ナルキッスス・ヨハンシュトラウス 春の花 2012年03月11日 ナルキッスス・ヨハンシュトラウスはヒガンバナ科スイセン属の多年草である。ヨーロッパで改良された園芸品種の1つである。国際的な分類では大杯水仙(タイハイスイセン:Long-cupped daffodil)の1つとされる。大杯水仙(タイハイスイセン)というのは、イギリス王立園芸協会(Royal Horticultural Society)の定義では、1茎1花で、副冠の長さが花被片の3分の1以上あるが花被片の長さは超えないもののことである。本種が作出されたのは昭和時代の中期である。草丈は30~50センチくらいである。根際から生える葉は線形である。開花時期は3~4月である。花被片の色は白く、副冠は濃いオレンジ色をしている。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。属名の Narcissus はギリシャ神話の青年の名からきている。泉に映った自分の姿に恋して死に、その後にこの花が咲き出した。品種名の Johann Strauss は作曲家の名からきている。写真は3月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。学名:Narcissus 'Johann Strauss'★ポルカの音聞こえるような名に似合う 花はシンプルすっきりと咲き花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|PR
西王母(セイオウボ) 春の花 2012年03月10日 梅(ウメ)はバラ科サクラ属の落葉小高木である。中国原産で、日本へは古代に渡来した。西王母(セイオウボ)はその栽培品種の1つである。「西王母」は中国で古くから信仰された女神のことである。椿にも同名の園芸品種がある。樹高は3メートルから6メートルくらいである。葉は楕円形で、互い違いに生える(互生)。開花時期は2月から3月である。葉の展開に先立って花を咲かせる。野梅系・紅筆性の淡い桃色をした一重咲きの中輪(花径20から25ミリ)である。属名の Prunus は「plum(スモモ)」を意味する。種小名の mume は「梅」のことである。写真は3月に埼玉県花と緑の振興センターで撮った。学名:Prunus mume 'Seiobo'★小振りだがそれが可愛い西王母 一重の良さをちらりと見せて花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
エリトロニウム・パゴダ 春の花 2012年03月09日 エリトロニウム・パゴダはユリ科カタクリ属の多年草である。アメリカ合衆国のカリフォルニア州に分布するエリトロニウム・ツオルムネンセ(Erythronium tuolumnense)とエリトロニウム・カリフォルニクム(Erythronium californicum)との交雑種である。名称はエリトロニウム・ツオルムネンセ・パゴダとするものもある。草丈は20~40センチくらいである。根際から生える葉は楕円形である。開花時期は3~5月である。茎先に黄色の花を横向きに1輪から数輪咲かせる。花被片は6枚である。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。黄花片栗(キバナカタクリ)の名でも流通しているが、これは正しくはエリトロニウム・グランディフロルム(Erythronium grandiflorum)に充てられた名である。属名の Erythronium はギリシャ語の「erythros(赤)」からきている。紅紫色の花をつけるヨーロッパ種を念頭につけられた名である。種小名の tuolumnense は「(カリフォルニア州の)トゥオルミ郡(Tuolumne County)の」という意味である。品種名の Pagota は「仏塔」の意味である。写真は4月に東京都薬用植物園で撮った。学名:Erythronium tuolumnense 'Pagota'★春の陽を浴びてすくすく顔を出す パゴタの花の由来に肯き花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
ナルキッスス・ダッチマスター 春の花 2012年03月08日 ナルキッスス・ダッチマスター(Dutch Master)はヒガンバナ科スイセン属の多年草である。ヨーロッパで改良された園芸品種の1つである。国際的な分類では喇叭水仙(ラッパズイセン)の1つとされる。喇叭水仙(ラッパズイセン)というのは、イギリス王立園芸協会(Royal Horticultural Society)の定義では、1茎1花で、副冠の長さが花被片と同じか花被片よりも長いもののことである。原種のプセウドナルキッスス(Narcissus pseud-narcissus)をベースにして数々の園芸品種が生まれている。本種が作出されたのは昭和時代の前期である。日本へ輸入されるようになったのは近年のことのようである。草丈は30~50センチくらいである。根際から生える葉は線形である。開花時期は3~4月である。花被片も副冠も黄色くて、やや横向きに咲く。副冠はフリルがついたようで愛らしい。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。属名の Narcissus はギリシャ神話の青年の名からきている。泉に映った自分の姿に恋して死に、その後にこの花が咲き出した。種小名の pseud-narcissus は「スイセン属(Narcissus)に似た」という意味である。品種名の Dutch Master は「オランダの巨匠」という意味である。写真は3月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。学名:Narcissus pseud-narcissus 'Dutch Master'★愛らしいフリルをつけて春の陽を 浴びて煌くダッチマスター花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
蕗蒲公英(フキタンポポ) 春の花 2012年03月07日 蕗蒲公英(フキタンポポ)はキク科フキタンポポ属の多年草である。ユーラシア大陸に広く分布する。日本へは明治時代の中期に渡来した。和名は牧野富太郎博士がつけた。花が蒲公英(タンポポ)に似ており、葉が蕗(フキ)に似ているというところからきた名である。それまでは款冬(カントウ)と呼ばれていた。こちらのほうは、冬に氷を叩き割って生えるという意味がある。日本では主に栽培をされているが、野生化もしている。栽培されたものは福寿草(フクジュソウ)の代わりに正月用に使われる。葉を切り取って出荷するのだそうだ。草丈は30センチくらいである。根際から生える葉は蕗に似た腎臓形である。葉の裏には毛が生えている。茎にも数枚の葉が互い違いに生える(互生)。開花時期は室内で12月ころ、庭では2~4月になる。花径3センチくらいで、蒲公英(タンポポ)よりも少し小さい。花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。葉は生薬で款冬花(かんとうか)といい、鎮咳・去痰作用がある。属名の Tussilago はラテン語の「tussis(咳)+ ago(駆逐する)」からきている。「咳を治す」という意味で名づけられた。種小名の farfara はラテン語で「フキタンポポ」を意味する。写真は5月に北大植物園で撮った。葉の写真は7月に東京都薬用植物園で撮った。学名:Tussilago farfara★めずらしい蕗蒲公英の姿見て 思わず知らず笑みのこぼれて花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|