticultural Society)の定義では、1茎1花で、副冠の長さが花被片と同じか花被片よりも長いもののことである。
原種のプセウドナルキッスス(Narcissus pseud-narcissus)をベースにして数々の園芸品種が生まれている。
本種が作出されたのは昭和時代の前期である。
日本へ輸入されるようになったのは近年のことのようである。
草丈は30~50センチくらいである。
根際から生える葉は線形である。
開花時期は3~4月である。
花被片も副冠も黄色くて、やや横向きに咲く。
副冠はフリルがついたようで愛らしい。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
属名の Narcissus はギリシャ神話の青年の名からきている。泉に映った自分の姿に恋して死に、その後にこの花が咲き出した。
種小名の pseud-narcissus は「スイセン属(Narcissus)に似た」という意味である。
品種名の Dutch Master は「オランダの巨匠」という意味である。
写真は3月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。
学名:Narcissus pseud-narcissus 'Dutch Master'


★愛らしいフリルをつけて春の陽を
 浴びて煌くダッチマスター




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蕗蒲公英(フキタンポポ)



蕗蒲公英(フキタンポポ)はキク科フキタンポポ属の多年草である。
ユーラシア大陸に広く分布する。
日本へは明治時代の中期に渡来した。
和名は牧野富太郎博士がつけた。
花が蒲公英(タンポポ)に似ており、葉が蕗(フキ)に似ているというところからきた名である。
それまでは款冬(カントウ)と呼ばれていた。
こちらのほうは、冬に氷を叩き割って生えるという意味がある。
日本では主に栽培をされているが、野生化もしている。
栽培されたものは福寿草(フクジュソウ)の代わりに正月用に使われる。
葉を切り取って出荷するのだそうだ。
草丈は30センチくらいである。
根際から生える葉は蕗に似た腎臓形である。
葉の裏には毛が生えている。
茎にも数枚の葉が互い違いに生える(互生)。
開花時期は室内で12月ころ、庭では2~4月になる。
花径3センチくらいで、蒲公英(タンポポ)よりも少し小さい。
花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
葉は生薬で款冬花(かんとうか)といい、鎮咳・去痰作用がある。
属名の Tussilago はラテン語の「tussis(咳)+ ago(駆逐する)」からきている。「咳を治す」という意味で名づけられた。
種小名の farfara はラテン語で「フキタンポポ」を意味する。
写真は5月に北大植物園で撮った。
葉の写真は7月に東京都薬用植物園で撮った。
学名:Tussilago farfara


★めずらしい蕗蒲公英の姿見て
 思わず知らず笑みのこぼれて






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