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蕗蒲公英(フキタンポポ)



蕗蒲公英(フキタンポポ)はキク科フキタンポポ属の多年草である。
ユーラシア大陸に広く分布する。
日本へは明治時代の中期に渡来した。
和名は牧野富太郎博士がつけた。
花が蒲公英(タンポポ)に似ており、葉が蕗(フキ)に似ているというところからきた名である。
それまでは款冬(カントウ)と呼ばれていた。
こちらのほうは、冬に氷を叩き割って生えるという意味がある。
日本では主に栽培をされているが、野生化もしている。
栽培されたものは福寿草(フクジュソウ)の代わりに正月用に使われる。
葉を切り取って出荷するのだそうだ。
草丈は30センチくらいである。
根際から生える葉は蕗に似た腎臓形である。
葉の裏には毛が生えている。
茎にも数枚の葉が互い違いに生える(互生)。
開花時期は室内で12月ころ、庭では2~4月になる。
花径3センチくらいで、蒲公英(タンポポ)よりも少し小さい。
花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
葉は生薬で款冬花(かんとうか)といい、鎮咳・去痰作用がある。
属名の Tussilago はラテン語の「tussis(咳)+ ago(駆逐する)」からきている。「咳を治す」という意味で名づけられた。
種小名の farfara はラテン語で「フキタンポポ」を意味する。
写真は5月に北大植物園で撮った。
葉の写真は7月に東京都薬用植物園で撮った。
学名:Tussilago farfara


★めずらしい蕗蒲公英の姿見て
 思わず知らず笑みのこぼれて






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