岩杜鵑草(イワホトトギス) 秋の花 2011年10月28日 岩杜鵑草(イワホトトギス)はユリ科ホトトギス属の多年草である。長野県の固有種で、渓流沿いに垂れ下がって咲く。長野県のRDBで絶滅危惧IB類(EN)に登録されている。分類上は杜鵑草(ホトトギス)の変種とされている。草丈は40センチから100センチくらいである。葉は細長い楕円形で、互い違いに生える(互生)。葉の縁にぎざぎざ(鋸歯)はなく、つけ根は茎を抱く。開花時期は9月から10月である。葉の脇に白地に紫の斑点がある花を1輪から3輪上向きにつける。花びら(花被片)は6枚で、斜め上に向かって開く。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。属名の Tricyrtis はギリシャ語の「treis(3)+cyrtos(曲)」からきている。3枚の外花被のつけ根の部分が袋状に曲がっていることから名づけられた。種小名の hirta は「短い剛毛のある」という意味である。変種名の saxicola は「岩の間に生える」という意味である。写真は10月に神代植物公園の野草展(東京山草会)で撮った。学名:Tricyrtis hirta var. saxicola★謎多き花の姿に触れてみて あれやこれやと思いめぐらし花図鑑植物図鑑PR